2009-10-12

スイッチ

どこか醒めてるひと。


夫あたりは私をそんなふうに見てるかもしれないが、
いま私が頭に思い浮かべてるのは自分のことじゃなくて、
息子のこと。


彼ってどこか醒めてる。
いままで、ふとした拍子にそう思うことがあった。
力は十分もっているはずなのに、なかなかスイッチを入れない。


いや、あえて『スイッチを入れない』というより、
気持ちはあるのに『スイッチが入らない』。
それが、彼になんとなく醒めた印象を与えていたのかもしれない、と
いまになってみればわかる。


自分が心から望むものならば、入れる気がなくてもスイッチは自然と入るのだ。
TAP BOYSのときみたいに。


祝日の今日、彼の大学は通常通り講義だった。
しかし、1時限目と2時限目が休講になったので、彼は午後から行けばいいことに。


「やった! 先生のレッスンが受けられる!」
休講がわかった時点で、彼はガッツポーズ。
そしてそのことばどおり、リュックに辞書やテキストと一緒にレッスン着を入れて
今朝、先生の稽古場に向かったのだ。


きのうの今日である。
まだまだバレエ仕様のカラダにはほど遠く、
1回レッスンすれば使い慣れない筋肉があちこちで悲鳴を上げている状態だ。
ちょっと前までの彼なら、疲労感を理由に家でゆっくり、というところである。


それが2日連続のレッスンとは。
もし条件が許すなら、いまの彼は毎日だって先生のレッスンを望むところだろう。


「だって、楽しいんだよ」と彼はいう。


確かに、きのうのレッスンでもほんとうにうれしそうにしてた。
帰宅後の“補講レッスン”では、私の注意に思わず「はいっ!」と返事するほど
熱が入ってたっけ。


すこしでも柔軟性や筋力が上がるようにと、ストレッチやトレーニングもがんばっている。
ほんとうに心から望むものならば、スイッチは自然にじゃんじゃん入るのだということを
私はいま目の当たりにしている。


やりたいこと、やれるだけとことんおやりなさいな。
そこで経験することは、どんなことでもかならずキミの宝になるはずだから。

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2009-10-03

親子でレッスン、って?

私が通うバレエスタジオで
「親子でレッスン、ってどうですか?」と聞かれた。


どう、って?


「いえ、最近親子でおなじレッスンを受ける方が増えているんですけど、
お母さまのほうが『気が散る』っておっしゃるんですよね」


気が散る。
いや、私は別に。


「見てると『ああすればいいのに』『こうすればいいのに』って
気になってしょうがないんですって」


ふうん。
そんなに気になるなら、一緒にレッスン受けなければいいのに。
私は「お、がんばってるじゃない」って思うくらいかな。


息子にその話をすると、
「オレはむしろ『ああしたほうがいい、こうしたほうがいい』
ってもっといってもらったほうがいいよ」という。
「アナタはできる人だから」


あら、ありがとう。
じゃ、次からはレッスン後の補習をもうちょっと長くしよう、と約束した。


息子が私に教えてほしいというのは、
私をバレエの大先輩と認めて信頼してくれているからだ。
信頼されているのがわかるからこそ、
私は彼を温かな、それでいて冷静な目で見たいと思っている。


これがタップだとそうはいかない。
タップに関して私は門外漢だから。


TAP BOYS結成の頃を振り返って息子がいう。
「『タップのことわからないくせに』って、オレ結構反発してたよね」


息子にいわれるまでもなく、私はタップのことを知らない。
タップシューズを持ってて、レッスンを受けたことがあっても、
それはほんのちょっとかじっただけのこと。
長くやっている彼にタップのことで何かを語るなんておこがましい。


だからTAP BOYSも、ダンスとしてどうか、パフォーマンスとしてどうか、
という観点で彼らをサポートしたつもり。
まあ、タップについては自分のごくわずかな経験と知識をかき集めはしたけど。


「オレ、さんざん反発したけど、でもそのうち気がついたんだよ。
『この人のいうことは聞いたほうがいいな』って」


信頼してくれたんだよね。
ありがとう。


その気持ちを感じるからこそ、
息子やメンバーからの信頼は絶対損ないたくない、と思った。
タップのことは相変わらずよくわからなくて、
「ヘンなステップを振付けて踊りにくい!」と非難されたけど。


一緒にレッスンして気がもめちゃうお母さん、
気をもむ必要なんか全然ない。


自分が自信を持って教えられることなら
あとでニュートラルに教えてあげればいいし、
もしそうでないなら、専門的なことは先生にお任せして
温かい目で見守ればいい。


なにより、一緒に楽しんじゃえばいいのだ。

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2009-09-17

戻ってきた感じ

きのうに引き続き、今日もジムでトレーニング。


家族は「カラダ、だいじょうぶ?」と気遣ってくれるが、
だいじょうぶ。
全然無理してないから。


私が体調を崩してしばらくカラダを動かせなかったことを知ったたいていの人はいう。
「アナタはふだん鍛えてるからすぐに戻るよ」と。


とんでもない。
私としては1週間動けなくても恐怖なのに、
ひと月以上動けなくなって簡単に戻るとも思えない。
それに、ブランクが長くなればなるほどふたたび動き出すのはためらわれる。
思うように動けない現実を突きつけられるのがこわいから。


だけど。
3日連続で動いてみて、
周りの人たちのいうこともまんざらはずれてなかったかな、と思う。


結構負荷をかけて動いているのに、
筋肉痛の出方がそうたいしてひどくない。
それに、だんだん動けるようになってきている感じすらする。


クロストレーナーをこいでいる時なんか、妙に新鮮な気分。
前は筋力トレーニングの後にこぐのがちょっとおっくうだったのに。


iPodでアップテンポの曲を聴きながらこぐと、
つい音楽にあおられてペダルの回転数が早くなり、
油断すると心拍数はあっという間に上昇する。


だから、それを防ぐために深呼吸しながらこぐのだが、
その深呼吸が、なんだかすごく心地いいのだ。


iPodの元気な歌に背中を押されてどんどんこぐと、うそみたいにカラダが軽く思えてきて、
どんどんこぎながら深く深く息を吸うと、
空気と一緒に純粋なエネルギーが全身を駆けめぐる気がする。


深く深く吐いて、また深く深く吸う。
そのたびにエネルギーがカラダのすみずみまでいきわたる。


私本来のカラダが戻ってきた、って感じ。


トレーニングから帰ると、わが家にはひさしぶりのTAP BOYS集結。


19、20歳の彼らには、当然のことながら未来と可能性がたっぷりあるわけだけど、
私にも未来と可能性はあるんだよね、なんてひそかに思えた。


そんな自分がちょっとうれしかった。

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2009-09-11

わが家にようこそ

誰かがうちに来るのって、ちょっとどきどきする。
外でどんなにとりすましていても、
自分のうちでは素の部分が全部透けて見えるような気がして。


でも、だからこそ誰かがうちに来てくれるのは、ちょっとわくわくする。
自分のもっともプライベートな場所で、一緒にくつろげるのが楽しみで。


しばらく前まで、誰かをうちに招くことはめったになかった。
お招きするにはするなりに、
それなりの準備が必要だと肩肘を張っていたから。


まずおそうじはカンペキにしなくちゃ、と思ったし、
手料理のおもてなしもするべきなんだろうな、とも思ったし、
お花も飾ったほうがいいよね、なんてことも思った。


で、そのとおりにしていた。


それはそれで楽しかったし、
「お招き」という目的のおかげで家中もすっきりするし、
なによりお客さまも喜んでくれてうれしかったけれど、
そのうち私の中で負担感が重くなっていった。


完璧主義の私がおそうじをカンペキにしようとすれば、きりがなく、
あまり手際のよくない私が手料理をお出ししようとすれば、おしゃべりの時間が減り、
あれもこれもと欲張って、結局はおっくうになってしまったのである。


そんなだから、わが家に家族以外の誰かがいる、ということは
しばらくなかった。


そんなわが家の空気が変わったのは、4年前にTAP BOYSが結成されてから。
打ち合わせはわが家でやろう、と練習の帰りにみんなで集まるうち、
誰かをうちに呼ぶときも身の丈でいるほうがラクだと思えるようになった。


床はぴかぴかで、カーテンも洗いたてで、お花がきれいに咲いていて、
家中いいにおいがして、おいしいお料理もさささっとお出しできて、
…なんてできればそれに越したことはないけれど、
うちの中はほどよく清潔であればいいかな、と。
できる範囲でできることをすればいいかな、と。


私が自然体でいられることがいちばん。


今日、息子の高校時代の仲良しがふたりやってきた。
ひとりはTAP BOYSのメンバー。
もうひとりは、高校時代からずっとうちに遊びに来たいといっていて、今日がはじめて。
私の誕生日に、日付が変わってすぐ素敵なお祝いメールをくれたふたりでもある。


いらっしゃい。
ようこそ。


すぐにうち中に笑いがあふれる。
私もいっしょに笑う。
彼らも、息子も、私もありのままにくつろいでる。


こんなのがいちばん。
ああ、楽しかった。

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2009-08-05

Happy birthday to me!

デスクの電波時計が12時を表示し、8月5日に日付が変わった。
と、一呼吸おいて携帯がバイブ。
メールの受信だ。
タイトルは、きらきらマークとプレゼントの絵文字。


「HAPPY BIRTHDAY♪ 47才おめでとう!!」
息子からのバースデーメールだった。


ありがとう!
真っ先にキミにお祝いしてもらってうれしいよ。


さっそく息子にお礼なんかいって喜んでいたら、またバイブする携帯。
こんな夜中に誰? と思ったら、TAP BOYSのメンバーからメール。


「お誕生日おめでとうございます。
いつまでも元気なコーチでいてください。」


わあ、覚えててくれたんだ!
お誕生日のお祝いメッセージって、こんなにうれしいんだっけ?
47歳なりたては、夜更けにひとりうきうき。


と、また携帯がバイブ。
今度は息子の高校の友だちからおめでとうメール。
「あいつ、オレのときはよこさなかったくせに、なんで?」と息子が悔しがる。
いやあ、うれしくて眠れなくなっちゃうよ。


そんな具合に、大好きな人たちからお祝いメッセージをいただくたびに
今日一日胸が温かくなった。
こうして書いている間にも友だちからメールがきて、顔がほころぶ。


母からは朝にメールをもらった。
「生まれたそのときから愛し子の娘です」
というメッセージ。
思わず胸が熱くなった。


息子を生んだとき、誕生日って母に感謝する日なんだ、とはじめて気がついた。
母に生んでもらってほんとうによかった。
ありがとう。


夜は家族3人、わが家でお祝い。
父からもらったシャンパン(90年のドンペリニヨン…!)で乾杯した。


食事が終わるころ、息子の別の友だちからお祝いメールがきて、
その中の一節に大爆笑。


「『イトウアツコ』を並び替えると、あついとうこ…『ん』!『熱い闘魂!』」
なんともいい得て妙!


熱い闘魂を胸に、これからも進み続けよう。
息子からは「ガンガンと ときにゆるゆると」と進言されたので、そのように。


Happy Birthday、私!

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2009-06-29

しあわせなこと

大学生活がはじまってからほぼ3ヶ月の息子。
クラスメートと思わず話が合って盛り上がった、なんて話が
ぽつぽつ聞かれるようになったこの頃である。


でも、新鮮味あふれる新しい友だちも、
気心の知れた高校時代の仲間たちにはまだまだかなわないらしい。
携帯メールのひんぱんなやりとりも、PCでのチャットも、テレビ電話も、
相手はやっぱり高校時代の友人たちだ。


その仲間たちがきのうひさびさにわが家に集まった。
息子を含めたTAP BOYSの3人と、その仲間の計4人。
山形の大学に行っているTAP BOYSのメンバーが
親戚の法事で帰省したということで、急遽集結したのだ。


TAP BOYSはもちろんのこと、集まった誰もが私にとっても友人みたいなもの。
はじめは外で待ち合わせ、といっていたのが、
うちに来ればばたばたしている私も彼らに会えるから、
ということでわが家に集まってくれたのである。


TAP BOYSのメンバーたちとは月の初日にかならずメールのやりとりをするし、
もうひとりの友だちとは
息子がPCのテレビ電話で話をしているときにちょっとだけ加わったりして、
私もそれぞれになんとなくつながっている。


でも、直に会って、それもみんなが集まって、というのは全然趣が違うものだ。
直接会ったときの温度感は、
メールのやりとりだけでは味わえない特別な感覚である。


それぞれが思い思いに近況報告なんかをして、いちいち盛り上がる。
ひとつひとつの話題がそれぞれの頭の中のスクリーンに
生き生きと映像化されているみたいだ。
みんながおたがいにわかり合えてる感じがする。


私には片づけなければならないことがあれこれあったので、
うちの中をあちこち移動していた。
でも、どこにいても、彼らのどっと沸く歓声が聞こえてくる。


わっ、と盛り上がり。
わっ、と笑い。


すごく健康的で、すごく明るさに満ちた男の子たちの笑い声。


彼らの笑い声が沸き起こる度に、私もつられて笑う。
うち中に希望の波動が広がる。


しあわせだなあ。
そうしみじみ思う。


いい友だちに恵まれるって、ほんと、しあわせだなあ。




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2009-06-15

私が得たもの

なんとなく確かめたいことがあって、
ここ数年の手帳をめくってみた。


2年前、3年前、4年前のいま頃。


ああ、やっぱり。
この頃って、ちょうどオーディションの結果発表だった。
TAP BOYSが芸能祭に出られるかどうかの運命の発表。


熱い夏への序章。
いまも鮮やかに情景がよみがえる。


息子の高校生活の多くは、
TAP BOYSで彩られていたといっても過言ではないかもしれない。
TAP BOYSを核にして、
彼はあの濃密な3年間を駆け抜けたのだ、と。


実のところ、私にとってもあの3年間は特別だった。
彼ら3人の単なる伴走者のつもりだったのが、
世代を超えた仲間として4人の世界を築くことになるとは
思いもよらなかった。


TAP BOYSと過ごしたあの3年間は、
私にとっても転機だったのかもしれない。


一から何かをつくっていくおもしろさなんて、
そうそう味わえるものじゃない。
はじめは素材が転がっているだけのところから、
おぼろげにイメージが浮かんできて、次第にカタチになっていく。
そのプロセスには、さまざまな葛藤もあり、ドラマもある。
時にはプレッシャーに押しつぶされそうにもなる。


だけど、心にたくさんひだが刻み込まれる分だけ
手にする達成感も大きくて。


彼らと一緒に「TAP BOYS」を磨き上げていく中で
私が得たものの大きさははかりしれない、といまあらためて思う。


彼らにはずかしくない行動を、というのがいまの私の基準。
だって、まっすぐすぎるくらいまっすぐなのがTAP BOYSの真髄。
そこから曲がるわけにはいかないものね。


ああ、またみんなで踊りたいねえ。




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2009-05-10

若さの季節

街のすべてが強い光を浴びて輝いていた。


強い陽射しの中に飛び出していくと、私にも容赦なく光がふりそそぐ。
顔を上げれば、雲ひとつない抜けるような青空。


うれしくなって思わず深呼吸。
抑えようとしてもひとりでに笑みがこぼれる。


太陽の季節到来、といってしまうのはまだ気が早い。
でも、夏は確実に近づいている。
そう感じた。


夏。
生きてることをいちばん実感する熱い季節。


ここ数年、夏が恋しくてしょうがない。
照りつける太陽と、青い空と、流れる汗。
熱くなった筋肉と血液で絶えずほてっているからだは汗をかくごとにしぼられ、
動きはどんどんなめらかになっていく。
そんな夏が私は好きだ。


すこし前まで、夏はかなり苦手な季節だった。
仙台生まれの私に東京の夏は過酷ですらあり、
クーラーの効きすぎた部屋で半病人になって過ごしたこともすくなくない。


たぶん、TAP BOYSと過ごした夏が私を夏人間にしたのだと思う。


彼らの純粋さにエネルギーをもらい、さらに太陽が私にエネルギーをくれた。
私が生まれた夏に、
私はTAP BOYSとともに踊ることで生まれ変わったのかもしれない。
彼らと一緒に過ごせば過ごすほど、
踊ることがどれだけ自分にとってかけがえのないことか、浮き彫りになった。


そのいくつかの夏を経て、私はいま、自分のためにバレエを踊っている。


「バレエは若さの芸術」だと誰かがいってた。
じゃあ、「夏は若さの季節」といったところ。
そんなイメージ。


若さの季節に、若さの芸術に没頭する。
年齢はどこかに置きっぱなし。
特に意識する必要もなく。
それでいいんじゃないの、と思ってる。


ほんとうに、今日は夏さながらの一日だった。
夏よ来い、と待ち遠しくなった。


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2009-04-18

いまチェックしているもの

いま、駅に行くたびにチェックしているものがある。


ポスターだ。


チェックといっても1枚1枚丹念に眺めるわけではない。
むしろ逆である。
通り過ぎるときにさっと一瞥する程度だ。
気になればじっと目を留めるが、それでも立ち止まりはしない。
あくまでも歩きながら目を走らせるだけ。


どんなポスターが目を引くのか。
目を引くのは何が要因か。
目を引いたうえで何を訴求しているのかわかりやすいか。
訴求しているものがすぽんと心にはまるか。


通り過ぎながらあれこれセンサーを働かせる。


文字の大きさは?
色合いは?
キャッチコピーは?


うーむ。
こうやって意識してみると、ポスターというもの、なかなか奥が深い。


こんなふうにポスターを気にして歩いているのは、
ポスターを作る必要があるからである。


TAP BOYSのポスターは3年連続作った。
作りはしたが、A4サイズである。
PCで作って、すぐにプリントアウトして出来を確認できた。
なんたってA4だからイメージしやすい。


一方、いま用意しようとしているポスターはB2サイズである。
A4が210mm×297mmに対して、B2は515mm×728mm。
でかい。
そして、そのでかいポスターを貼るつもりでいるのが、まさに駅なのである。


駅のポスターをいろいろチェックするたびに思い知らされる。
これはA4で作ったものを単に引き伸ばせばいいというものではない、と。


なにより、遠目から見てもさっと通り過ぎても
惹きつけるインパクトが必要なのだ。


やっぱり私の手には余るかなあ。


イメージはそれなりにできつつある。
あとは餅は餅屋で、得意な人にゆだねるのがいいのかも、と思っているところ。

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2009-03-27

ひさびさの集結

春のTAP BOYS集結!


今日、ひさしぶりに4人全員がわが家に集まった。
夏の、息子の病み上がり以来である。


実は、3人はすでにきのう一緒に遊んでいる。
高校時代の仲間たちが現役組、浪人組あわせて7人集まったのである。


男の子たち7人のボーリング大会はかなり楽しかったらしい。
ゆうべさっそくビデオで見せてもらったが、みんなはつらつとした笑顔が輝いている。


誰がどうで、何がどうなったのか、息子からいろいろ聞かせてもらいながら、
長い冬を耐えていた息子にもとうとう春が来たことを実感した。
仲間たちと心おきなく遊ぶことが望みだったのだから。


さて。
TAP BOYSの4人で集まるのはいつにしようか、と悠長に構えていた。
でも、息子は来週アタマから登校だし、
メンバーのひとりはまもなく鶴岡に引っ越しだし、
もうひとりのメンバーはアルバイトがあるしで、
日程的に今日しかないことがわかった。


じゃ、今日集まろう。
今朝メンバーふたりに連絡をして、午後に4人が顔を揃えた。


なんかね。
ほっとするね、やっぱり。
4人の空気感というか、あうんの呼吸というか。
熱い夏を3回ともに過ごした間柄っていうのは、
つながりが強いね。


芸能祭の舞台が終わるたびに、また来年もこうして過ごせたらいいな、と
祈りにも似た思いを抱きながら夏を見送ったものだった。
でも、3度目の舞台が終わった時には、
彼らとはこれからもずうっと仲間としてつきあっていけるんだろうな、と思っていた。


で、その思いは、いま私の胸の奥で確信に近いかたちに育っている。


彼らが新しい世界に一歩踏み出すたびに、私もがんばろう、と思う。
おじけずに、ひるまずに、前に進もう、と思う。


私が新しいことはじめたら、見に来てよ。
はりきっちゃうからね。


次に会うのは夏かな。
来年の1月にはTAP BOYSの成人式もやろう。
3人にワインをふるまうの、楽しみにしてるからね。

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2009-03-15

友とわが家で

子どもの頃、外で活発にからだを動かすより
家の中でお人形遊びやごっこ遊びをするのが好きだった。
(要するに“演じる”遊びが好きだったってことだ)


すごく仲のいい子とはおたがいの家に泊まりっこもした。
行き慣れた仲良しの家は、とてもくつろげて居心地がよかった。


ところで。
息子の場合、友だちが家に遊びに来るようになったのは
高校生以降である。
それまでもぽつぽつ来ることはあったけれど、
日常的なできごとというより、それはどこか突発的なイベントに似ていた。


うちに遊びに来るのはTAP BOYSのメンバーである。
はじめは舞台本番前のミーティングやイメージトレーニングを目的に集まったものだけど、
いまは純粋にうちでくつろいでくれるのがうれしい。


さて。
今日、TAP BOYS以外の息子の仲良しがはじめてわが家を訪れた。
思えば1年前の卒業式に「遊びに行っていいですか」と訊かれ、
いつでもどうぞと約束してたんだっけ。


あれから息子も彼も浪人生活に突入し、
おなじ予備校で互いに励ましあって1年を過ごしたのである。


彼のほうはまだ結果待ちの身。
待ってる間、どれだけ時間が遅く感じられるか息子も私も痛いほど知っている。
うちで友と一緒に気楽に過ごすことですこしでも和むといいな、と思った。


私が自室で片付けなければならない用を済ませている間、
ふたりは人生ゲームに興じていた。
人生ゲームって案外おもしろいのだ。
去年の夏にTAP BOYS 4人でやった時、大いに盛り上がったもの。


「ふたりじゃさっさと終わるね」
なんていってたのに、なんのなんの。
かなり長いことリビングからは交互にふたりの歓声が響いてきて、
あんまり楽しそうで私の顔もほころびっぱなし。


息子と彼の楽しげな雰囲気がうち中に広がる。
いいよね、こういうの。


陽が暮れかけた頃、彼は笑顔を残して帰っていった。
いい結果が出ますように。
また来てね。


さ、山形に行っているTAP BOYSのメンバーが帰ってきたら、
またわが家に集結だ。
いまから楽しみである。

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2009-03-04

穏やかな時間

ふとカレンダーを見ると、3月4日。
なんだか不思議な気分。


3月を迎えて4日もたったという実感がないのだ。
私の中ではまだ2月が延々と続いているような感じ。


確かにきのうはおひなまつりで、桜もち食べたいなあなんて思っていたし、
1日の朝には、恒例の月初めメールを「今日から3月~!」とTAP BOYSに送っている。


だけど、心の奥には新しい月を送るぞという新たな思いがわいていない。
気持ちに区切りがついていないせいだろう。


今朝も浅い眠りの中で夢を見て、目覚ましより早く目が覚めた。


そんな自分に言い聞かせる。
ドキドキしようとしまいと、然るべき時が来れば結果は出る。
だったらどんと構えてゆったりしていようよ、と。


でも、そんな気持ちとうらはらに心臓は時折勝手に高鳴る。
それがいちばん正直な心の反応なのかもしれない。


まあ、自然なままでいようか。
自然な気持ちの流れのままに。


今日、TAP BOYSの東京在住のメンバーが遊びに来た。


息子と彼のやりとりを聞きながら、私も時々会話に加わり、みんなで笑う。
息子も彼も私も誰も飾ることなく自然体。
心地よい時間が穏やかに流れる。


彼の手みやげのどらやきはやさしげにふわふわで、
とろけるようなあんこの甘さが口の中に広がった。


「結果が出たらすぐに電話してよ」
たくさんのおしゃべりの後、帰り際に彼が息子にいった。


息子のすべての受験日程が終わった時、
彼は「おつかれさま」とねぎらいのメールをくれたという。
友だち、ってありがたいよね。
私は息子にしみじみいった。


ほんと、友だちはありがたい。
今日、あらためてしみじみ思った。


ありがとう。
どらやき、おいしかった。
息子も私もしばしドキドキから解放されてたよ。

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2009-02-08

青臭さとまっすぐさと

はじめてその人を舞台で観たのは、高校1年の終わりだった。
舞台は「マクベス」。
その人が演じていたのは魔女と暗殺者。


なんて妖しい魅力をたたえた人だろう。
それに、踊っている時のえもいわれぬ雰囲気。


16歳の私は、ひと回り上のその人にすっかり引き込まれてしまい、
以後、夢中で舞台を観続けることになる。
その人とは、劇団俳優座の堀越大史さんである。


あの出会いからちょうど30年。
今日、ひさしぶりに堀越さんの舞台を拝見した。
ただし、役者としてではない。
堀越さんの演出家デビューの舞台である。


「夏光線」。
社会人になっても草野球を続けている元高校球児たちの話である。
大人になったいまと、部活に追われていた高校時代と、
時が交錯しながら芝居は進む。


楽しく野球をやりたい補欠組と、
勝つことを何よりの目標にするレギュラー組。
双方の反目は、
どちらも自分たちの立場なりに熱くまっすぐな思いを抱えているだけに
かみ合わないことが見ていてやるせない。


彼らは甲子園に出られるわけでもなく、ましてプロに進めるわけでもなく、
いってみれば野球の神さまには選ばれなかった野球少年たちである。
そのかつての野球少年たちが、さまざまな事情や思いを抱えながら
社会人になってもそれぞれのスタンスで野球に向き合っている。


どうして野球をやっているんだろう?という問いかけ。
お金になるわけでも、誰かのためになるわけでもないのに。


でも、それぞれにそれぞれの思いがあるのだ。
高校時代の青さと熱さを胸に抱えたままに。


青年たちに共感できる芝居だった。
高校生の青臭さとひたむきさも、
大人になってからの痛みを知った優しさとせつなさも、
私自身の中にも息づいていると思った。
それはそのまま、堀越さんのまっすぐな思いでもあるのだと思った。


「なんかなつかしい感じでしょ」
舞台が終わった後、堀越さんは私にそういって笑った。


青春のノスタルジー、ってことですか?
いえいえ、私にとっては青臭さもまっすぐさもいまだに現在進行形です。
「いまも“熱苦しく”生きてますから」
そういって私も笑った。


帰り道、ミスチルを聴きながら自分の青臭さと、青春真っ只中のTAP BOYSを思った。


家にたどり着くと、青春&受験真っ只中の息子が第2戦を終えて帰ったところだった。

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2008-12-31

2008年最後の日

大晦日の今日、
わが家にTAP BOYSのメンバーがやってきた。
1週間前に会ったメンバーとは別の、
山形の大学に行ってるメンバーだ。


息子は大晦日と元日の2日間だけ冬期講習の休み。
帰省中の彼と会うのにどこか外よりうちがいいよね、
ということで来てもらったのである。


しばしおしゃべりに興じ、
「友だちはいいもんだ」のひとときを過ごした。
(むかし、劇団四季のミュージカルで聴いた好きな歌だ)
息子とメンバーのふたりのみならず、
私も一緒に楽しんだのはいうまでもない。


彼は帰り際、「がんばれよ! がんばれよ!」といいながら
息子と固い握手を交わした。
「受験が終わったら、またみんなで集まろうね」と私。
彼を見送った後、息子は「ああ、楽しかった」と満足げにつぶやいた。


やっぱり友だちっていいよね。
特に、TAP BOYSはただの友だちじゃない。
ともに踊り、熱い時を過ごした仲間だもの。


友だち。
踊る。


そういえば、どちらも私にとって今年を象徴するキーワードだったかもしれない。


とにかくこの1年、踊った。
こんなに自分が踊るようになるとは思わなかったくらい。
踊ることでたくさんのことを学び、あらゆることに気づき、自分と向き合った。
まさに、バレエあっての今年の私だった。


そして、今年はさまざまな友との交流があった。


古くからの友だち。
ひさしぶりに再会した友だち。
さらに親交を深めた友だち。
新たに友情を交わした友だち。


その多くの友だちに、
ある時はなぐさめられ、ある時は刺激を与えられ、ある時は励まされ、
常に勇気づけられてきた。


こうして振り返ってみると、いい年だったなと思う。


バレエの神さまと先生に感謝。
多くの友に感謝。
また、私を見守り、支えてくれた家族に感謝。
そして、この日記を読んでくださったみなさまに感謝。


ほんとうにありがとうございました。
来る年がまたよい年でありますように。

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2008-12-23

クリスマス前々日

クリスマス間近の祝日。
街にはクリスマスソングがあふれ、
人々は手をつなぎ、寄り添って楽しげに行きかう。


クリスマス、っていうだけでなんだか気持ちが浮き立つのはなぜだろう。
私も含めて大多数の人に宗教的な意味合いはないんだけれど、
クリスマスってあったかい感じがする。


あわただしい年の瀬に、
家族や親しい人たちが集まってその時だけはひとときゆったり過ごす。
そこでは誰もが穏やかにほほ笑んでいるイメージ。


続いてやってくるお正月の晴れやかさとはまた違うほんのりした温かさである。
お正月がお陽さまの明るさなら、クリスマスはキャンドルのほのかな温かみ。


そんなことを思いつつ、
駅ビルの通路に並んだクリスマスケーキのショーケースを横目に
待ち合わせ場所に急ぐ。


息子がTAP BOYSの仲間と会うことになっていた。
今日も冬期講習の合い間にである。
私もそこに便乗させてもらったのだ。


TAP BOYS 4人で会えたらいちばんよかったのだが、
それぞれのスケジュールもあってそうもいかず。
もうひとりのメンバーは山形の大学からまだ帰ってきてないし、
年末になると今日会ったメンバーのアルバイトが忙しくなるので、
会えるときに会える人と会っとこう、ということだったのである。


「ひさしぶり」
会うのは夏以来。
でも、格別ひさしぶりって感じもしない。
たぶん、いつも息子と話題にしてるからかな。


自然体で他愛もない話をしていられるっていうのはおたがいにらくちんだ。
なんかあったかくていいよね。


「次にみんなで会えるのは春だね、きっと」


息子の受験が終わったら、また4人で集まろう。
そのうちタップのライブでもやる?


3人でチーズドッグを食べながらひとときゆったり過ごし、
またね、風邪ひかないでね、と握手して別れた。


夜、予備校から帰った息子がぽつりといった。
「やっぱり会うと落ち着くよね」


仲間だもんね。
来年はクリスマスパーティーしようか。

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2008-12-22

伝説のはじまり

「ああ、楽しかった」と息子がいう。


彼は今日、予備校の冬期講習の合い間に高校に行ってきたのである。
受験に必要な調査書を受け取るためだ。


大好きな母校の空気に浸って、いきいき暮らす後輩たちとしゃべって、
かなりリフレッシュしたみたいである。
見せてもらったデジカメには、笑顔の息子が写っている。


彼には在学中から仲のいい後輩が多かったが、
彼の交友関係の広さは仲間うちでも不思議がられていたほどだ。
部活も生徒会もしていないのに、どんどん顔見知りを増やすからである。


その習性は卒業以降も変わらず、
母校に顔を出す度に年下の友だちを作ってくる。
年齢、性別、こだわらず。
誰が相手でも垣根を作らないからなのかもしれない。


今日はとりわけうれしいことがあった、という。
息子の卒業後に入学した中等生から、TAP BOYSの話題が出たんだそうだ。


息子のiPodのTAP BOYS映像に
「あ、TAP BOYS! 見たかったんです!」と中等生が顔を輝かせたんだという。


入学前に学校を訪れた時、冊子でTAP BOYSの存在を知ったという中等生。
すごく見たいと楽しみにしていたにもかかわらず、
肝心の芸能祭には行くことができなかったんだとか。
残念ながらTAP BOYSは幻のまま。


その中等生、息子がTAP BOYSのメンバーだと知らずに話題にしていたらしく、
当の本人だとわかってまたまたびっくり。


いや、すごい。
TAP BOYS、伝説だね。
まあ、ほんとにすごかったものね。


「すべてはアナタからはじまったんだよ」
息子がまじまじと私を見つめてしみじみいう。


「アナタに勧められてあの高校に入ってなかったら、
アナタにたきつけられてメンバー募ってなかったら、
アナタに振り付けられてオーディションに出てなかったら、
TAP BOYSの成功はなかったよね」


そんなふうにいってもらえて、とっても光栄。


私は「そうしたらおもしろいなあ」と思ってちょっと背中を押しただけ。
というか、私自身キミたちと一緒に熱くなってすごく楽しんじゃったわけだけど。


いま振り返ると不思議な気がするくらい、折り目折り目で迷ってたよね。
でも、迷った時に結局「やらない」ことより「やる」ことを選んできた。
やらなかったことを後悔するより、やってしまったことを後悔するほうがいい、ってね。


それが結果的に吉と出た。
迷ったら、やったほうがいいんだと思うよ。
どんな可能性が眠っているか、どんなチャンスが転がっているかわからないんだから。


これからも、自分の可能性を信じて行動するといい。
私も相変わらずおもしろがって背中を押すから。

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2008-11-11

めぐり合わせ

もし過去の自分にメッセージが伝えられるなら、
16歳の私にいってあげたい。
「30年後のアナタはなかなかいい感じで踊ってるよ」と。


それを聞いたら、16歳の私はいったいどんな顔をするだろう。


踊っていて時々感じるのだ。
部分的には16歳の時より動けているところもあると。


けっしてうぬぼれているわけではない。
修行時代の20歳前後と比べても、
いまのほうがからだそのものの把握とコントロールがうまくできていると思うのだから。


冷静に考えると、自分でも信じられないことである。
大げさでもなんでもなく、奇跡に近い。
ふたたびレッスンに復帰できただけでありがたいのに、
ずっとバレエ用には使っていなかった筋肉や関節が
20数年ぶりに私自身の期待に応えようとしてくれるなんて、夢にも思わないではないか。


もちろん、「背中の柔軟性」のように取り戻すのがむずかしいものも多々ある。
でも、いったん失われながらふたたびできるようになったうえ、
それ以上に質が高まっているものがあるというのは驚きである。


若さと勢いのあった16歳や20歳の私にトレーナーが存在していたら、
私のバレエ生活はまた変わっていたのかもしれない。
それほどに、現在のトレーナーとの出会いは大きい。
トレーナーに出会っていなければ、レッスンを再開していなかったし、
これほどまでに筋肉や関節をバレエ用にすることもできなかったはずだ。


思い返してみると、さまざまな存在や関係が織り成すめぐり合わせによって
いまの踊っている私がいる。


前に通っていたフィットネスクラブで困ったことが起きて
家族やTAP BOYSが「変えれば?」と勧めてくれなければ、
いまのところに移ることもなかったし、
移ったからこそダンサーのからだをよく知るトレーナーに出会えた。


そのトレーナーが、会うたびに「踊らないんですか?」といわなければ、
もう無理だと思っていたレッスンを再開しようとは思わなかったし、
トレーナーのサポートがあったからこそふたたび踊るからだに作り変えることができた。


そしてTAP BOYSに関わっていなければ、
踊る喜びをあらためて感じることもなかったし、
踊る私を見た友だちが「アナタはダンサーだ」とつぶやいたからこそ
踊る自分を客観的に再確認することができた。


めぐり合わせに導かれ、いまの私がいる。
偶然だと思っていたことが、結局はすべて必然だったということなのかもしれない。


私の魂に灯をともしてくれためぐり合わせに感謝し、これからも踊っていく。

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2008-11-04

亜門流

TAP BOYSに振付をするとき、彼らに訊いたことがあった。
「『宮本亜門』流でいく? それとも『蜷川幸雄』流?」


答えは3人揃っておなじ。
「『宮本亜門』流でお願いします」


私自身、彼らの答えを聞くまでもなく亜門流でいこうと決めていた。
というか、私には亜門流以外無理、と思っていた。
万が一、蜷川流でやってくれと要望されたら、私がきつかったろうと思う。


そんなことを思い出したのは、雑誌で宮本亜門さんのインタビューを読んだから。
亜門さんは「出演者と一緒に参加しよう」というスタンス。
ある役者さんに「もっと厳しく、悪いところは怒ってください」といわれた亜門さん、
「悪いけれど、僕は一生怒らないよ」と笑って答えたとか。


一方、蜷川さんは心臓病で倒れて以降ずいぶんソフトになったそうだが、
それまでは「馬鹿やろう!」と役者に灰皿を投げつけるとかで有名だった。
もちろん、役者憎さにではなく、それが蜷川さんのやり方、スタイルということなのだろうが。


どちらが良くて、どちらが悪いということではない。
スタイル、タイプの違いだし、ゴール設定の違いゆえかもしれない。


私だったら、TAP BOYS相手でなくても亜門スタイルだろうな、と思う。
一緒に考えていこう、一緒に作っていこう、というスタンス。


伝えるべきことがあれば、もちろん伝える。
でも、感情的にではなくニュートラルに。
こちらから伝えるだけじゃなく、相手の考えも促す。
相手にできないことがあれば、できるようになるまでそばでじっくり付き合って。
変化や進化が見えたら一緒に喜んで。
相手も成長すれば、自分もともに成長する。


それが理想。


ともに成長の道を歩んでいくとき、基本的に怒ったり怒鳴ったりする必要なんてない、と思う。
威嚇や挑発が時にはカンフル剤として必要だってこともわかるし、
あまりにも失礼な態度を取る相手には厳しく接しなければならないけれど、
ベースのスタンスは「一緒に」。


ただ、仲良しクラブ的にもたれあうような「一緒に」ということではない。
あくまでもそれぞれが自立し、自分の頭できちんと考えている同士の「一緒に」なのだ。


でも、「一緒に」歩んでいくには、なにより信頼関係が大前提。


亜門さんにお目にかかったことはないけれど、
あのぽかぽかの陽だまりみたいな笑顔こそ信頼関係作りのもっとも大事な要素かもしれない、
と亜門さんの写真を見て思った。

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2008-08-27

TAP BOYS集結

今日、わが家にTAP BOYSが集結した。
4人が顔を合わせるのは、3月の卒業祝い以来でちょうど5ヶ月ぶり。


ひさびさにわが家を訪れたメンバーふたりは、ケーキとお花を携えてきた。
「お見舞いで~す」
とびきりの笑顔でふたりがいう。
思いがけないおみやげに、玄関でちょっと胸が熱くなる私。


当初、先週の土曜に集結するはずだったのを今日に延期したものの、
きのうの息子の具合いかんでは9月に再延期かな、と思っていた。
でも、息子はきのうようやく熱が上がらなくなった。
ゆうべ「予定どおり TAP BOYS集結 行いま~す」とふたりにメールした。


去年の今頃は夏リハ直前のちょっとした追い込みだったっけね。
4人して記憶の糸をたぐり寄せ、あれこれ思い出話にふける。
TAP BOYS一色の熱い夏だった。


1年のデビューから3年のラストステージまで、3年間の映像鑑賞をした。
幼さの残る1年生は、技術的には未熟でも衝撃的なデビューだったよね。
2年生は、ステップも踊りそのものも格段に進歩してる。
3年生にいたっては、まさにエンターテインメント。素敵すぎ。


4人で濃密に共有した時間と思いの先にいまがある。
4人はそれぞれがこんなにも違うのに、
それぞれにそれぞれの違いを自然に受けとめている。
なんという心地よさ。


ふたりが買ってきてくれたケーキには
見事に息子の大好きなチーズケーキがあって、彼は大感激。
「プレーンなのを選んだほうがいいと思って」
息子の好き嫌いの激しさを知っている仲間ならではだ。
彼はほんとうにありがたそうにチーズケーキを口に運んだ。


みんなちっとも変わってない。
ひさしぶりに会っても、ついきのう会ったばかりみたいに話せてしまう。
急に思い立った人生ゲームでは最高に盛り上がった。
みんなで一喜一憂して、笑ってばかりいた。


TAP BOYSは続いていくんだなあ。
そう思った。
熱い夏にはぐくんだ信頼と絆があるかぎり。


ふたりが帰った後、いただいたお花を眺めながら
心があったかいもので満たされるのを感じた。


すっごく楽しい一日だった。
病み上がりの息子は、満足そうな笑顔とともに早々に眠りについた。

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2008-08-01

今日から8月

夏だっ!
8月だっ!!
TAP BOYSの季節だっ!!!


…という書き出しで、TAP BOYSのメンバーにメールを送った。
朝の8時半、洗濯&お化粧の真っ最中に洗面所から携帯で。


送信ボタンを押してほどなく、息子が携帯片手に洗面所をのぞいた。
「すいません、元気じゃないっす」
そういってぺこりと頭を下げた。


書き出しに続く「みなさん、もちろんお元気ですよね?」という呼びかけに
いち早く反応してくれたってわけだ。


このところ彼はちょっとため息モードで、存分に力が発揮できずにいる。
ヴィヴィッドカラーのTシャツも、彼の気持ちを盛り立てきれないようである。


8月の力を借りましょう。
TAP BOYSが汗を流した8月の記憶を呼び覚まして。


ふたりのメンバーからもほどなく返信がきた。
ひさしぶりにみんなで会おう、という誘いに異論なし。
今回は久々にわが家に集まることにした。


4人が揃うのは、卒業式直後以来。
あの時、まだ冷たい風にふるえながら
「これから毎年、夏にはかならず会おうね」と約束したのだ。


彼らとともに過ごした熱い夏の記憶は、私の中でいまも鮮明だ。
彼らと一緒に駆け抜けた3つの夏。
それがあるから、いまの私は新たな目標を胸に前に進み続けていられる。


青い空を見上げて、熱い真夏の陽射しを全身に浴びて、
汗をだらだらかきながら、確かに生きてることを実感した。
TAP BOYSのおかげで私は夏が好きになった。


8月。
TAP BOYSと太陽の季節。


自分が生まれた8月を熱く駆け抜けようと
気合い満々の寅年&獅子座の私である。

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2008-06-20

汗かきの季節

汗の季節到来である。
今日は朝から汗、汗、汗。


一日のはじまりはあわただしい。
最近、朝食はほとんどキッチンで立ったまま。
息子のお弁当をつくって、洗濯して、身支度して…
限られた時間の中でぱたぱた動き回りながらひとつひとつこなしていく。


気がつけば、コットンのカットソーは汗じっとり。
湿度が高くて、家の中の空気がこもっていることと、
私自身の基礎代謝量が上がっているせい。


スタジオでレッスンすればもちろん汗。
ものの5分で汗は出はじめるけれど、
ウォーミングアップのシャツは汗びっしょりになるまでぬがない。


トレーニングしてても汗。
筋力トレーニングをはじめれば、すぐに筋肉が熱を帯びだし汗が出る。
その後1枚上着を重ねてクロストレーナーをこぎ、さらに汗びっしょり。


汗が出るほどカラダがあったまれば、その分カラダは動きやすくなる。
寒い時には考えられないほど、カラダのすみずみまでスムーズに動く。
そして、動けば動くほどカラダは軽くなっていく。
カラダの芯に意識が集中し、感覚が研ぎ澄まされていく。


汗かきの熱い季節は、私にとって再生の季節なのだ。


過去3年、汗かきの季節はそのままTAP BOYSの季節でもあった。
彼らとともに汗だらだらで練習場所を行き来し、
汗びっしょりで踊り、たっぷりスポーツドリンクを飲んだ。
何枚もTシャツを洗濯し、洗いたてのTシャツを着るそばから汗をかいた。


TAP BOYSなしの夏が来る。
いま、私の胸元にはTAP BOYSのシルバープレートが光る。


May the force be with you, and trust yourself !


3人に贈るつもりで刻んだこの文字は、そのまま私自身へのエールでもある。


彼らにはずかしくないようにがんばろう、なんて殊勝なことを考えながら
汗をかいている。

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2008-05-04

親子の師弟関係

今日、息子は予備校の模試。
お弁当を持ってほぼいつもどおりに家を出て、夕方帰ってきた。
ゴールデンウィークがなくても、休み返上でも、
そういうものと受けとめて淡々と勉強にのぞむ息子である。


予備校に通いだして3週間。
体力はまだ本調子に戻っていないものの、
1日・1週間のリズムはなかなかいい感じで回っているようである。


やっぱり餅は餅屋だと思う。
受験のプロの手を借りることにして正解、とつくづく思う。


再チャレンジが決まったとき、息子には宅浪という選択肢もあった。
息子は現役の時も塾通いを拒み、私にサポートを頼んでいた。


しかし、私にとって最初の受験は、どう導いたものか、と悩み深い1年であった。
高校受験時とは勉強の難度が格段に違う。
それもさることながら、息子がもう「こども」でないことがいちばんの違いだった。


くっきりはっきりと自我を持ち、良くも悪くも自己主張する息子を
私が受験のコーチとしてひっぱっていけるのか。
いや、そもそもひっぱっていくのか、伴走していくのか、背中を押すのか。
暗中模索だった。


結局のところ、純粋に「母親」としてのサポートに徹することになったが、
それでよかったのか、としばらく自分を省みたのも事実だ。


そんな経験を振り返ると、
規則正しく時間を有効に使いながらゴールに向かうには
その道のプロのサポートを受けるのが近道だ、ということになったのだ。


いまは受験生なので無理だが、息子はいずれバレエを学びたいと望んでいる。
ならば、と、私が教えていただいている先生にご教授願えないかと相談したことがあった。


先生ははじめ、私(母親である私)が教えられるだろう、とおっしゃった。
でも、すぐに「男の子だと体幹の使い方がむずかしいから」そこを教えられる先生がいい、
といい直した。


体幹の使い方を抜きにして、バレエは私以外の先生に教わったほうがいいと思っている。
親子で師弟関係はなかなかにむずかしいと思うからである。
すこし距離を置いたところでワンポイントアドバイス、くらいがちょうどいいはずなのだ。


TAP BOYSでは「師弟関係」はなかった。
あくまでもコラボレーション。
だからいい関係が築けた、というところもあるのだと思う。


才能ある若いスポーツ選手を、親がつきっきりで指導している話をよく耳にする。
ある有名選手もその例だと、ドキュメンタリー番組を見て知った。


素直なその選手は、父親のいうことをよく聞いていた。
しかし、私には父親が息子をコントロールしようとしているように見えた。
なんとなくだが、そう感じられた。


息子が父に反発する時はくるのだろうか。
その時にふたりの蜜月は終わりを迎えるのだろうか。


他人事ながら気になった。
だって、親子の師弟関係はむずかしいと思うから。
べったりつきっきりではなく、客観的にアドバイス、のほうが的確なこともあるのだ。




★朗読「不安な気持ち・いやな気分がラクになる本」、更新しました。

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2008-04-30

推理ゲーム

きのうの午前中、携帯にあやしいメールがきた。


タイトルはない。
まったく見覚えのないアドレス。
本文には「携帯電話買いました」とある。
携帯の番号が記されており、「よろしくお願いします」でおわり。


よろしく、っていわれても。
誰?


いわゆるヘンなメールだろうか。
むかしはワン切りが時々かかってきたし、いまでも間違い電話はたまにある。
でも、メールでヘンなのがきたことはない。
削除しちゃおうか。


いや、ちょっと待って。
これ、やっぱり私の知ってる人かも。
なんとなくそんな気がする。


携帯を持たないまま高校生活を終えた息子の友だちを思い出す。
大学生になったら携帯を持つらしいと聞いたけど、彼?
でも、彼は私の携帯アドレスを知らないはず。
PCでメールのやりとりはしたことあるけど。


あ、ちょっと待って。
もしかして、東京を離れたTAP BOYSのメンバー?


ちょうど東京に帰っていて、息子は予備校帰りの午後に会う約束をしていた。
彼とはしょっちゅう携帯でメールのやりとりをしていたが、
彼が持っていたのはPHS。
家族割でお得だからご両親のどちらかとおなじの持ったほうがいいよ~、と
私も仲間たちと一緒に勧めたのがきのうのことのようだ。
(彼のところは家族がそれぞれに違うところと契約していた)


あれこれ推理をめぐらしていたら、
7分後にまたおなじアドレスからメールがきた。
こんどはちゃんと名乗ってる。
「さっきはすいません」だって。


ビンゴ。
やっぱりTAP BOYSのメンバーだった。


さっそく絵文字満載で「新生活には慣れた?」と返信。
いままでPHSでは絵文字が変換されないから使えなかったけど、
これからじゃんじゃん絵文字入れられるね。


ちょっとどきっとしたけど、
つかの間の推理ゲーム、楽しかった。




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2008-04-08

ひとりだち

山形へ行ったTAP BOYSのメンバーが今日入学式だったので
お祝いメールをした。


ほどなく彼から返信。
カリキュラムがハードでびっくりした、とある。
入学式前は人と会わなかったので寂しかった、とも。


TAP BOYS魂でのりきれ、とメールした。
May the force be with you、と。


とはいえ。
最初は寂しいだろうなあ、と思う。
ひとりっ子の彼がひとり暮らし。
新しい生活に慣れるまで、何かと不安も多いだろう。


でも、だいじょうぶ。
きっとだいじょうぶ。
新しい場所では新しい仲間ができるはずだし、
経験を重ねることで世界も広がっていくはず。
高校に入ったときも、TAP BOYSを始めたときもそうだったものね。


ただ、私自身はうまくいかなかったなあ。
19歳のひとりだち、実は結構きつかった。
ひとり暮らしをはじめて、バレエの世界に飛び込んだが、
心許せる友だちが存在しなかったことが精神的につらかった。


よくよく思い出してみると、友だちがまったくいなかったわけではない。
バレエ団公演の舞台袖で「がんばろうね」と励ましあった子もいたし、
ベジャール公演を立ち見で観るために一緒に長時間並んだ子もいた。
東京に出てきていた高校時代のクラスメートともたまに会ったし、
仙台の友だちが東京に遊びに来ることもあった。


だけど、思い出の中の私はいつもひとりぼっちだった気がするのだ。
時々誰かとことばをかわし、たまに昔なじみと心おきなく話をしても、
圧倒的に長い日常の時間を私は孤独に過ごしていた気がする。


稽古場は友だちを作れる雰囲気ではなかった。
私はいつも緊張していた。
そして負い目を感じていた。
なぜなら、太っていたから。


太っていても、それを補ってあまりあるテクニックが備わっていれば
気持ちには余裕があったのかもしれない。
実際には、テクニックも劣っている、容姿も劣っている、で
私はコンプレックスのかたまりだった。


せっかく大好きなバレエが毎日踊れるのに、
ちっともばら色じゃなかった日々。
ずーっと華奢だったのに、うわっと太ったと思ったら何をしてもやせず、
周りには細くてきれいでうまい子がいっぱいいて、
わたしのところだけ彩りのないモノトーンの世界だった。
暗い19歳だった。


新しい世界に飛び込んだ18歳たち、きつかったら誰かとことばをかわすんだよ。
誰かに話すことで心の重りが軽くなることは多いんだからね。
誰かとことばをかわしながら前に進む道を模索していってほしい。




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2008-04-03

贅沢なレッスン

私の通うバレエスタジオで、4月から稽古場がもうひとつ増えた。
いままで地下にひとつだったのが、1階にさらにひとつ。
地下のスタジオも広いが、1階はもっと広い。


スタジオ増設に伴ってクラスも増え、カリキュラムもかなり変わった。
レベルの高いクラスが増えたのは喜ばしいことだ。


で、今日新しいクラスに出た。
カリキュラムの関係上、
今日のそのクラスが少人数になるだろうことは予想がついたので、
たっぷり動けてじっくり見ていただけるなあ、と楽しみにしていった。


ふたをあけたら、なんと。
たっぷりじっくりどころじゃない。
受講者は私を含めてふたり。
実にハードで、でも実に贅沢なレッスンとあいなった。


ふたりしかいないということは、絶えず先生の目が注がれているということだ。
別に人数が多いときに気を抜いてレッスンしてるわけではないけれど、
やっぱりずーっと見られていると思うと緊張度はかなり高まる。
緊張のあまり、簡単な順番なのにたまにぽーんととんじゃったりして、
「何やってるんだ私」と内心苦笑い。


バーを離れてセンターではほぼ動きっぱなし。
いつもなら2グループに分かれるので
自分の番でないときは順番の確認をしたり汗をふいたりドリンクを飲んだりするのだが、
なにせふたり。
順番覚えてすぐ踊って、次の順番覚えてすぐ踊って、また順番覚えて、
と休む暇なくスピーディー。


最後のグランワルツにいたっては、ひとりずつときた。
大好きなジャンプが思う存分跳べるのはうれしいんだけど、
いまひとつ踏み切りにキレがなかったのは
筋肉がかなりへろへろになってたんだろうな。


それにしても、あの広い稽古場の空間と、先生と、ピアニストさんを
私たち“ふたりじめ”というのは、なんとも贅沢なレッスンだった。


そして、この45歳もなかなかがんばるじゃないの、と思う。


うちの18歳はタップのクラスに復帰してリハビリ中だが、
旅立つ友を見送りに駅まで往復しただけで
体力を使い果たしてへとへとになっている。
「カラダが戻るとは思えなくなってきたよ」と思わず弱音まで。


だいじょうぶ。
45歳でこうですもの、18歳で戻らないわけがない。
よくカラダを休めたら、あきらめずにまた動かしてね。


ところで。
今日はTAP BOYSのメンバーを新幹線のホームで見送った。
同行なさるお母さまがさびしそうだったなあ。




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2008-04-02

前進の春

門出の春だ。


今朝、息子はクラスメートを見送りに上野駅に行った。
仙台の大学に行くその友人は、今日入学式だという。
仙台の地で、実りある4年間が過ごせますように。


明日は、TAP BOYSのメンバーが遠い街に旅立つ。
見送りには私も行くつもり。
晴れやかに彼を送り出そう。


TAP BOYSのもうひとりのメンバーは、今日入学式だと聞いた。
おめでとう。
彼の鋭い感性が、新しい環境でさらに磨きがかかりますように。


みんなそれぞれに一歩前に踏み出すんだなあ。
春はそうするにふさわしい季節だものね。


やわらかな陽射しとほんわりあたたかな空気が
寒さで縮こまっていたからだとこころを解き放ち、
前に進め、と背中を押すんだから。


そうだね。
足どりも自然と軽やかになるし、このままどんどん前に進んでみようか。


でも。
ほんとのことをいうと、こころの中にはためらいもある。
迷いもある。


前に進んでもだいじょうぶかな。
新しいことにチャレンジするのはしんどいかも。
失敗したらどうしよう。
うまくいかなかったらへこみそうだし。
前に進むの、こわいな。
やっぱりやめとこうか。


だけど、と別の私が顔を出す。


一歩踏み出してみなければ、新しい風景は見えてこない。
前進してみなければ、新しいものは何もつかめない。
とにかく、進んでみるしかないよ。


季節は春。
殻を突き破って出ておいで、と春の空気が呼んでいる。


進もう。
やってみよう。
春だもの。


がんばれ、みんな。
がんばれ、私。




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2008-03-27

待つ感覚

TAP BOYSのメンバーのひとりが、4月からひとり暮らしをはじめる。
卒業式にお目にかかったお母さまは、彼と離れることを寂しがってらした。
無理もない。ひとり息子だもの。


次に会えるのは夏かな。
かならず連絡してよ。
アナタに合わせてまたみんなで集まるからね。
彼にはこの間の打ち上げでそう伝えた。


でも、いまはいい。
携帯がある。
電話ができる。
メールができる。
どんなに離れていても、たいていのところならとりあえず連絡が取り合える。
私だって、きっと遠い街で暮らす彼に「元気?」とメールをするだろうし、
ほどなく彼からは抱腹絶倒の愉快な返事がくることだろう。


私が彼らの年頃だった頃とは時代が違う。
私がひとり暮らしをしたとき、部屋には電話がなかった。
実家からの電話は下宿先の大叔父宅にかかってきたが、
気兼ねもあって用件だけ。
私からかけるときは下宿から5分ほど先の公衆電話からだった。


どうしても母の声が聞きたくなったときだけ、電話をかけた。
せつなさではちきれそうな思いを胸に、公衆電話に走った。
まだテレホンカードが出る前のこと。
ありったけの10円玉と100円玉を握りしめて公衆電話に急いだ。


当時は、遠距離電話がまだ高かった。
たくさん用意したはずの硬貨は
無情にもがしゃん、がしゃん、と音を立てて落ちていく。
そうそうひんぱんにかけることもままならず、
電話はよっぽどの時だけ、と自分にいい聞かせた。


その代わり、手紙をよく書いた。家族にも、友だちにも。
ていねいに丹念に思いを書き綴り、いとおしい気持ちでポストに託した。


私の手紙が届くまで何日かかるだろう。
返事はくるかな。
読んでもらって、返事を書いてくれたとして、どれくらいで私の手元に届くだろう。
指折り数えて待った。
とにかく首を長くして待った。


あの待っている時間、さまざまな思いが胸のうちで熟成されたように思う。
相手を大事に思う気持ちや、感謝の気持ちなんかが。
時の流れの中、待つことしかできない中で、
こころにはたくさんのひだが刻みこまれていったのだと思う。


30分以内にメールの返事がこないと気が気じゃなくなるいまの人には、
じっくり待つ感覚やゆっくりした時間の流れは味わいにくい状況かもしれない。


それも時代の流れなんだけど。




★朗読「不安な気持ち・いやな気分がラクになる本」、更新しました。

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2008-03-25

育んできたもの

TAP BOYSの1年から3年までのステージ映像を収録したDVDを観た。
彼らの成長を順を追って見ることができて、感無量だ。


よくいわれることだが、3人の背格好が似ていたおかげで
TAP BOYSはバランスがとれていた。
身長も似たりよったりで、3人とも顔が小さくほっそり型。


だけど、性格も感性も三者三様。
それぞれに似ているところはほとんどなく、それぞれにかなり個性的な3人である。
そこに私というヘンなオトナが加わって、四者四様。
そんな違うもの同士が絶えず化学反応を繰り返すことで 、
TAP BOYSは成長を続けてきたんだよなあ、とあらためて思う。


実際、はじめの頃、彼らにとって私の存在は異質だった。
特に、ふたりのメンバーにしてみれば、要するに私は「クラスメートのお母さん」。
それも、入学後間もなく、よく知らないクラスメートの。
その人がのりのりでダンスの振り付けをするは、練習後に握手をするは、で
相当に面食らったことだろう。
正直、「得体の知れないヘンなひと」と思ってたんじゃないだろうか。


それは息子でさえまた然り、で、彼は当初私に距離をおいているふうだった。
この母の好意には甘えとくけど、必要以上にのさばってほしくないな、
と思ってたんだと思う。


私のほうは、「みんなよりたくさん生きてる分の私の技術や知識を利用してよ」と
いい続けていた。
すぐそばにいる私がいろいろもってるものを使えばいいじゃない。
私もそれが楽しくて好きでやってるんだから、遠慮はいらないからね、と。


3年分のステージ映像を観ながら、彼らの技術的進歩や精神的成長に感じ入りつつ、
私たち4人の関係性の変遷についても思いを馳せた。
その関係性は、ある意味私を含めての友情と呼んでいいのかもしれない。
4人は、3年かけて友情を育んできたんだよね、と。


1週間前、私は30年来の友だちとひさしぶりに会った。
15のときに出会って30年。思えば長い年月である。
ここ20年くらいはほとんど年賀状のやり取りくらいだったが、
ひさしぶりに会ってみると、会わずにいた期間も友情が続いていたことを実感した。
それに、おたがいに大人になった分だけ友情も熟成されたのかな、と感じた。


TAP BOYSと出会ったのも、彼らが15歳のとき。
30年たって彼らがいまの私と同じ年になったとき、
おたがいにいまとはまた違った温かい思いで胸を満たすんだろうか。


そのときに、私も彼らと友情を感じながら語り合えたらいいなと思っている。




★朗読「不安な気持ち・いやな気分がラクになる本」、更新しました。

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2008-03-21

TAP BOYSよ永遠なれ

卒業式から1週間。
TAP BOYSの4人がふたたび集まった。


まずは、結団式や打ち上げのたびに集ったいつものレストランでビュッフェランチ。
1時間半の制限時間いっぱいに大いに食べる。
次は、お決まりのゲームセンター。
「クイズマジックアカデミー」で4人の知恵を結集させるのも
いまやTAP BOYSの定番だ。
ゲームセンターを3軒はしごし、笑い、興奮し、盛り上がる。


「アルバム、どこで書く?」
誰かがいう。
卒業式の後、クラスメートたちは卒業アルバムの寄せ書きに一生懸命だったけど、
TAP BOYSたちは「21日に会った時にね」なんていってたのだ。


クレープ屋の脇に、空いてるテーブルと椅子を見つけて座る。
「つめてえ~」
風に吹きさらされたアルミの椅子はきんきんに冷たく、
お尻の肉の薄い4人は震え上がりながら腰かけた。


「コーチも書く?」
もちろん。
実は、書く気満々で愛用のペンを持ってきてたんだから。
それも、キミたちにもらったペンケースに入れて。


キミたちには、この3年間どれだけ楽しませてもらったかしれない。
キミたちと過ごしたおかげで、この3年間がどれほどきらめいたかしれない。
「大変だったでしょう?」という人がいるけれど、どうして? とんでもない。
あんなに楽しくて、密度の濃い熱い日々はなかったんだから。


キミたちと一緒にいたおかげで、生きてることはほんとうに素敵、って思えたし、
踊ることがどれだけ自分自身にとって大切か、あらためて感じることができた。


純粋な気持ち、忘れないで。
豊かな感性、磨きをかけて。
これからもチャレンジし続けて。
私もがんばるから。


楽しい時間はあっという間。
3年間もそうだったし、今日もそう。
気がついたら日はとっぷり暮れてるのに、
コーヒー飲みながら話は尽きなくて、名残惜しくて、いつまでも席を立てなかったよね。
砂糖を入れすぎたエスプレッソはまるで砂糖水みたいに甘くて、
4人で回し飲みして吹きだしたね。


キミたちとはこれからもずっとずっと仲間。
私はそう思ってる。


ほんとうにありがとう。
そして、これからもよろしく。
TAP BOYSは永遠だよ。




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2008-03-15

卒業

朝、空に浮かんでいたちぎれ雲はいつの間にか消えていた。
頭上にはどこまでも高い、青い青い空。


光庭から見上げた空を、私はいつまでも忘れないだろう。


今日、息子は大好きな高校を卒業した。
そして私も、一緒に卒業。


卒業式が行われたアリーナは、TAP BOYSの汗がしみこんだステージだ。
保護者席のパイプ椅子に座ったまま、私は思いをめぐらした。


アリーナの真ん中へんで、暗がりの中、彼らのリハーサルを見守ったよね。
本番前、2階ギャラリーの通路を彼らがステージに向かうのを下から見送ったっけ。
本番には、このアリーナがTAP BOYSを心待ちにした観客であふれかえって、
熱い声援が飛び交ってた。
私は緊張と誇らしさで胸いっぱいにして、緞帳が上がるのを待ってたんだよね。


このアリーナに、TAP BOYSとともにいることはもうないんだろうな。


そう思ったら、涙がぽろぽろこぼれた。
思い出のたっぷりつまったアリーナにさようなら。


卒業式が終わると、わが子の晴れ姿を見届けたお母さんたちは
潮が引くように学校を去っていった。
「謝恩会にいらっしゃるんでしょ?」と訊かれたが、いいえ、私は、と笑顔で答える。
できるかぎり学校にとどまって、高校生たちとおなじ空気を吸っていたいから、
とはいわなかったけど。


息子がまぶしいほどの笑顔でクラスメートたちと戯れている。
なんていい友人たちに恵まれたんだろうね。
ほんとうにしあわせな高校生活を送れたね。


ひとりたたずむ私に、顔なじみの女の子から「写真撮ってもらっていいですか?」
と声をかけられる。
もちろん。
10人近い女の子たちから次々にカメラが差し出され、はいはい、順番ね、とシャッターを押す。
きらめくほどの若さに胸が熱くなる。


息子とTAP BOYSのメンバーとで校内のあちこちも歩いた。
この音楽室で最初のオーディションだったよね。
あ、ここの教室でもリハーサルしたっけ。
夏の暑い日、汗だらだらになりながらここを通ったよね。


ああ、楽しい時間はなんてあっという間なんだろう。
息子にも、TAP BOYSにも、どれだけ楽しませてもらったかしれない。
ほんとうにありがとう。
ほんとうに楽しかった。


卒業、おめでとう。
みんなの未来が、今日の青空のようにきらきら輝いていることを信じてる。




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2008-03-05

へたくそからの進歩

そこには「38歳の私が」と書かれていた。
ということは、いまから7年もしくは8年前だ。


ゆうべ、弟のことを書きつづった原稿のファイルをひさしぶりにあけた。
きのうのブログで、弟がはじめて発したことばについて書いたが、
すこし記憶が曖昧になっていたので、それを確かめるためである。
その文章の中に「38歳の私が」という記述があったのだ。


ついこの前書いたようなつもりだったが、実際には7、8年の時が経過していた。
もうそんな前か、とすこし感慨にふけった。
そういえば、ちいさなVAIOをふとんの中で開いて
眠りにつく前のひととき、思いつくままにキーボードを叩いたっけ。


それにしても、なんて文章だ。
つらつら読んでてためいきがもれた。


へたくそ。


いや、「へたくそ」はさすがにいいすぎかな。
それじゃさすがに38歳の私に気の毒だ。


なんていうのか、たんなる覚え書きふうというか、
淡々としすぎているというか、ふくらみがないというか。
悪くはないけど、おもしろくない。
波瀾万丈の弟との関係をつづった内容はおもしろいけど、文章がね。


ふーん、こんな文章書いてたんだなあ。
雑誌に署名原稿を書いたり、本を出したりする前って、こんなだったんだねえ。
7、8年の間にずいぶん文章のスタイルも変わったんだなあ。


高校卒業後、東京でレッスンを受けるようになってから時々仙台に戻って踊ると、
周りから「踊りが変わった」といわれたものだ。
自分になかったものを東京の稽古場では必死に吸収しようと奮闘していたので、
自分でも踊り方が変わったのは認識していた。


それとおなじで、文章もそれなりに進化して変わったということなんだろう。


ところで今日、息子から実におもしろいDVDを見せられた。
TAP BOYSデビュー、1年のときの幻の舞台映像だ。
息子の友だちがマスターテープからDVDに落とし込んでくれたのだ。


「へたくそすぎてショックだよ」と息子がうめく。
「きもちわるいよ、オレの踊り」


どれどれ、とわくわくしながら観る。
あらー、みんなフレッシュ。
あ、いいじゃないいいじゃない、私の振り。
まー、みんなステキだわよ。


それにしても2年ですさまじく成長したもんだね。
この映像からは3年生での舞台が想像できないよ。


スタートがどんなに未熟でも、
心を尽くして追求すればかならず進歩ってあるものなんだね。




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2008-02-24

仲間そして友だち

この間、高校時代の友だちに誕生日祝いのメールをした。


翌日返信がきたと思ったら、風邪で伏せっていたという。
メールじゃもどかしい、と思ったのですぐに電話をした。
ご主人は病気の妻を電話に出すのをためらっていた様子だったが、
彼女は「だいじょうぶ、だいじょうぶ」と出てきた。


「むかしから案外病気がちなんだよね」
「そうなの。周りからそうは見られないんだけど」
受話器の向こうで彼女が笑う。
人なつっこい顔で笑っている彼女の顔が目に浮かぶ。


彼女と話すのはひさしぶりだった。
でも声を聞いた瞬間、気持ちは高校時代の無邪気だった頃にすっと戻れた。
何の気も遣わず、何のストレスもなく、
素の自分で話ができるということはなんと心地いいものだろう。
多くを語らずともわかりあえるというか。


友だちはいいもんだ、とあったかな気持ちになって受話器を置いた。
話ができてよかった。
お大事にね。


今日、ひさしぶりの再会でおなじようなことを思った。
会ったのはTAP BOYSのメンバー。
彼も息子同様きのうで受験を終えたのだった。


息子と彼はタップのイベントに手伝いとして駆りだされ、解散したのは夜8時。
せっかくだから打ち上げをしようと待ち合わせをし、3人でピザを食べに行った。


ひさしぶりなのに、ひさしぶりって感じがしなかった。
すっと気持ちがなじんで、すいすい話ができる。
それはそれは心地よいひとときだった。


やっぱりTAP BOYSだよね、と思った。
私たち、仲間だもの。
私にとって彼らは大事な仲間。
そして、もはや年齢を超えた友、といっていいのかもしれない、と思った。


残るもうひとりのメンバーはまだ受験の真っ最中。
今日も遠い町にひとり出かけて行った。
すべての受験日程を終えるのは3月半ばだという。


そのメンバーの受験が終わったら、ひさびさにTAP BOYSで集まろう。
卒業ライブは実現しそうにないけど、卒業打ち上げで大いに盛り上がるつもり。

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2007-11-05

めずらしく長いお風呂で

基本的に、私は入浴時間が短い。
もしかしたら息子より短いかもしれない。
なんだか時間がもったいない気がして、ゆったりしてられないのだ。


だがしかし。
今日はそこをあえてゆっくりしてみた。
汗がでるまでぬるい湯船にじっくりつかってみた。


というのも。
先週のバレエのレッスン後に「き、きた…」と感じて以来、寒くて寒くて。
冷え症の、末端とか腰が冷たくなる感じとは違う。
体幹がすーすーする感じとでもいったらいいか。


カーディガンやらフリースのひざかけやらウールのレッグウォーマーやら
総動員で保温し、温かいお茶を飲むものの追いつかない。
(「だったら、体脂肪増やせっ」と息子はいう)
で、もうお風呂で温まるしかないな、ということになったのだ。
(息子の助言は半ば無視)


湯船でただじーっとしているのも手持ち無沙汰かと
ここはやっぱりiPodの出番。
防水スピーカーにセットし、お湯に浮かべながら映像を観ていた。


TAP BOYS、すごいなあ…


緞帳が上がった途端に湧き起こった拍手。
飛びかう歓声。
あの熱い日が鮮やかによみがえる。


iPodの小さな画面で観ていても、彼らはほんとにカッコいい。


それにしても。
よく振り付けたなあ、私。
彼らがカッコよく踊ってるもんだから、自分が振り付けたのを忘れるところだった。
これだけの振りが私の中から出てきた、ってことにわれながら感動。


あのときはほんと、夢中だったもんなあ。
何度も何度も音を聴いて、絵が浮かんでくるのを待って、動いてみて、
試行錯誤でまた動いて、また音聴いて。
ちゃんとイメージをカタチにできるかな、振り付けられるかな、と
立ち止まることも多かったけど、絶対振り付ける、とは思っていた。


本もそうだなあ。
時々自分で書いた本(「不安な気持ち・いやな気分がラクになる本」)を読み返すけど、
よく書いたなあ、とつくづく思う。
書いてるときもしょっちゅう立ち止まっていたけど、絶対書く、とは思っていた。


でも、そういうのって苦労ではないのだ。
自分のやりたいことだから。


TAP BOYSに感動しながらお風呂から上がると、
すっかり温まってカラダがラクになっていた。

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2007-11-03

表現するということ

仙台から東京に出てきて文化庁の奨学金で踊っていた二十歳の頃、
私は祖母の弟である大叔父夫妻の家に下宿していた。


家は駅から徒歩20分。
iPodはおろかウォークマンもなかった時代。
20分の道のりは苦痛を感じるほど長かった。


特に夜の稽古の帰りは、人通りがほとんどないせいで長いうえにこわかった。
万が一不審者が出没した時のために体育の先生が使うホイッスルを握りしめ、
私は歌を歌いながら帰った。


歌うのは私が踊りたいと思っている曲。
歌っているうちに気持ちがのってくると振りもつく。
暗い夜道のほとんどを私は踊りながら帰った。


私のカラダには表現したい思いがはちきれそうにいっぱいだった。
この曲ではこんなふうに踊りたい。
私だったらこんなふうに踊るはず。
イメージの中の私は完璧なダンサーだった。


でも、イメージが膨らむ一方で
自分にそれを完璧に表現するための技術が十分でないこともわかっていた。
ついでに自分の肉体がコントロール可能な洗練されたものでないことも。


自分のイメージどおりに表現するために技術は大前提なのだ、と
私は夜道を踊りながら自分に言い聞かせていた。
だから、明日も稽古をがんばろう、と。


ちいさい頃は踊っていることがうれしくて楽しくてたまらなかった。
でも、人前で踊る時にはそれだけじゃだめだということを日々の稽古の過程で学んだ。


踊ることはある意味自己を解放すること。
しかし、全部解放しきって何も見えなくなってはダメ。
抑制した自分を残して、その部分で冷静に判断しながら踊るのだ。
でないと、自分だけが気持ちいいひとりよがりな踊りになりかねないから。


表現したい思い。
それを実際に表現するための技術と洗練された肉体。
95%の自己解放と、5%の抑制によって具現化されるパフォーマンス。


たぶん、そんなことを私は繰り返し繰り返し息子に伝えてきているのだと思う。


彼は今日、第一志望の大学祭に行ってきた。
そこでタップダンスとバレエのサークルの発表を見てきたそうだ。


息子によれば、とりわけタップに失望したという。
未熟な技術は仕方ないとして、
振りもろくに覚えていない、間違えては「やっちゃった」って顔をする、
ちょっと踊れる人はひとりよがり、と
人前で踊る以前のシロモノだったのだそうだ。


いうねえ、キミも。
でも、見るとこ見てるじゃない。
表現することの何たるかがつかめてきたってことだよね。


うーん、キミがその大学に入学したあかつきには、
「TAP BOYS 大学篇」といきますか?
がんばって合格して、ついでに華麗なタップも披露してよ。

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2007-10-25

幻の映像

「『TAP BOYS 2005』の映像が見つかった!」
と息子からメールが来た。


えっ!? あったの!?
やった!!


TAP BOYSデビューの映像がやっと見つかったのだ。


「学校側で撮るからそれ以外の撮影は禁止」としながら、
肝心の「学校側の映像」は長いこと行方不明。
私たちにとってはまさに幻の映像だった。
きっとどこかにあるはずだから探してほしい、と私もいい続けていたんだけど、
やっぱりあったんだね。


よかった。
これで永久保存版にできる。


息子は学校で再生して見たそうで、
2年前のパフォーマンスに愕然としたという。
「え…? こんな簡単なの踊ってたの…?」と。


それと、「オレ、へた」だって。


2年前はあれが精いっぱいだったのよ。
みんな技術がなかったんだから。


私にとっても「簡単だけど、見栄えのする振付」が
あの時のいちばんのコンセプトだったし。
その代わり、ういういしさ・みずみずしさでは誰にも負けなかったよね。


キミにしたって、技術もさることながら「踊り心」という点でも
まだまだ発展途上だったでしょ。
大勢の人に観ていただくという経験を積む中で、
どう動いたらよりかっこいい踊りに見えるか、素敵にアピールできるか、
身についてきたんだよね。
2年前のあのステージは、まさにそのスタート地点だもの。


それにしても、みんなの進化のプロセスが映像によって確認できるってわけか。
すごく楽しみ。


これからビデオカメラを借りて、ミニDVテープからPCに取り込んで、
DVDに落として。
もちろん、私のiPodにも入れなくちゃ。

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2007-10-18

レッスン再開

久しぶりにバレエのレッスンに行った。


最後に行ったのは去年の11月23日だから、なんと11ヶ月ぶり。
11月の終わりに激しいぐるぐるめまいに襲われ、
それ以降体調不良やら何やらかにやらで
行くに行けない状態が続いていたのだった。


いまや体調にもスケジュールにも何の問題もない。
また踊りたい。
それに、そろそろ復帰しないと会員の権利が消滅する。
スケジュール帳にはずいぶん前に「バレエ」と書き込んでおいた。


でも、ちょっとためらいがあった。
からだがもつかなあ…


去年の10月に何年ぶりかでレッスンに復帰した時は、
筋力トレーニングを重ねて十分からだの準備を整えた後だった。
ところが、いまは筋トレもご無沙汰。
夏の間中TAP BOYSと一緒に踊ってはいたけど、バレエはまた別物だ。


ま、もたなかったらそこでストップすればいいか。
まずは再開することに意義があるよね。


結局、そう自分に発破をかけてスタジオに向かった。
内心ちょっとどきどきはしたものの。


でも、やっぱり行ってよかった。
また踊ることができてよかった。


中2でこわした左足首は何度も悲鳴を上げて、
その度に詰まった筋を伸ばし、無理な動きはパスせざるを得なかったし、
筋力が落ちてるせいで当然脚は全然上がらないし、
昔のようなつもりで思い切ってジャンプしたら、
左足首には衝撃が大きかったみたいで
「ひとり膝かっくん」みたいに力が抜けて床に膝をついてしまうしで、
「案の定」という感じではあった。


だけど、できないことがたくさんある代わりに
できることだってたくさんあった。


音と一緒に呼吸をしながら腕はしなやかに動くし、
上半身は伸びやかにしなるし。


気がつけば、どこから出てくるのかと思うくらい全身から汗が噴き出ていた。
タオルでぬぐってもぬぐっても玉のような汗が噴き出てきた。


やっぱり踊ってかく汗はいい。
そう実感した。


ほんとうに再開してよかった。
最後まで受けることもできたし。


思い立ったら行動してみるに限るね。

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2007-10-06

世界にひとつだけ

打ち上げでTAP BOYSからもらったペンケースに
名前を入れてもらった。


「TAP BOYS
  A.I.」


スペースの都合上
「A.I.」の前に「with」を入れることはできなかったものの、大満足。


彼らはこのペンケースを買う時に
「名入れはできないんですか」と聞いたんだそうだ。
答えは「10日ぐらいお預かりすることになります。
でも、このペンケースだと刻印ができないかも」というもの。
彼らとしては翌日の打ち上げで渡したかったので、断念したとのこと。


ただ、お店の人は「10月6日と7日に刻印の職人が来店するので、
その時にお持ちいただければ名入れできるかもしれない」と教えてくれたのだという。


というわけで行ってみた、池袋西武ロフトに。
カウンターで購入日付の入った保証書を見せながら、
プレゼントでもらったこのペンケースに名入れをしてもらいたい旨話した。


「それ…」
小柄な若い女性スタッフの表情が変わった。
「私が接客したお客さまかもしれません。若い男性ふたりの…」


メンバーのひとりはほかをうろうろしていたので、
彼女と接触したのは確かにふたりだったはず。
「はい、高校生の男の子たちです」


彼女は離れた場所にいる職人さんにペンケースを見せに行った。
笑顔で戻ってきた彼女から「お名入れできます」とのことば。
よかった。


かくして、ワインレッド(私の大好きな色!)の素敵なペンケースは
ますます素敵になって手元に戻ってきた。
あらためてありがとう、TAP BOYS。


あとから聞いた話だが、彼らは私に何を贈ろうかとあれこれ頭をひねりつつ
ずいぶんあちこち歩き回ったらしい。
ほんとうは、本番当日に花を、とも思ったそうだが、
「オレたち、花をいつ用意するんだよ?」ということになってあきらめたのだという。


それは私も全く同じことを考えていた。
彼らひとりひとりに本番終了後に花束をプレゼントしたいな、と。
でも、その花をいつ用意するのよ?
そのひまがあったら、本番直前ぎりぎりまで彼らと一緒にいたいと思った。


ペンケースを笑顔で渡してくれた女性スタッフに
私は「『TAP BOYS』って、タップのダンスユニットなんです」と話した。
「2年半、一緒に活動してたんです」


ついつい自慢したくなっちゃいます。

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2007-10-01

タップ記念日

私って、何年バレエやっただろう。
実は、私のバレエ歴は始まりも終わりもはっきりしていない。


バレエに出会った日のことは覚えている。
あれは3歳だ。
テレビでレニングラードバレエ(昔はそう呼んだが、つまりキーロフバレエ)の
「眠りの森の美女」を観たのだ。
オーロラはたぶんイリーナ・コルパコワ。
(3歳でそうした情報をすべて把握したわけではもちろんなく、
あとから考え合わせるときっとそうだと思う、ということなんだけど)


あの日から私はずっとピンクのチュチュに憧れていつかバレエをやりたいと思い続けた。
もちろん、やりたいと母にもせがんだ。


なんとか「バレエっぽいもの」を始めたのは小学1年。
地方のちいさな町で唯一ダンスを教えている稽古場(通っていた幼稚園だったが)に
お世話になった。
そこではトウシューズもなければチュチュもなく、童謡に合わせて踊った。
チャイコフスキーには無縁だったけど、踊るのは楽しかった。


トウシューズありチュチュありチャイコフスキーありの
本格的なクラシックバレエを始めたのは
小学3年の忘れもしない、9月1日。
それが、もっとも尊敬する師との強烈な出会いでもあった。
9歳の私は、先生のあまりの厳しさに激しい恐怖を感じ、
バーを握りしめたまま壁のほうを向いてひそかに涙を流した。


ストップしたのはいつだろう。
これまたはっきりしない。
21くらいまでは継続して踊っていたが、
その後仕事が忙しいせいで稽古はどんどん間遠になっていった。
自分の中で辞めたつもりはまったくなかったのに、
ほとんど踊ることはできなくなっていた。


以後、現在に至るまでちょこちょことは踊っている。
きっちりしっかり続けてはいなくても、
気持ちのうえではまさに「三つ子の魂百まで」。


さて、今日は息子のタップ記念日。
12年前の今日、彼ははじめてタップの稽古を受けた。
5歳の息子は、先生に手をつないでもらってちいさなタップシューズをかたかた鳴らし、
それはそれはうれしそうだった。


あれから12年。
タップの成長曲線は長いこと横ばい状態だった彼だが、
TAP BOYSを結成してから曲線はぐっと上向いたのではないかと思う。


12年もの長い間に彼が受けたレッスンの数はおそらく驚くほど少ない。
周りが大人ばかりでついていけず、やめたいと思ったことも一度や二度ではないはず。


でも、やめずにきた。
続けてはきた。
その結果、彼は踊る喜びをあらためて知った。


踊りが好きなのは宿命なんだよね、おたがいに。
「三つ子の魂百まで」(キミの場合五つ子?)でずっと踊り続けてくだされ。

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2007-09-30

彼の絵

いま、毎日更新を楽しみにしているブログがある。


ブログといっても、アップされているのは文章ではない。
絵だ。
毎日1枚ずつ絵が更新され続けている。


色調もタッチもやわらかで、
繊細な雰囲気を漂わせながら、時に強さも感じさせる。


そう書いてみてあらためて気づいた。
絵は描いている人そのものを表している。


彼に出会ったのは10年前。
息子がタップの稽古場をいまの先生に変えたときだ。
生徒はほとんど女性ばかりの中で、
同じ先生の違う稽古場で大学生のお兄ちゃんががんばっていると聞いた。
そして、まだ初心者の域を出ない彼を先生の公演で見た。


その後、舞台で見るたびに彼はめきめきタップがうまくなっていった。
「うまくなった」というより、「いいダンサーになった」という感じ。
まっすぐで、繊細で、力強くて。
私は彼の踊りが好きだった。


踊っていないときの彼は、物静かな雰囲気の青年だった。
清潔感にあふれ、誠実で。
息子もこんな青年に成長してくれたらいいな、と思った。


2年前にTAP BOYSを結成してメンバーの靴が必要になったとき、
彼にお借りできないかと思いついた。
息子がメールするとすぐに返事がきた。
「ちょうどよかった。フランスに発つ直前だったから、まだ靴を貸すことはできるよ」


あの時に借りた靴はずっと借りっぱなしになっている。
「使ってくれてていいよ。そのほうが靴も喜ぶから」
息子にはそんなメールが来た。


日本には1年で帰るように聞いていたけど、
どうやらそのままパリで絵を描き続けているらしい。


彼のダンスも、絵も、彼そのもの。
私は彼の絵が好きだ。

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2007-09-26

贈り物、宝物

今日はTAP BOYSの打ち上げ。
恒例の東京ドームホテル・ピアビューで北海道ビュッフェ。


団体のお客さんやオバサマ方のグループがたくさんいらっしゃる中、
1時間半のランチビュッフェでたくさん食べられるかなぁと思ったが、
4人とも十分北海道の味を堪能した。


お店の人が私たちのテーブルに「お時間の15分前です」と声をかけに来て
私たちはもうおなかがいっぱいで食べるものもなかったんだけど、
時間までゆっくりしようとおしゃべりを続けていた。


ふいに息子がメンバーに声をかけた。
名前を呼ばれた彼は自分のバッグをあけ、紙袋を取り出した。
3人が揃って私のほうを向いた。


「3人からです」
紙袋が私に差し出された。
「これはカード。泣くといけないからあとでひとりで読んで」
息子が水色の封筒を差し出した。


私に贈り物?
夢にも思わなかった。
あとで息子に「ほんと?」と聞かれたけど、ほんとうに。
あまりにも思いがけなかった。


包み紙をほどき、箱をあけるときれいなワインレッドの革のペンケース。
私の好きな色。すごく素敵。
うれしさのあまり鶏がらみたいな細い腕に鳥肌が立った。
「シャレにならないね」
3人が笑った。


2_2 うちに帰って、待ちきれずにカードを読んだ。
それぞれがそれぞれの思いとともに
「ありがとう」のことばを綴っていた。
そして、タップシューズのイラストと
「TAP BOYS with A.I.」の文字。


ありがとう。
やっぱりうれし泣き。


ペンケース、大切に使うね。
一生の宝物にするね。カードも一緒に。


もちろん、キミたちとの関係も私にとっては一生の宝物。

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2007-09-25

筋を通す

おとといの後夜祭。
若者に失望と絶望を感じた夜だった。


オーディション組1位のTAP BOYSは、
部活組1位の団体とともに表彰式の後に再演することになっていた。
しかし、彼らが衣装に着替えて表彰式に向かおうとしたその時、
唐突に「時間の都合上、再演は中止します」とのアナウンスが流れた。


彼らは壇上に上がり、にこやかに賞状を受け取った。
できることなら後夜祭特別バージョンのダンスを踊ってほしかったが、
事態は好転しそうになかった。しかたない。


次に部活組1位が壇上に上がった。
大所帯の彼らはパフォーマンスできない不満を訴えた。
ステージ上でしゃがんで泣く者、ステージ下の一般生徒を煽動する者、
スタッフに詰め寄る者、…


詰め寄られたスタッフは「時間がないので」と繰り返す。
別のスタッフが出てきて「これ以上時間を押すわけにいかない」と悲痛な声をあげる。
そもそもスタッフの段取りの悪さが招いた状況ではあった。
だが、再演を取りやめにして時間を巻くと決めたなら巻けばいい。
押し問答に時間をとられずに毅然と、断固として。


しかし、結果的に運営スタッフは押し切られてしまった。
音楽が高らかに流れ始めると、ステージ上の部活組は誇らしげに踊り始めた。
ステージ下の生徒たちは大きな歓声をあげた。


なんなんだ。
なんなんだ、これは。


きみたちには公平さを保とうという気持ちはないのか。
数の多さに圧倒されて屈してしまったことを恥ずかしいと思わないのか。
「時間が押すから中止」と連発しながら結果的により押してしまったことを
おかしいとは思わないのか。


筋が通らないことを押し切られるように通してしまったことに
抵抗はないのか。


なんなんだよ。
損得にとらわれずにまっすぐ突き進んでいく青臭さこそが若さの特権なのに、
そんなのってなあなあで流されるどうでもいい大人みたいじゃないか。
なんなんだよ、それ。


10代のきみたちが青臭い正義感をかざして突っ走らないで
いつそのエネルギーを発散するんだ。
大人になったら理不尽なことがいやってほどある。
くやしいけれど正しいことが通らなかったりするんだ。
いま筋を通すことをあきらめて大人になったら、きみたちはいつ筋を通すんだ?


久々に憤懣やるかたない思いで身がよじれそうになった。


若者たち、筋を通してまっすぐ進め、と声を大にしていいたい。

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2007-09-24

泣きました

きのうの後夜祭の表彰式後、
メンバーに会わずに先に帰ってきてしまったので、今朝メールをした。


「あらためて、1位獲得おめでとう」と。


メンバーのふたりからは
それぞれにそれぞれらしい返信が来てうれしかった。
うれしくて、泣いた。


リビングのテーブルに手をかけたまま
ぶらさがるようにしゃがみこんでいる私を見て、
家族ははじめ具合が悪くなったんだと思ったらしい。


「どうしたの? 頭でも痛いの?」


返事もできない私から嗚咽がもれてきたとき、
たぶんかなりぎょっとしたんではないだろうか。
まさか、また突然うつのポケットに落っこちた? と。


「うれし泣き…」
私は絞り出すように答えた。
やっと立ち上がって窓を開けると、空を見上げて深呼吸した。
涙がぽろぽろっと頬を伝った。


ひとりからは、思いが凝縮した短いメールだった。
もうひとりからは、高校生活やTAP BOYSの、
とりわけ4人での活動を振り返って思いを綴った長い長いメールだった。
どちらもそれぞれに彼ららしかった。


ふたりとも私に「ありがとう」のことばを贈ってくれた。
そして、ひとりは私のことをこういった。


―コーチは日本一の夢プロデューサーです。


夢プロデューサー。


素敵な肩書きをありがとう。
お礼をいうのは私のほう。
ことばもなく、ただただ涙がこぼれた。


どこまでステキなの、TAP BOYSは。

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2007-09-23

1位獲得

息子の学校では、1週間前の芸能祭に始まった行事週間が
今日で終了した。


夕方行われた後夜祭では各賞が発表され、
芸能祭のオーディション組ではTAP BOYSがついに1位を獲得!
とうとうやった。


1年生では初出場ながら3年生の2グループに続いて3位。
2年生ではTAP BOYSに対抗意識を燃やした
大所帯の「筋肉ミュージカル」に押され、2位。


「『3、2』ときたから次は1位だね」と友人たちが口々にいってた、
と息子から聞いた。


その手ごたえは十分にあったよね。
彼らのダンスも、観客の歓声も、1年前とは比べものにならないほど
上をいっていた。


本番が終わった時点ではもう順位などどうでもよく、
観た人の心に残ればいいや、と思ってたけど。


おめでとう、みんな。
なんとも鮮やかなフィニッシュじゃない。
「3、2、1」は、まさに進化の証だよ。


ただ、後夜祭では再演をすることになっていたのに
中止になったのはほんとうに残念だった。
(その話は後日あらためて)


でも、キミたちの心は早や卒業ライブに飛んでいるんだよね。
場所はどうする?
光庭?
それとも、アリーナ?


前例がないなら、どんどん学校に交渉してキミたちが作ってしまえばいい。
周りを動かして、どんどん新しいことをやってみればいい。
私はまだまだキミたちをけしかけていくからね。
また伝説作っちゃおうよ。


とにかく、キミたちはほんとうに素晴らしかった。
TAP BOYSとの関係は私にとってかけがえのない宝です。

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2007-09-22

ヒダルゴ

芸能祭後に洗濯したきり
そのままになっていたTAP BOYSの衣装をアイロンがけした。


本番直後は、彼らの汗をたっぷり含んでずっしり重くなっていたシャツ。
白いコットンの半袖シャツと黒い麻の長袖シャツの重ね着だったから、
さぞかし暑かったことだろう。
ジャケットにしなくてよかった。


3人分で計6枚。
結構時間がかかるのでDVDを観ながらかけることにした。
DVDは「ヒダルゴ」。
きのうたまたまサントラを聴いていて、観たくなった。


日本公開では「オーシャン・オブ・ファイヤー」のタイトルだが、
私は原題の「ヒダルゴ」のほうが好き。
ヒダルゴ、とは主人公が乗る馬の名前だ。


「ヒダルゴ」は私にとって好きな映画ベスト3に入るか入らないかという
お気に入りの映画。
(ちなみにベスト1、2は「スター・ウォーズ」「ロード・オブ・ザ・リング」で、
3は「ヒダルゴ」「レインマン」「恋におちたシェイクスピア」で迷うところ)


ヴィゴ・モーテンセン(「ロード・オブ・ザ・リング」のアラゴン【アラゴルン】!)
演じるフランク・ホプキンスが、愛馬の野生馬ヒダルゴとともに
アラビア砂漠横断の過酷なサバイバル・レースに挑むという実話を基にした話。
孤高のヒーローがどんな困難に突き当たっても
決してあきらめることなく前に進み続ける、
という私のもっとも好きな筋立て。


「決してあきらめない」というのはことばにすると簡単だし、
スローガンにもしやすいフレーズだ。
でも、ほんとうに高い目標を達成しようとした時に
「決してあきらめない」で挑み続けるということは、
かなりの精神的な強さを求められる。


一時は死の淵ぎりぎりまで追いつめられながら、
フランクとヒダルゴがふたたび甦るシーンは感動的だ。
お互いの信頼感と信念のなせる技だろう。


息子は、行事週間が明日で終わると
いよいよ生活は受験一色となる。
フランクとヒダルゴのごとく、
決してあきらめずにいこうじゃないの、息子。

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2007-09-20

「アナタのおかげ」

TAP BOYSが終わったらどれだけ喪失感を味わうんだろう、
と覚悟していた。
胸にぽっかり穴があいたみたいになっちゃうんじゃないかな、と。


実際には、いまのところまだまだ余韻に浸っていてそれどころじゃない。
早くDVDを作らなくちゃとあれこれ奮闘中でもあるし。
(ここにきてやっとVistaのVAIOが大活躍してる)


実は、去年の打ち上げでいい出した「卒業ライブ」、
冗談じゃなくほんとうにやろうかな、と思いはじめているところ。
周りからも「もう観られないなんて残念」という声が多数あがってて、
やるしかないよね、って感じ。
というより、やりたい。


それぞれ進む大学が別々でも
TAP BOYSは存続させたらおもしろいかなぁ、とも思う。
もちろん、彼らの気持ちが優先ではあるけれど。


「アナタのおかげだよ」と息子がいう。
「あのとき背中を押されなかったら、
TAP BOYSやってなかったかもしれない」


そうだったね。
いまや踊り手として「見せ方」もずいぶんうまくなったキミだけど、
2年前のキミは大勢の人の前で踊ることにまだ躊躇があった。
せっかくのオーディションも出ようかどうしようかずいぶん迷っていたんだよね。


私なんて、ちいさい頃から場を見つけては(それこそ学校でも子ども会でも)
どこにでもバレエシューズとチュチュをもってっては喜々として踊っていたから、
やらなきゃもったいない、と思ってた。
チャンスがおいでおいでしてるんだもん、やるしかないでしょ、って。


入学して日も浅かったあの時、
人柄もまだよくわからないクラスメートにあれこれ声をかけ、
たまたま話にのったのがメンバーのふたり
出会いなんてそうした偶然の贈り物なんだと思う。


私にしたって、キミたちのおかげ。
キミたちを通して私は「表現」することができたのだから。
ちいさいときから肉体を通して表現することに
なにより価値を置いてきた私にとって、
このうえない喜びだったんだから。


おたがい、得たものは大きかったね。

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2007-09-19

母の思い

いま、うちにはふたつの花瓶に花が飾ってある。


ひとつは、白とグリーンを基調としたさわやかな花々。
もうひとつは、真っ赤なバラがメインの情熱的な花々。


白いほうは芸能祭で息子がいただいたのだが、
赤いほうはなんと私がいただいたものだ。
TAP BOYSのメンバーのお母さま方に。


終演後、泣きべそ顔になっている私に
ふたりのお母さんが満面の笑みで大きな花束を携えていらした。
「ほんとうに素晴らしかった!」ときらきらした笑顔で。
そして、ほんとうにお世話になって、と口々におっしゃると
私に花束をくださった。


うれしかったな。
花束をいただいたのもさることながら、
お母さん方の笑顔が。


開演前にお目にかかった時には、
期待でわくわくしてらっしゃるのがひとめでわかった。
そして終演後。
おふたりとも高揚で頬が上気していた。


あのすさまじい熱狂の頂点に息子たちがいたのだ。
誇らしさで胸がいっぱいだったのは私だけではなかった。


「これ、記念に」とひとりのお母さんがうちわを差し出した。
お母さんオリジナルのTAP BOYSうちわ。
3本のうちわそれぞれの裏表にメンバーの名前が大きく書かれてあり、
持ち手には金のモールがぴかぴか輝いている。


きっと、上演中このうちわをぱたぱた振りながら
息子に声援を送っていたに違いない。


お母さんも心はステージの上にあったんだろうな。


2年前には「うちの息子がダンスなんて」とすこし戸惑ってらしたお母さんたち。
今年は息子たちを信じ、大いに期待して心から応援してくださっていたのが
びしびし伝わってきた。


かっこいい息子をもって幸せですよね、私たち。

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2007-09-18

続けることと進化すること

仙台の母からメールがきた。
「TAP BOYSの3人はそれぞれが最高の出来、
ほんと上手くなった」と。
メンバーにはすぐに転送した。


私も、仙台から日帰りで観に来た母も(弟は結局来なかった)、
なかなか興奮さめやらず、電話で話せばまたTAP BOYSの話。


母がいう。
「あの時はみんなに『よかったよ』とはいったけど、
『上手くなったね』っていってなかったなと思ってメールしたの」


ほんとうにそのとおりだ。
3人はとてもうまくなった。
それぞれに個性的な、れっきとしたダンサーだった。


「私ねぇ、みんなとハグしたのよ」と母。
あ、それ私もしたよ。
「あら、そうだったの? だって、みんな可愛くてねぇ」
ほんと。感動の思いを表現するならやっぱりハグだよね。


緊張感ではりつめた(息子は吐き気と戦っていた)本番直前の控え室では
4人して円陣を組み、私はひとりひとりと固い握手を交わした。
でも、終演後は握手じゃ物足りない。
汗まみれの彼らひとりひとりに抱きついた。
「ありがとう」と「おめでとう」の思いをこめて。


2年半前の結成時には想像もつかなかったいまの姿。
彼らのダンスも、彼らのチームワークも、彼らと私の関係も。
彼らはどんどん変化した。
変化というより進化というほうがふさわしいか。


幕が開く直前、私の脇を通った男子生徒が
「なんだかんだいってやっぱりTAP BOYS観に来ちゃうよな」と
わくわくした様子でいうのを聞いた。
息子の友だちを大体知ってる私だけど、見知らぬ男の子たちだった。


幕が開いた途端の大きな拍手。
おととしより去年、去年より今年、と
観客の期待感は私の想像をはるかに超えて高まっていった。
去年までは圧倒的に女の子の声援が多かったのが、
今年は男の子たちのかけ声のほうが優勢だった。
観客も変化した。


それもこれも、彼らが続けてきたからだ。
続けたからこそ進化もしたのだ。


2年前の彼らだったら、学校でハグなんてとんでもないことだったよな、と思う。
進化は素敵だ。

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2007-09-17

Show must go on

きのうのTAP BOYSには個人的なお客さまもたくさん来てくれた。
息子のタップの先輩家族や中学からのお茶の先生、
旅先で出会ったファミリー等々…
どなたもTAP BOYSの熱いパフォーマンスを喜んでくれて
ほんとうによかった。


私の高校時代からの親友も可愛いお嬢ちゃんを連れて
駆けつけてくれた。
「とてもじゃないけど、私たちの『ロミオとジュリエット』の比じゃないわよ!」
と彼女は興奮気味にいった。


私たちの「ロミオとジュリエット」。
そもそも有志団体の出場枠なんて存在しなかった文化祭のステージに
無理やり出演する話を進め、34人の仲間たちとともに踊ったバレエ。
全校生徒を、そして出演に反対だった先生さえも泣かせた
伝説のステージ。


そう。
私もTAP BOYSには本番前に話した。
キミたちは私たちの伝説をはるかに超えたよ、と。


親友にはTAP BOYSおそろいのシルバープレートを見せた。
「ま! 『May the force be with you』じゃない!」
彼女との高校時代の合言葉。
だって、彼女とは「スター・ウォーズ」がきっかけで仲良くなったんだから。


シルバープレート、ステージでは彼らの胸元できらきら輝いていた。
この本番をともに乗り越えたシルバープレートは
きっと受験でも効能あらたかだよ。


プレートには「and trust yourself」と刻印が続く。
自分自身を信じて。
本番前、彼らに何度も話した。
練習を重ねた自分を信じて。


それと、こうもいった。
「Show must go on」と。


ステージにアクシデントはつきもの。
でも続けて。Show must go on.
たとえまちがえたとしても、堂々と続けてキメるところでキメて。
音が途切れても、照明が当たらなくても、あわてずに続けて。


人生もきっとおなじ。
Show must go on.
Trust yourself.


キミたちのダンスでアリーナ中が興奮のるつぼと化した。
そんなすごいことをやってのけたキミたちなら、
自分を信じて前に進んでいける。


もちろん私もまだまだ進むよ。

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2007-09-16

TAP BOYS本番

誰が想像しただろう。
あれほどまでに熱狂的なライブになることを。
誇張でもなんでもなく、
興奮と感動でステージと客席が一体となった16分だった。


だって、緞帳が上がった途端に大きな拍手が湧き起こるなんて
私もメンバーも想像してなかった。
(私なんて、照明も音響もダンスもうまくいきますようにと
ひたすら祈っていたのだ)
アリーナいっぱいにつめかけた観客たちの期待感が
ひしひしと伝わってきた瞬間だった。


1曲目が始まるとまもなく、自然発生的に手拍子が始まった。
フィナーレならまだしも、1曲目からっていうのははじめてだ。
手拍子に後押しされるように、メンバーたちの踊りのキレが冴える。


ナンバーが終わる度に熱狂的な歓声が上がる。
今回初のメンバーふたりによる素晴らしいナンバー、
体力の限界ぎりぎりに挑んだ息子のソロと続き、
どんどんアリーナ全体のボルテージが上がっていったとき、
「Rhythm and Police」のイントロが流れ、興奮は最高潮に達した。


リハーサルに没頭してすっかり忘れていたが、
高校生たちはこの曲が大好きなのだ。
だから毎年カタチを変えてプログラムに入れていたし、
オーディションが終わるとメンバーからも必ず
この曲から振り付けしてほしいと要望されるのだった。


少年たちが踊ってこそふさわしいこの曲をかっこよく振り付けるのが私の使命。
観客の大歓声を聞いて、使命は果たせたなと思った。


続くフィナーレの曲は、振り付けてていちばん楽しかったナンバー。
いいぞいいぞ。あの時振り移しであんなに苦労したのに、
よくここまで粋に踊れるようになったよね。
かっこよすぎるくらい。


大拍手を浴びて、いよいよラスト、アンコールの曲。
1年生のオーディションで踊ったいわばTAP BOYSのデビュー作で、
オーディション2週間前に振り付けて、2位で突破しちゃった思い出の曲だ。
それが息子のアレンジで大幅にバージョンアップし、
より魅力的なナンバーになった。


素敵すぎ。
かっこよすぎ。
最高だよ、TAP BOYS。
私、やっぱり泣いちゃったね、この曲で。


TAP BOYS、最高に輝いてた。
ありがとう、キミたち。
キミたちとコラボレーションできたことを心から誇りに思うよ。


素晴らしすぎだよ、ほんとに。

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2007-09-15

最後の「直リハ」

本番を明日に控え、今日は「直リハ」。


2週間前の「夏リハ」では照明・音響ともずいぶん不備が目立ったけど、
例年そんなもの。
本番に照準を合わせて「直リハ」では完璧にこなしてくれるだろう、と
大船に乗った気分でいた。
去年もおととしもそうだったから。


ところが、その期待は見事に裏切られてしまった。
オープニングから照明当たらない、音出ない、で
メンバー板付きのまま空白の2分間。
ずっとポーズして待っていたTAP BOYSもさすがに不安に駆られて
暗闇の中でざわざわ動き出すのがわかった。


どうしちゃったの?
機械のトラブル?


あとで聞いたら、スタッフの連絡不備のせいだという。
人為的ミス。


ほかにも、「どうしてそういうことになっちゃうの?」って感じのミスが多発した。
「夏リハ」でおたがいにちゃんと確認したよね。
渡してある照明台本どおり素直にやってくれれば
こんなおかしなことにはならないはずだよ。


基本的に「直リハ」はパフォーマンスする分の時間しか与えられていない。
再度修正を要請したもののやり直しをすることはできず、
メンバーともども不安を抱えたまま控え室に戻った。


今年の運営チームは、「押してあたりまえ」のリハーサルをむしろ巻いてしまうほど
時間の段取りはいいのに、内容に関しては不備が多いなぁ…
明日の本番はどうかよろしく頼むよ。


そんなリハーサルだったので
ダンスのチェック以前の問題ではらはらし通しだったけど、
ラストナンバーでは早やこみ上げてしまった。
彼らとのあれこれが走馬灯のようによみがえってきて…


「まだ早いですよ! 本番は明日ですよ!」とメンバー。


いや、明日はもっとだよ、きっと。


何はともあれ、パフォーマンスも照明・音響も、うまくいきますように。
とにかく祈るのみ。

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2007-09-14

「高校生活」もあとわずか

3日ぶりに息子の学校に行く。


行事週間が目前に迫り、
放課後の学校はいつにも増して活気づいていた。
校内のあちこちから
楽器の演奏や生徒たちの朗らかな声が響いてくる。


こんな雰囲気に浸っていられるのもあとわずか。
TAP BOYSの本番が終われば、
学校に足を運ぶこともそうあるまい。
若者たちの息吹をじかに感じながら
一緒に笑いさざめき合うこともなくなるだろう。


ちょっと感傷的になったのは、秋風のせいかもしれない。
いつのまにか、学校へ向かう道々汗びっしょりになることもなくなった。
あんなにひっきりなしに鳴いていたせみに代わって
聞こえてくるのは秋の虫たち。
陽が落ちるのも早くなった。


思えば、メンバーたちのなんと大人になったことか。
もう「少年」なんて呼んだら失礼かもしれないな。
時のたつのは早いし、若者の成長も早い。
そして、楽しい時間はもっと早い。


私自身、高校の3年間は夢のように楽しくて、あっという間だった。
あの頃は「大人になったら楽しいことなんてあるんだろうか」
と不安になったくらい。


ま、大人になったらなったで大人の楽しさもあるけれど。
でも、あんなに無邪気に楽しさに没頭できたのは
高校生活が最後だったかもしれない。


だけど、そんな楽しい高校での時間を
思いがけなくこんなカタチで経験できた私は幸せ。


あとすこし、高校生たちと一緒に「高校生活」を楽しませてもらおう。
光庭から薄青い夜空を見上げながらそう思った。

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2007-09-12

いまこの時

研修の休憩に携帯をあけたら、
画面の下に「安倍首相辞任」のテロップが流れた。
(ドコモのiチャネルというサービスによるものだ)


私がこうして研修会場に詰めている間も世の中は激動しているんだなあ、
なんてごくあたりまえのことをふと思った。


受講者の何人かが、休憩になるとあちこちで携帯に向かって話している。
仕事の指示を与えている人、報告をしている人。


全く別の場所で活動している人が、
いまこの時に電話でつながって時間を共有しているんだな、と思った。


時計を見る。
いまごろTAP BOYSは練習してる頃だ。
がんばってるだろうな。
私もがんばってるよ。
楽しく仕事してるよ。


電話か何かでつながってるわけじゃない。
でも、いまこの時を生きてる、という感覚はお互いをつなげている、と思った。
この時をともに生きている、という感覚。


そういえば、息子の高校受験の日もこんな感覚だった。
いまごろ2科目めが始まったな、もうすぐ終わるな、と
ひとり闘っていた息子に思いを馳せたあの日。


いまこの時。
どこにいても、おなじ時を生きている人たちとはつながっている。


そんな何でもないあたりまえのことを
集中がふっと途切れた休憩に思った。

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2007-09-11

「わあ、へんな空」と息子が声をあげた。
TAP BOYSの練習を終えて、
教室の窓から見た空には不思議な雲が渦巻くように流れていた。


息子とメンバーが窓を開けて携帯で写真を撮りだした。
もうひとりのメンバーが「なにやってるの?」と近づいてくる。
「あ、撮ろう撮ろう」と彼も携帯を取り出す。
3人で空の写真を撮っている。


息子はよく空の写真を撮る。
自宅でも、窓を開けて身を乗り出しているときには
たいてい一眼レフで空の写真を撮っている。


前に大きな建物が建ってしまったのは残念だったけど、
それでもうちから見える夕方の刻一刻と変わっていく空の色は
時に息をのむほど美しい。


私は空を見上げるのが好きだ。
遠くの空を眺めるのもいいけど、
それより顔を思い切り上げて頭上の空の広がりを感じるのが好き。


都会のど真ん中で、
ふと立ち止まって見上げると思いがけなく高く青い空が広がっている。
なんだかふいに胸が突かれる思いがする。


ビルに切り取られて見えるけど、この空はどこまでも広がっている。
どんな遠いところにまでずっとずっとつながっている。


仕事中、急に外がざーっと騒がしくなったのでレースのカーテンを開けてみると、
白く煙るように雨が降り出していた。
空はあたりを暗くするほどの鈍色。


でも、一面覆っている雲の上はきっと青い。
青く、どこまでも続いている。


そう思うとなんだか気持ちが落ち着く。

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2007-09-10

カウントダウン

いよいよTAP BOYSの本番が迫ってきた。
練習できる日数は今日を含めてあと6日。
そのうち私が一緒にできるのは4日。


本格的にカウントダウンが始まった…


今日の出来はすでに最高。
息子をのぞいたメンバーふたりのナンバーなんて感動的だ。
よくぞここまでステップを踏めるようになりました。
私だって踏めないよ、そんな細かくて速いの。


3人の踊りも日に日にめりはりがきいて、とんでもなくかっこいい。
とても自分が振り付けたとは思えないくらい素敵なナンバーばかり。
去年もおととしもそうだったけど、この時期になると私の手を離れるのだ。
今年はそれが顕著。


ノリも笑顔もいい感じ。
どうかそのままで舞台に立って。


本番、泣いちゃうかもよ、私。
ステージが終わったら、
マスカラ落ちたパンダ目でメンバーに抱きついちゃうかも。

Tap_boys
校内には息子たちが早朝から貼り出したポスターがあちこちに。
廊下ですれ違った物理のK先生には
「最後の舞台ですね」と声をかけられた。
「すごくいい出来ですから」と話すと「楽しみにしてます」と先生。


練習の帰りに息子たちの教室をのぞくと
顔見知りのクラスメートが何人か。
高3の男の子たちに「『体年齢』27才なんだよ」と自慢する私。
「オレ、28才だった」という子がいて、「勝った!」とガッツポーズ。
「高校生の男子と張り合うかねぇ」と息子が半ばあきれ顔。


こんな楽しい時間も残り少ないんだなぁ。


卒業式には私のほうがさびしくて泣いちゃうな、きっと。

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2007-09-08

携帯メール

携帯のメールっていまいちなんだよなぁ、
と思っていたのはいつまでだろう。


そう思っていた頃は、
携帯でメールする相手も少なかったし使い勝手も悪いしで、
圧倒的にPCメールに軍配が上がったものだった。
変換にもかなり苦労させられたしねぇ。


それが携帯の機種変更をする度にメールの使い勝手がよくなり、
いまではPCと携帯で完全に使い分けをしている感じ。


なにより、携帯のメール相手がふえた。
息子と母が携帯を持ち、日常の連絡手段はまずメール。
携帯でしかメールできない人も多いし、
両方使えるとしても緊急の連絡時には圧倒的に携帯のほうが便利。


特に高校生とメールのやりとりをしていると
(って息子も含めたTAP BOYSのメンバーたちだけど)、
返事が来るのが早くて楽しいのだ。
打てば響くように生のことばが返ってくる。


今日も連絡事項をメールしてたらさっそく返信メールがきた。
それぞれのメールにそれぞれの個性がそのまま表れていて、
じかに会話している気になってくる。


私もふだんしゃべっていることばそのままにメール。
何度かやりとりして、最後にはひとこと「おやすみ~」でしめくくる。


いろいろメールの弊害について取り上げられることも多いけど、
コミュニケーションのひとつの手段としてうまく活用すればいいと思う。
TAP BOYSのみんなとも、
携帯メールがあることでいっそうつながりが深まっている感じがするのだ、私は。


時々しか会えない仙台の母とだって、
なかなか電話がかけられなくても携帯メールならすぐに送れる。
もう何年も会っていない石垣島の友だちとも携帯メールでつながっている。


息子も今日はたくさんの人にじゃんじゃんメールしていたみたい。
用件はTAP BOYS・ラストステージのご案内。


心の通ったメールのやりとりはほんとうに楽しい。

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2007-09-07

夜中、すさまじい風の音で目がさめた。
ベランダの鉢植えはあらしが来る前に避難させていたが、
子ぶたの置物をおきっぱなしにしていたのを思い出した。


だいじょうぶかな、ぶーこ。


そんな不安をますますあおり立てるような激しい風の音。
思わず耳をふさぎ、枕に顔を押し当てた。
暗闇の中で恐怖を覚えた。


朝、カーテンをあけるとぶーこはちゃんといた。
よかった。
風は相変わらず吹き荒れていたが、勢力は明らかに弱まりつつあった。


息子はテレビにかじりついて台風情報をチェック。
10:00までに警報が解除されなければ、学校は休校になるという。


10:00、息子ガッツポーズ。
休校成立。


でも待てよ、と息子。
本番が迫っているのにTAP BOYSの練習ができないのは困る。
ただ、あらかじめ学校に電話で確認したところによると、
「休校でも登校は可」という。
じゃ、もちろん練習はやろう。


ならば、私も。


出かける準備を進めるにつれ、外がどんどん明るくなっていく。
陽射しがみるみる強くなっている。
これは日焼け止めを塗らないと。


先に行った息子が学校から「ポスターを41枚印刷してくるよう」メールをよこした。
「きれいモード」で印刷したら、かかった時間はたっぷり1時間。
最後の1枚がプリンターから出てきたのをひっつかみ、急いでクリアファイルへ。


玄関のドアを開けると、湿気と熱を帯びた風が吹きつけてきた。
思いのほか風が強い。
早足に歩いていると時折風向きが変わる。
強い向かい風にあえぎながら先を急ぐ。


学校に到着した途端に汗がどっとふき出す。
汗が流れると夏、って気がするし、残暑は厳しいけれど、
季節は明らかに秋に向かっているのを実感した。


私の夏も、あとすこし。

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2007-09-02

言い訳

この間の夏リハでちょっと気になったことがあった。


芸能祭を運営するスタッフたちはみんなとてもよくがんばっていたんだけど、
「え? どうして?」と思った点が1点だけ。


どうしてここで言い訳モードになっちゃうんだろう、と。


それぞれの出場団体に与えられたリハーサル時間は、発表時間×2。
ということは、通しで演技をした後に残りの限られた時間で
スタッフとやりとりをしながら音響や照明の調整をしなければならない。


メンバー3人は舞台上で踊るのに精いっぱい。
どんな色の照明が当たっているのかなんていちいちチェックできるはずもない。
で、私が照明台本に細かに書き込んで通し後に息子に伝え、
それを息子がマイクを通して各スタッフに要望するというカタチになった。


こちらも新しいプログラムを舞台上で踊るのがはじめてなら、
スタッフたちにとっても音を流すのも照明を当てるのもはじめて。
台本があるとはいえ、タイミングがずれたり指示を誤解したりは予想の範囲内で、
うまくいかなくて当たり前。
特にTAP BOYSは3回目の出演なので、そのへんは心得ているつもり。


だから、チェックを伝える私もニュートラルだったし、
マイクで要望する息子も淡々とお願いしていた。
とにかく時間もないので、調整していただくべき点をもれなくてきぱき伝えて
修正を確認しなければ、という一心だった。


ということで、
「オープニングにおける真ん中のスポットライトは徐々に光を強くしてほしい」
と伝えた時も、何の感情も交えず単に要望したのだった。


がしかし。
担当スタッフから返ってきたのは「わかりました」でも「了解です」でもなく、
とても言い訳っぽいニュアンスのことばだった。
いわく、このスポットライトは当たる面を絞ったり広げたりはできるけど、
光の強弱は調整できないのだ、と。


そのいい方からは、他人から責められている者が
必死で自分を守ろうとしている感じがひしひしと伝わってきた。


どうして?
誰も責めてないよ。
なんで言い訳っぽいんだろう。


息子は
「そういうことなら、はじめは細く当ててだんだんに広げていただいて構いません」
と淡々と答えた。
担当スタッフは「わかりました」と今度はニュートラルに応答し、
息子の要望どおりに光を当ててくれた。
「OKです」息子がいった。


2年前の夏リハでも、音響のスタッフから言い訳めいた応答をもらったことがあった。
あの時もできていないことを責めたりなどせず、
「こうしてください」と要望しただけだったんだけど。


高校生の過剰なまでの防衛反応、といったらいい過ぎだろうか。
なんだか引っかかった。

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2007-08-31

最後の夏リハ

8月も今日で終わり。
朝晩の吹く風にどこか秋のにおいが混じっている。


あんなに暑かった夏も終わりか。
なんだかちょっとさびしい気分。


でも、私の夏が終わるのは9月16日、TAP BOYSのラストステージ。
その本番を16日後に控えて、今日アリーナで夏リハが行われた。


今年で出演3回目のTAP BOYSにとって
夏リハは時間が押して当たり前、というのが常識。
しかし今年はむしろ巻いていて、
控え室でもたもたしているうちに早めに呼ばれて
かえってあわててしまった。
(段取りいいぞ、今年のスタッフ)


メンバーは衣装を着けてステージに上がり、
本番さながらの音響・照明で踊る。
TAP BOYS Tシャツを着た私は
アリーナの暗がりからステージにひたと視線を据えたまま
照明台本にペンを走らせる。


中央スポットは曲開始と同時に。
1曲目、音量が大きすぎてチップの音が聞こえない。
4曲目が終わったら暗転に。
5曲目の色チェンジのタイミングをはずさないで。
スポットの点滅はしないで。
8曲目の色はもっと明るめの色に。


…といった内容をざざっと殴り書き。
余白には踊りのチェックも。
(後で読んだら解読困難なものもいくつかあったけど、
何とか思い出してフィードバックした)


1回通した後でスタッフと細かな調整とやり直しを繰り返す。
いままでは私がチェックしたことをすべて息子に伝える形で
私自身はスタッフの高校生と直接交渉しないようにしていたんだけど、
今年はとうとう禁を破った。


「誰? このテンション高いひと」と思ったスタッフも多かっただろう。
「ダン、ダンダンダダン!っていうあの有名なフレーズのところで
こういうポーズになった時にね」なんて、振りつきで説明しちゃったもんね。


それにしても、なかなか見映えがした。
照明の色も例年に比べて工夫してみたのもよかったし、
なにより彼らの踊りのレベルが格段も上がっていて見ごたえがあるのだ。


ラスト16日間、地道に踊りこんでいけばきっと素晴らしいステージになるはず。


仙台の母から電話がきて、弟を連れて観に来るとのことだった。
よかった、ラストステージを観てもらえることになって。
楽しみにしててよね。

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2007-08-28

制約のない未来

TAP BOYSの練習が終わり、
当然息子と一緒に帰ろうと思っていたら
彼は光庭で友だちに引っかかってなかなか来ない。


「帰るよー」と声をかけ、
メンバーふたりと3人であれこれおしゃべりしながら自転車置き場へ。
「きっと正門に回ってるんだよね」と正門に行ったけど、
息子の姿はなし。


「先に帰ったほういいですよ」とメンバー。
「そう伝えておきますから」


「そう? じゃ、そうするね。おつかれさま」
彼らに別れを告げ、ひとりで駅に向かった。


私が明日あさってと長時間にわたる仕事が控えているのを知っての
彼らの心遣い。
ありがとう。
2日間練習抜けるけど、私もがんばってくるからね。


息子は15分くらいの時間差で帰ってきた。
「話してたのって、よくホームで見かける子だよね?」と私。
テニスのラケットを持ったその少年を学校の行き帰りに何度か見かけたことがあった。
(それほど私が息子の学校に行ってるってことでもあるんだけど)
「彼と友だちになってたんだね」


「いやいや、それがさ、今朝なんだよ、口きいたの」と息子。
きっかけはひょんなことだったという。
おたがいに駅や電車で何度も顔を合わせて知っていたのに、
話するのに2年半もかかっちゃったね、と笑い合ったらしい。


光庭で見かけた彼は、息子と旧知の仲のような笑顔で話してたっけ。
考えようによっては、2年半前からの「旧知の仲」ってことかな。


息子や彼の友人たちの屈託のない笑顔を見ると、
こちらも自然と笑顔になる。
若者たちの曇りのない笑顔にはほんとうに幸せな気分にさせられる。


人とのつながりにしても、これからの進路にしても、
キミたちには大きな可能性が広がっている。
私だってまだまだ、と思うけど、
キミたちに比べたら何かと制約があってちょっと分が悪いんだよね。


屈託のない笑顔で、制約のない未来を切り開いてよ。
キミたちの未来、私もすごく楽しみにしてるから。

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2007-08-22

熱い善意

TAP BOYSの練習が終わって生徒用玄関に向かうと、
夏休み中だけ特別に設置されている4つのゴミ箱が満杯になっていた。


特にペットボトル用のゴミ箱は惨憺たる状態。
ゴミ箱に入りきらず、ごていねいにゴミ箱の周りに何本も立ててある。
「そういやさっき中等生の女子が立てて遊んでたな」と誰かがいう。


本来、ゴミ当番が片づけなければならないなずなんだけど、
この状態は要するにサポっている証拠。


「放っておけない! 片づけていく!」
メンバーのひとりがいい出した。
「ひとりでやってく」というと、ゴミ袋を広げ始めた。


ほかのふたりにはちょっと逡巡が見えた。
でも、「いいや、オレもやってく」ともうひとりがいい出した。
「ま、ふたりでやって1時間かな」
彼らは私に気を遣って、ふたりでやるから構わず帰ってくださいという。
でも、息子もふたりを残して帰るのは忍びないふうでいる。


そこにひとり見知った男子生徒がやってきた。
「ゴミ片づけていかない?」という誘いに「いや、帰る」とスルー。
「やっぱりオレもやるわ」と息子。
じゃ私も、とふたたび靴を履き替え、荷物を置いた。


と、また見知った男子生徒がふたり。
彼らは誘いにあっさり乗ってくれ、
かくして6人でペットボトルの片づけが始まった。


1本1本ラベルをはがし、キャップをはずしてつぶしたらゴミ袋へ。
中には「なんだよこれー、飲み残し入れっぱなしでー」と
流しに捨てにいかなきゃならないボトルもちらほら。


でも、6人でやったらあれよあれよとボトルがなくなり、20分で終了した。
当初「ふたりで1時間」のつもりが人数3倍で時間3分の1。
おかげでゴミ箱すっきり。


「ほんとはさー、ここの下駄箱の周りも掃除したいよなー」と
後から来た助っ人くんがいう。
「やろうとしたら1日中掃除してなきゃないだろうけどな」


なんてすがすがしい高校生たちだ。
キミたちの熱い善意に乾杯。
500円カンパして、それぞれが自販機で飲み物を買った。


「ありがとうございます! いただきます!」
いえいえ、どういたしまして。


これも青春だね。

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2007-08-21

踊りの粋

「TAP BOYSも今年で最後だから、私も」といいかけたら、
「え、踊るんですか?」とメンバーのひとり。


いやいやいやいや、まさか。
踊りませんよ、私は。
一緒に踊るわけないでしょ。


そうじゃなくて、
「最後だから、私も妥協はしません」といいたかっただけ。


おととしよりも去年、去年よりも今年と、振りの難易度を上げてきた。
振りを覚えるというのはとても大変なことなのに、
難易度アップと比例して彼らの飲み込みの速度も年毎に上がってきた。


ならば、彼らに要求しよう。
最後は華々しく、思いっきり粋に踊って、と。


踊りは、「どれだけからだが動くか」ということは前提であって、
「どれだけ音楽と一体化して音を表現するか」にかかっていると思う。


特に決め手になるのは、音と音の間。
あるところではためて粘ることだったり、
あるところではキレよくめりはりをつけることだったり。


それと、見る人を意識して踊る、ということ。


自己陶酔と自己満足だけの踊りでは、
観客はないがしろにされてキモチワルイ。
キメるところはキメて、見せるところは見せる。
そこらへんを冷静に計算しながら観客にアピールするのが「魅せる」踊り。


音と一緒にスウィングして。
はじめとおしまいはきっちりキメて。


ちょっと意識しただけで踊りの彩りはがらりと変わる。
まるで化学反応が起きたみたいに。


今日のリハーサルはとりわけ密度が濃かった。

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2007-08-17

青春の夏

今朝はずいぶん涼しく感じた。


それなりに気温は上がっていたんだろうけど、
雲が出ていてお陽さまが若干さえぎられていたことと、
いままでに比べれば低いということで、過ごしやすい気がした。
学校への道を急ぎながら「涼しいよね?」と息子と顔を見合わせる。


グラウンドではサッカー部がボールを追いかけていた。
校舎に入ると、剣道場からかけ声。
廊下の向こう側からはトランペットの音が響いてくる。
空き教室の鍵を取りに行くのにアリーナの脇を通ると
バドミントン部がウォーミングアップなのか床を這っていた。


夏休みの高校。
青春だな。


TAP BOYSの振付もやっと大詰めを迎えている。
カッコよさに惹かれて選曲しておきながら
音楽がカッコよすぎてなかなか振りの絵が浮かばず、
振付けられそうにないよ、まいった、と思うこともあったけど、
完成はもうすぐ。


練習が終わって生徒用玄関から出る。
そこはちょっとした広場みたいになっていて「光庭」と呼ばれている。


「やっぱり暑いねぇ」
4人でゆっくり歩く。
光庭から空を見上げる夏はこれが最後。
本来なら、高校生でもないのに光庭を歩いていること自体ふつうではないんだけど。


グラウンドではサッカー部に代わってラグビー部が活動していた。
汗まみれ、土まみれになってぶつかり合っている。
「どうしておれなんかがラグビー部に勧誘されたんだろ」と息子がつぶやく。
「もっとも遠いスポーツだよね」
「要するに新入生なら誰でもよかった、ってことかな」


4人で正門に向かって歩く。
「TAP BOYSが終わっちゃったら私は何を支えに生きていけばいいんだろ」
と私がぽつり。
メンバーが困ったように笑う。
「じゃ、来年も」
「大学に入っても踊れるかな」
「そうだ、せめて毎年TAP BOYSの同窓会やろうね」と私。


彼らとのコラボレーション、最後の夏。
45歳の青春の夏。

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2007-08-16

暑すぎる夏

すごすぎる暑さ。
朝っぱらから30度を越すなんて尋常じゃない。


「おれ、暑さに弱いみたい」
息子は練習が終わるとぐったり、うちに帰ってきてもぐったり。
「頭痛い」
イブを飲んで横になる。
「寒いほうが好き」


私は去年あたりから暑いのが好きになってきた気がする。
いや、「暑いのが」というより「汗をかくのが」ってことかもしれない。
暑い外を歩いて汗かいて、踊って汗かいて、
全身から汗をかいていると「しっかり生きてる」って充実感がある。
からだも気持ちいいほどよく動く。


だから、最近は汗をかいている分体調もすごくいい。
TAP BOYSの少年たちから
若いエネルギーをもらっているせいもあるんだろうけど。


寒いのはだめだ。
東北人だから寒いのには慣れてたはずなのに
冷えるとからだが縮こまって動かない。
なんとかからだを動かしても、
夏に比べたら申し訳程度にしか汗が出なくてきもちわるい。


しかし、そんな私もさすがに今日は帰宅後頭がぼーっとした。
あわてて首もとひんやりベルトを巻いて対処。
あまりにも暑すぎる。


この暑さ、いつまで続くんだろう。
1ヶ月後の気候がどうなのか、いまから気がかりだ。


学校のアリーナには冷房がなく(区立の中学にはあったのに)、
2年前は蒸し風呂状態の中でTAP BOYSの本番を迎えた。
一方、去年の暑さは大したことがなく、割としのぎやすかった。
(といっても、踊ってる彼らは脱水症状一歩手前だったけど)


「もう夏も終わりだね…」
TAP BOYSのメンバーがぽつりとつぶやいたので、
「何でぇ!?」とみんなで聞きとがめた。


「いままさに夏の真っ盛りじゃない!?」
「こんなに暑いのに!」
「1ヶ月後の本番だって、すっごく暑いかもしれないんだよ!?」


「いや、だってね」とつぶやいた本人。
「自分の誕生日が過ぎると、『もう夏は終わりだな』って毎年思うんだ」


彼の18歳の誕生日はおとといだった。


いやいや、でもね。
TAP BOYSの熱い夏はまだしばらく続くんだよ。

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2007-08-15

「暑くないの?」

なんなんだ、この暑さ。
毎日暑い暑いと思ってたけど、今日は格別だって気がする。


仙台は37度だって。
さっきYahoo!天気情報で知ってびっくりした。信じられない。
私が仙台で暮らしていた時は
30度超えたら死にそうなほど暑いと思ったもんだ。
異常だ。


今日はTAP BOYSの練習中も暑さがひとしお。
いつもなら踊ってかいた汗が冷房にあたって冷えるので
Tシャツに1枚はおるんだけど、今日は不要だった。
冷房をつけていてもなんだか暑い。
少年たちはうちわでパタパタ、私は扇子でパタパタあおぎながら踊り、
のどが渇いて持参した500mlのスポーツドリンクはあっという間になくなった。


練習が終わると、自販機の飲み物でさらに水分補給。
踊り疲れた私たちはぎんぎんぎらぎらの外に出て行く気にはなかなかなれず、
しばらく玄関でたらたらおしゃべりをしていた。


時間は昼時。
部活の生徒たちがぽつぽつとお昼の買出しから帰ってくる。
みな暑さに顔をほてらせている。
この猛暑じゃ無理もない。


ふと私たちの視線は、
靴を履き替えていた男子グループのひとりに釘付けになった。
彼はこの暑い中、
ワイシャツ+ブレザー+ズボンを律儀なほどにきっちり着込んでいた。
それも、素材がもさっとしていて夏物っぽくない。
見学者でもあるかと思えば、学校用の上履きを履いている。高校の生徒だ。


「がまん大会?」
「そう思われちゃうよね」
思わず私たちはひそひそ。
ブレザーの男子は顔をほてらせて私たちの前を通り過ぎていく。
「暑くないのかな」
「聞いてみれば」


「暑くないの?」


TAP BOYSのメンバーがほんとうに聞いちゃった。
ためらいがちに抑えてはいるけど、明らかに問いかけの意思を含んだ声。
1歩前に出ちゃって、聞く気満々。


ほかのメンバーがあわてた。
「失礼だよ」
「聞こえちゃうよ」


私はもうおかしくておかしくて、声をひそめて笑ってしまった。
ほんとに聞いちゃうんだもの。
ああ、おなかが痛い。


当のブレザー君は聞こえたのか聞こえなかったのか、
何の反応もなく去っていった。


知ってる子だったら私だって聞いたよね、「暑くないの?」って。
それにしても、ほんとに聞いちゃうんだからおかしい。
何度も思い出し笑いしてる。

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2007-08-14

iPod映像部門

音信不通だった友人と久しぶりに会った。
息子も一緒だったので、自然とTAP BOYSのことが話題にのぼった。


百聞は一見にしかず。
話すより見せたほうが早いよね、とバッグからiPodを取り出す。
去年のステージの映像がちいさな画面に映し出される。


「うわ、すごい」
友人は画面をのぞきこんで感嘆の声をあげた。
と思うまもなくiPodを引き寄せて見入り始めた。
見始めるともうすっかり夢中。
「おお」とか「わあ」とかいいながら一気に16分の全プログラムを見終えた。


「すごいねぇ」
「すごいでしょ? TAP BOYS」


まさにこういう自慢がしたくて
TAP BOYSの映像をiPodに入れたのよね。


いまのiPodを買う時には「映像はあんまり活用しないよなぁ」と思ったのに
なんのなんの。
TAP BOYSもそうだし、ジェフリー・バトルも入っていて、映像部門大活躍。


特にいまいちばん気に入ってるのは田口浩正の映像。
これ、ドラマのワンシーンなんだけど、何度見ても爆笑する。


ドラマは「パパとムスメの7日間」。
田口浩正演ずるのは娘・小梅の担任・両角先生。
カラダは娘、ココロは父の小梅を両角先生は「話がある」と追いかけ回すシーンだ。


「かーわはら! 先生なぁ、どうしてもおー話があるんだよ。だーいじな話だよ」
と言い放ち、ジュラシックパークの恐竜そっくりに小梅を追いつめる両角先生。
音楽もパニック映画のBGMさながら。
「うわーっはっはっはっ、はーっはっはっはっは!」と笑う田口浩正に
私も見るたびにうわーっはっはっはっと笑わずにはいられない。


おなかを抱えて涙を流さんばかりの私を横目に
「まだ慣れないねぇ」と息子。
私に内緒でこの映像をiPodに入れたのはもちろん息子だ。
体調不良が相次いでいた私を励まそうとしてくれたのだった。


おかげさまで、毎日田口を見て笑ってるおかげで
確実に1年は寿命が延びてる。

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2007-08-13

彼らとの夏の思い出

1年前のいまごろ、東大脇の並木道を何度往復したかしれない。
TAP BOYSが練習場所にしていた区の施設までの長い道のり、
蝉時雨を聞きながらよく歩いたものだと思う。


あの施設、今年は一度も利用していない。
ずいぶん先まで予約で埋まっていて、なかなか取れなくなっちゃって。


あの場所で、4人してずいぶん試行錯誤したし、たくさん笑った。
夏休みの練習はほんとうに楽しかった。
TAP BOYSにとっては実に思い出深い場所。


いまは申請して許可をもらい、学校の空き教室を利用している。
今日も、学校で練習してきた。


今年のTAP BOYSはタップのステップが驚異的に増えている。
タップは初歩の初歩しかかじっていない私には
本格的なタップのコンビネーションはお手上げ。
だからそこは専門家の息子に任せている。


今日は1曲まるまるタップのステップのみ、
というナンバーを息子が振り付けていた。
その傍らで私はiPodをイヤホンで聴きながら
別のナンバーの振りを考えていた。


3人が笑いさざめきながらステップを踏み続けている。
私は違う音楽で全く異質な動きを繰り返している。
集中して動いているといろいろアイデアが浮かんでくる。
それは息子も同じらしかった。


同じ空間で、4人がそれぞれに何かを生み出そうと動き続けていた。
彼らの振りが完成に近づいた頃、
私のナンバーもカタチが見えてきた。
次に振り移しするから、かっこよく踊ってね。


本番まであと1ヶ月。
かけがえのない彼らとの時間も残り少なくなってきた。
TAP BOYSがこんなにいとしい存在になるとは
結成した時には夢にも思わなかった。


ラストステージには胸がいっぱいになるだろうな。

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2007-08-11

タップの恩人

息子がTAP BOYSの練習で学校に行くと、
軽音(軽音楽研究会:ビッグバンドジャズの部活)に
アメリカの高校生が見学に来ていたという。
ピアノ弾きの友人に促され、彼のいかしたピアノに合わせて
息子は即興でタップを(ただし上履きで)披露したそうだ。


見学の彼(お母さまが日本人で日本語は流暢)によれば、
アメリカではちいさな子どもから年配の方までタップは広く親しまれているとのこと。


そうなんだろうな。
逆に日本では「タップダンス」ということばを知っていても
実際に見たことのある人は圧倒的に少ないと思う。
私だって、息子がタップを習い始めるまでちゃんと見たことなかったもの。


だからこそ、多くの人がタップのステップを目の当たりにすると
新鮮な驚きを覚える。
どうやったらあんなふうに音を鳴らせるの?
どうしたらあんなに足を小刻みに動かせるんだろう? と。


タップのおかげで息子の世界はどれだけ広がったかしれない。
TAP BOYSの仲間とのつながりも、応援してくれるたくさんの友人たちも、
タップを介して得たところは大きいはずだ。


それは学校に限ったことではない。
この間行ったサホロでも息子はまたタップを踊った。
2年ぶりに再会したG.O(スタッフ)が何人かいて、
「この前よりも腕を上げたなぁ」と息子の成長を喜んでくれたのはうれしかった。


息子がこうして人前でいきいきと踊れるようになったのは、
5年前にサホロで出会ったあるG.Oのおかげだ。
ちょうど1年前にも彼との出会いについて書いている


その彼が、サホロへ戻ってくるといううわさを耳にしたのは夏になる前。
からだも心も踊りも成長した姿を見てもらえる!
息子も私たちも彼との再会を心から楽しみにしたのはいうまでもない。


まさか彼の訃報に接するとは。
夢にも思わなかった。


サホロに戻る前に、彼はプーケットで事故に遭ったのだという。


4日前のサホロでのショーの後、息子としみじみ語り合った。
「観てもらいたかったね…」


いまでも信じられない気がする。
冗談だよ、ここにいるよ、とぴんぴんして出てきそうな気がしてならないのに。

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2007-07-26

挑戦

「今年のTAP BOYSはぶっ倒れるまで激しく踊りたい」
と息子から何度もいわれていたので、
振付は去年・おととしより動きが細かくなっている。


初挑戦のおととしは、「簡単で見栄えのする動き」がコンセプトだった。
なんたって、メンバーふたりは人前で踊ることがはじめてだったのだから。


とにかく、未知数の3人に大切だったのは、振りは簡単でも踊りが揃っていること。
うれしいことに、訓練経験はなくてもフレッシュな魅力にあふれる彼らに
お客さんたちは大いに喜んでくれた。


初年度に比べると、2年目はずいぶん踊りの難易度を上げた。
ちょっと粋な動きも取り入れたし、すごいのはそれぞれのソロパートができたことだ。
タップは初歩の初歩、基礎の基礎しかかじったことのない私には無理、っていうような
むすかしいステップをメンバーは息子に教わって習得した。
おぬしら、やるのう、とお客さんより先に私が舌を巻いた。


そして3年目。
私が彼らに「こう踊ってほしい」と求めるばかりでなく、
私自身が彼らから「もっとおもしろい振りをつけてほしい」と求められているように感じる。
おたがいにとって挑戦かもしれない、これは。


2年前だったら、「簡単だけど見栄えがする」ことが優先だったし、
1年前なら、「ほんとうはこう動いてほしいけどまだちょっとむずかしいかも」
という制約が残っていた。


でも、今年は基準を変えた。
「私だったらこの音でこう動きたい」という気持ちに素直に従うことにした。


驚くのは、彼らの飲込みがまた早くなったことだ。
息子が教えるタップのむずかしいステップさえもその日のうちにマスターしてしまうし。


若いってことは成長も早いってことなんだ、とあらためて痛感し、うれしくなる。
私も彼らに負けじと発奮することでエネルギーがわいてくる。
わいてくる、というよりいただいているのかもしれないけど。


若返るね。

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2007-07-23

「and trust yourself !」

TAP BOYSの振付をしに学校へ。
短い時間で集中してやろう、と決めて
1時間半みっちりステップに取り組んだ。


最後にもう1回通したら今日はおしまい、という時に
私は3人それぞれに黒い小箱を手渡した。


銀色のリボンがかかったその箱に何が入っているのか息子は知っていたが、
何も知らないふたりは不思議そうにして箱をあけた。


それは、シルバープレートのネックレス。


「うわ、名前が入ってる」
表には「TAP BOYS」と、メンバーみんな(と私)の名前が刻印されている。


彼らが3回目の学内オーディションに通ったら、
TAP BOYSが進化し続けながらがんばってきた証を
何かかたちにして贈りたいと思った。
衣装にワンポイント光るものがほしかったということもあり、
男の子がつけてもかっこいいシルバープレートのネックレスにした。


メンバーは思いのほか喜んでくれた。
「こんなのもらうのはじめてです」と顔をほころばせ、
「さっそくつけてみようっと」と箱から取り出し首につけ、そのまま踊り始めた。
喜んでもらえてよかった。私もうれしいよ。


「一生の宝物になります」とひとりがいうと、
「受験の時にもつけていこう」ともうひとり。


そう、これはTAP BOYSのメモリアルであるのと同時に
お守りにしてもらえたら、という思いも込めてある。
TAP BOYS最後の本番と、受験の本番のための。


だから、裏には大好きなことばを刻んだ。
「May the force be with you」。
フォースとともにあれ。


そして、「and trust yourself !」も付け加えた。
「スター・ウォーズ」ではオビ・ワンが「Trust your feeling !」というんだけれど、
ここはやっぱり「yourself」でしょう。
自分自身を信じて。


もちろん、ネックレスは私のもある。
彼らとこうしてがんばってきたことは私にとって何よりの宝だから。


さて、もうひとがんばりしますか。

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2007-07-19

「生み出す」ということ

先頃、芥川賞と直木賞の受賞が発表された。
今朝の日経新聞には
芥川賞受賞者の諏訪哲史氏のコメントが紹介されていた。


「無から作品を生み出すというのは欺瞞。
過去の文学を吸収した人だけが新しいものを作れる」


なかなか刺激的なコメントだが、妙に納得した。
そうだよね。
そういうものかもしれない。


何かを作り出す、とか何かを表現する、とかいうことは、
結局先人たちが表現したものを消化した上に成り立つものなのだ。


はじめは模倣かもしれないし、
次にはアレンジだったり否定だったりするかもしれない。
でも、何かを作り出す前には
かならず自分の中に土台になっているものが存在するはずだから。


TAP BOYSの振付を考える時、
自分の中に存在する引き出しをあちこち探って引っ張り出しては
つなげる作業を繰り返す。
引き出しに入っているものはすべて
誰かに教わったり何かの影響を受けたりしたものだ。


「自分のオリジナル」と思いながらも、
厳密に考えれば諏訪氏のいうとおり無から生み出しているわけではない。


ただ、同じ振付でも踊り手によって表現が変わり、
振付段階とは異なる独特の雰囲気が生まれることがある。
まさに、踊り手が振付を吸収し、独自の新しいものを作っているのだ。


…などと、そんなことを考えながらステップや動きを模索中。
苦しくもあり、楽しい作業。

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2007-07-16

振付モード

TAP BOYSの本番までちょうど2ヶ月。


ずっと気がかりだった仕事を無事に乗り切り、やっと一段落ついたので
ここから本気で振付モードに突入、といきましょうか。
予定よりずいぶん押しちゃったけどね。


ほんとうは、受験生の彼らの時間を効率的に使うためにも
前倒しで振付を進めて7月中には本番用の振りがほぼ完成!
のはずだった。
(年初に書いた年間スケジュールにはそう書いてある)


計画だけはご立派。
なれど、実際には彼らの練習にすら立ち会えないていたらく…


ごめんよー、みんなー。
必ずや挽回するから待ってておくれー。


本番のプログラムは7曲だ。
そのうち2曲はオーディション用に振付済み。
それから、1曲は以前のオリジナルをマイナーチェンジしようと思っていて、
1曲は息子のソロなので彼自身に任せる部分が多くなる。


ということは、1から作るのは3曲。


音はすでに歌えるほどに聞き込んである。
音のイメージで自分のからだが動くことは動く。
だけど、それが具体的なステップや振りに結びつくかどうかは別だったりする。


ひとりで即興で踊るわけじゃないから。
音に素直で、理にかなった振りにしないと。
ひとつひとつステップと振りを地道に積み上げていくことだよね。


明日、「シカゴ」のDVD観て研究しようか。
で、鏡の前で動いてみる、と。


出だしがうまく作れれば、あとはだーっといけるはず。

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2007-06-15

合格体験記

息子が学校から「進路選択のための資料」という冊子を持ち帰った。
これは毎年この時期に必ず配布されるものだ。


去年、おととしはなんとなくざっと目を通す程度だったが、
今年はページをめくる手にも思わず力が入る。
中でも目を引いたのは、16人の卒業生による「合格体験記」。
息子の1年先輩たちだ。


お。
息子の志望大・志望学部に見事進学した先輩がいるではないの。


お、お。
彼女は9月までみっちり部活に取り組んでいたんだってよ。
おまけに、部活でステージに立っていた彼女は
「入試の緊張感と人前に立つ緊張感は大差ないから、
本番強さは部活で鍛えられた」だって。


9月にTAP BOYSのラストステージを迎えるキミと条件似てるじゃない。


まあね、だからって、息子がこの先輩と同じように合格する保証が
これっぽっちもないのは百も承知。
結局は息子がどれだけ熱意を持って効率よく勉強するかにかかってるわけで。


でも、なんだか身近な人に励まされたような親近感と、
「自分もがんばれば大丈夫だ」って自信がわいてこない?


そうなのだ。
この「合格体験記」はどこかのエライ先生や頭脳明晰な見知らぬ誰かのことばではない。
ついこの前まで同じ学校で、同じ時間、同じ空間をともにしたひとつ上の先輩たちによる
肉声なのだ。
だから、ことさらにことばのひとつひとつが実体を持って胸に響いてくるのだ。


16人のいうことにはほぼ共通するところがいくつかあった。


まず、基礎をしっかり固めるべし。
そのためにも学校の授業できっちり勉強し、
わからないことは学校の先生に聞くこと。


それから、集中して勉強するべし。
ある程度の絶対量はもちろん必要だが、勉強時間が長ければいいわけではなく、
大事なのはどれだけ集中して勉強するかということ。


そして、この学校の生徒であるなら、行事参加も部活も楽しむべし。


息子の学校は、9月半ばに「行事週間」と称して8日間行事に専念する。
その幕開けが、TAP BOYSが出演することになった「芸能祭」だ。


それと、最後の最後まであきらめることなかれ。


それは私からも同じことがいえる。
私が社労士試験をクリアできたのは、ひとえにしつこくあきらめなかったからだから。


なんだか希望の光が射し込んできた感じじゃない?
キミもTAP BOYSで踊りながらがんばりたまえよ。

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2007-06-14

TAP BOYS通過!

TAP BOYS、無事オーディションを通過した。
よかったよかった。
おめでとう。


2年前や去年のことを思うと、たいした余裕だ、私たち。
たぶん、今回はオーディションの結果について誰も心配していなかったと思う。
ゆうべはよく眠れたし、朝は朝でしっかりごはんを食べられた。


おととしなんて、そわそわしていても立ってもいられなくて
息苦しさまで感じるほどだったし、
去年は去年で結果発表までの4日間がおそろしく長く感じられた。


1年生で誰もが驚くまさかの通過を果たし、
2年生ではオーディションの感触がいまひとつだったにもかかわらず
ふたをあけてみれば手堅く通過。
そうしたいままでの経験を踏まえれば、
3年生の今年は心配しなくて大丈夫、と思った。
実際、オーディションの出来もよかったから。


息子によれば、周りの反応もいたってクールだったという。
「TAP BOYSは通って当然」という雰囲気で、とりたてて騒いだりしなかったらしい。
それだけ友人たちからも期待されていたってことだろう。


とはいうものの、これって実はすごいことなのだ。
学校で12年教えてらっしゃる先生によると、
これまでに3年連続でオーディションを通過して芸能祭に出場した生徒は
いないのだという。
本人たちも周りも当り前みたいに思ってるが、大変な快挙なのである。


私にしたって、来し方を振り返れば感無量だ。
息子以外のメンバー2人はそれまで踊ったことなんてなかったし、
結成時は入学から日も浅くてお互いを知り合うことさえ手探りだった。
それが、こうして続けてくることで踊りがうまくなっただけでなく、
お互いの信頼関係も深まった。
得てきたものは計り知れないほど大きい。


なんたって、彼らとの関係は私にとってかけがえのない宝物。
彼らのラストステージに向けて、
私の持てるものを総動員してナンバーを作りましょう。

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2007-06-10

オーディション

オーディション当日になって、
やっとTAP BOYSの仕上がりを見ることができた。


今日こそは、今日こそは、と思いながらも
練習に立ち会うのを見合わせざるを得なかったけど、
オーディション本番だけは這ってでも行かなければ、と思っていた。
息子が撮影した練習の映像を見せてもらっていたから心配はしていなかったものの、
とにかくこの目で彼らの踊りを確かめたかったし、
彼らと一緒にオーディションの場にいたかった。


本番直前の通し練習を見た私は思わず拍手喝采。
素晴らしい。
よくここまで3人で揃えたね。
すごい。
うれしくて鳥肌が立った。


2年前の結成時を振り返ると感無量だね。
むずかしいステップは一切入れず(というより、入れることができなかった)、
揃っていることと、踊る楽しさと、1年生のフレッシュさで勝負しよう、と
出場したはじめてのオーディション。
あのときのことを考えれば、みんなどれだけ成長したことか。


小粋な振りをぴたりと揃え、3人それぞれがソロでステップを踏み、
黒いハットを目深にかぶってステッキ持って踊るなんて
誰があの時想像しただろう。


大人になったね、キミたち。
黒い麻のシャツもよく似合ってる。


さて、オーディション本番。
私から見てとてもいい出来だった。
タップの音もよく出てたし、みんなかっこよかった。


あとは結果を待つのみ。
まずは、みんなおつかれさま。


私、すこし元気になったかもしれない。

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2007-06-08

弱っている時

めまいだなんだと不調続きでうんざりしてくると、
「医者に行ったほうがいいかなぁ」と思わないではない。
でも、たいていの場合行かない。


つらいからだを病院まで運んでいくのがおっくうなのと、
病院で長時間待たされるのがそれ以上におっくうなのと、
冷たいことばを浴びせかけられたらやだなというおそれと。
理由はそんなところ。


この症状だとどの科にかかればいいんだろう、とよくわからなかったりもする。
で、結局休んでればいいよね、というところに落ち着く。


10年ぐらい前までは「ちょっとヘンだな」と思うとすぐ医者に飛んで行ったものだ。
その頃は息子もまだちいさかったので、中耳炎だ、インフルエンザだ、虫歯だ、
果ては髄膜炎で入院だと、ずいぶんお医者さんにはお世話になった。


お世話にはなったんだけど、ありがたかったという思いが薄い。
それどころか、結果的に私を医者嫌いにしたのは
この頃に出会った医療関係の人たちだという気がしている。


「子どもが中耳炎になったのは親がもの知らずだからだ」と罵倒する耳鼻科医、
病気の幼な子を抱えておろおろする母親を責め立てる年配の小児科看護師、
40度の高熱と止まらない咳に苦しんでいるのに「ひどい風邪だねぇ」と
肺炎を見落とした町医者、etc、etc…


関わった医療関係者の方みんながひどいわけではなく、
心温かい先生にもやさしい看護師さんにもずいぶんお世話になっているはずで、
思い返してみれば実際そうだ。
だけど、そういう「いい方たち」の思い出をかき消してしまうほど、
いやな思い出がいまだに心にべっとりと黒いシミを残している。


具合の悪い時って、とりわけ不安で心細い。
ほとんどの場合、からだだけじゃなく心も弱っている。
そんな抵抗力の落ちている時に
ひどいことをいわれたり、つらい思いをさせられたりしたら、
ことさらにこたえるにきまってるのだ。


だから、どうしても病院に行かなければならなくなると、
いまだに私はびくびくする。
とはいえ、最近は杞憂に終わることが多くてほっとするんだけど、
それでも病院にはなるべく行きたくないと思っている。


今日、TAP BOYSのメンバーに「練習に立ち会えずごめんね」とメールを送ったら、
返事が来てとてもうれしくなった。
それぞれがそれぞれの持ち味で私を気遣う文面を送ってくれた。


弱っている時にはこういうのがいちばんのクスリ。
元気百倍。

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2007-06-01

5月が終わり

今日から6月。
心機一転、といきたいところ。
思春期の頃から5月は体調を崩しやすい月だったけど、
今年はほぼ全滅、って感じだったから。
季節としてはとっても好きなのにね。


終盤でやっと回復したと思ったのもつかの間、
またまたぐらぐらめまいの発作に直撃された時には心底がっかりした。
「気のせいだよね」と思おうとしたものの、やっぱり目が回っていた。
ああ。


その後いつまでも抜けない二日酔いみたいな状態がしばらく続いた。
やれやれ。


要するに、むかしからこの時期には自律神経がやられやすいってことなんだろう。
最近はないけれど、以前よくあった「微熱が1週間も10日も下がらないのに
検査をすると何でもない」なんていうのも自律神経のトラブルだったにちがいない。
いままでお医者さんも誰も教えてくれなかったから気持ち悪かったけど、
やっと納得できた。


そんな状態だったから、振付担当でありながらTAP BOYSとは会っていない私。
今年はいままでとやり方を変えて(というか、変えざるを得なかったわけだけど)、
ひとりで振りを考えて、息子にそれを移して、息子がメンバーに移している。
3人でがんばって練習している様子を聞いては、頼もしく思っているところ。


学内オーディションまであと1週間余り。
2曲踊るうち、振りの完成度は90%。
あともうちょっと細かいところをつめれば完成なので、
私も横になりながら足をパタパタさせたり、お風呂に入りながら動いてみたりしている。


鏡の前で踊っていると「何やってるの!」と息子が目くじら立てる。
「調子にのって動いてるとまた具合悪くするよ!」


はいはい、そうでした。
でも、実際に動いてみないとやっぱりわからなくて。
ただ、息が切れますね、すこし。
気をつけましょう。


踊りたい、という気持ちがあるから大丈夫だと自分では思う。
ほんとうに具合が悪い時は歌も口ずさめないし、踊る気にもなれないものだから。


踊りたいなぁ、思いっきり。


でもまずはその前に。
元気満々でTAP BOYSのもとに馳せ参じなければね。

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2007-04-26

1曲目完成

TAP BOYSの1曲目の振り付けがほぼ完成。
3人がそれぞれ違うポーズをとるところだけ保留になっているものの、
とにかく99%振りができてよかった。


前半は自宅の洗面所で鏡を前に振りを作ったが、
後半はほとんどジムのクロストレーナーをこぎながら考えた。
左腕につけたiPodを何度も止め、何度も戻し、
頭の中の動きと実際の曲をすり合わせた。
時々バーから腕を離し、確認のために動いてもみた。
(もちろん腕だけ小さく。足はステップをこいだまま)


「それってあやしい~」と息子はいうけど、
別に誰かが見てたわけじゃないし、たとえ見てたとしても構わない。
ほんとはジムの鏡の前でちゃんと踊りとして動いてみたかったくらい。
さすがにそれは遠慮したけどね。


息子への振り移しはゆうべやった。
階下や階上に響かないようにできるだけ足音を忍ばせながら
何度も何度も繰り返し。
ステップそのものは単純なのに、間断なく動くから息が上がる。
息子も「もう一度風呂入りて~」というほど汗まみれ。


息子には「レベル上げたね」といわれたけど、別に意識しなかったな。
3人だったら踊れると思ったから。


1年目は、どれだけ簡単なステップで見栄えのする踊りにするか考えたし、
2年目は、どれだけかっこよく見せられるかと頭をひねった。


今年は、最後だしね。
とにかく華やかに、粋に見せましょうよ。


今日、息子がメンバーふたりに振り移しをした。
息子が撮った映像を見せてもらったけど、ふたりともばっちり振りを覚えてる。
3年目にもなると飲み込みも早いなぁ。
すごいよ。


夜、メンバーのふたりにお疲れさまとメールをした。
ふたりからはそれぞれに決意表明の返信。
私もがんばるからね。


さ、次の曲の振り付け考えるぞ。

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2007-04-19

TAP BOYS振り移し

いよいよ今日からTAP BOYSに振り移し。
といっても、私は彼らと会っていない。
私(と息子)が振り付けたのを息子が覚えて、
息子がそれをメンバーふたりに振り移しした。


時は放課後、場所は“例のところ”。
学校の、階段を上って上って上った先の屋上につながる踊り場。
踊り場だから3人並んだらいっぱいいっぱいの狭さだが、
誰も来ないから秘密の練習にはもってこい。


いつもなら、振り付けする時には十分な広さの区内施設を借りるところだけど、
ネットで予約できるようになってからふさがってることが多くて押さえられず。
会場の空き状況と彼らのスケジュール調整もむずかしそうだったし。


なにせ彼らは受験生。
貴重な時間は有効に活用してもらいたい。
というわけで、学校でやろうということになったのだった。


2曲目はステッキを振り回すつもりだから教室くらいの広さがほしいが、
1曲目はあまり左右前後に動かない振りなので、3人並ぶことができればOK。


息子とは1曲目の半分くらいまで作っていた。
ふたりで玄関の姿見と洗面所の鏡の前で何度も踊ってみたので振りはばっちり。
「今日はオレが振り移しするよ」といって息子は小道具の帽子を持って
学校に行った。


ほんとうは私も学校に出向いて1曲まるまる振り付けちゃおうかなとも思った。
でも、結果的にそうしなくてよかったみたい。
帽子を使う分、いままでとはずいぶん違う動きになるので
今日のところは動きに慣れるのがいちばん。


息子によれば、振りも入ったし動きもなかなかいい感じ、とのこと。
よかった。


TAP BOYSも3年目だから
踊りの上でも信頼関係の部分でも積み上げてきたものがたくさんある。
あうんの呼吸で結束を固めて、とにかく前に進もう。
うん。

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2007-04-14

振り付け開始

そろそろ本気で振りをカタチにしないと。
ずーっとそう思い続けて気がつけば4月半ば。


めまいが去ったのでやっと動けると思ったら
今度は時々胸が苦しくなったりする。
(きゅん、とする、とかいうことじゃなくて)


過換気症候群とは違うけど、ちょっと息が浅くなる感じ。
たぶん自律神経がおかしくなっているせいだと思う。
でも、やろうと思っていることがうまく進まないせいもあるのかも。
そのひとつがTAP BOYSの振り付け。


TAP BOYSもいまやりっぱな受験生。
彼らが受験勉強の合い間に息抜きも兼ねて練習できるように
とにかく振り付け、振り付け。
学内オーディションは6月なんだものね。


曲は幾度となく聴いてイメージはできている。
そのイメージをまず具体的な動きに落とし込む。
思いや考えをことばに変換して文章をつづっていくのと同じこと。


それから、カウントをとりながら動きを割り振っていく。
自分が即興で踊るなら大まかな感じだけつかんでおけばいいけれど、
私がイメージしたことを彼らにそのとおりに伝えるためには
動きも、カウントのとり方も、できるだけ具体的でないと。


今回は「It's Showtime!」な雰囲気で、はじめての帽子とステッキ。
かっこいいよねぇ、黒い帽子。
TAP BOYSの最後を飾るにふさわしくスマートに踊ってほしいな。


なぞと考えながら、
頭の中で動きの候補をいくつかあげて、
鏡を見ながら音と合わせて動いてみて、
その繰り返し。


お、出だしはOK。
息子にも動いてもらっていい感じ。
きのう今日とで少しずつながらできてきた。
いいぞいいぞ。


胸苦しさもいつのまにかおさまったみたい。
やっぱりね。

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2007-04-12

三つ子の魂

幼稚園時代の忘れられないエピソードがある。


それはデパートでお手洗いに行った時のこと。
用を済ませて手を洗っていると、同じ年頃の女の子が個室から出てきた。
なぜだか私は、その子に向けて何かして見せなければと思った。
どうしてかわからないが、からだが勝手に動いていた。


私は即興のパフォーマンスをして見せた。
自分が通っている幼稚園を歌にし、それも振り付けつきで。


女の子はきょとんとしていた。
そりゃそうだ。
知らない女の子が突然、それもデパートのお手洗いで
「はなぞのようちえん~」なんて歌い踊っているんだから。


同じくびっくりしていたのがそばにいた母だった。
「なんなの、この子!?」と唖然とした、とあとになってから何度も聞いた。


母だって驚くはずだ。
私がもともとお調子者で出たがりなんだったらまだしも、
お手洗いに行きたいといえずにもじもじするうち
おもらしで雪を黄色く染めてしまうような子どもだったのだから。


それはまさに私が他者に対して自己顕示欲を発揮したはじめての経験だった。
人前で何かを表現したい、という強い思いに突き動かされた瞬間だった。


それからの私は音楽さえあれば踊っていたし、
チャンスがあれば稽古場の発表会のみならず学校でもどこでも踊っていた。
道路でも、ショウウィンドウの前でも。


「三つ子の魂百まで」とはよくいったもので、
いまも音楽が流れていれば踊りたくてうずうずする。
その性質はどうやら息子が受け継いだようで、
そういうのはやっぱりうれしかったりする。
(彼も幼稚園の入園式でひとりはじけて踊りまくって、周りを圧倒してたっけ)


私の踊り心を総動員していまTAP BOYSの振り付けを考えている。
彼らが高校最後のステージで思いっきりかっこよく輝くように。


帽子とステッキを手に、ただいま鏡の前で奮闘中。

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2007-02-21

そろそろ準備開始…?

そろそろTAP BOYSの準備始めないとなぁ、と思う今日この頃。


オーディション6月の本番9月だからまだ先ではあるんだけど、
(オーディションにはすでに通る気満々)
なんたって今年は受験生だからね、彼ら。
受験勉強とTAP BOYSの活動とうまく両立できるように
準備も前倒しで進めておく必要があるのね。


選曲は去年の本番後にほぼ終えていたものの、
(本番直後の高揚感に任せてじゃんじゃん選んだ)
あらためてiTunesから何曲か選び出し、
息子にも聞いてもらって若干入れ替えた。
タップを踏みやすそうなリズムで、長くない曲。
長いと振りが単調になっちゃうし、彼らの体力ももたないからね。


衣装もいまから用意しておかないと。
お金かけずに、見栄えがして、踊ってて熱くないやつ。
「熱くない」ってポイントは結構大事で、ぺらぺらのコットン1枚が理想的。
残暑の時期に冷房のないアリーナの舞台で踊るのは脱水症状モノなので。


でも、今年は正統派で決めたいと思ってるし、
帽子とステッキも使うから、
ほんとはブラックジャケットにしたいところ。


ただ、条件に合うジャケットなんてどこに売ってる?
試しにYAHOO!オークションをのぞいたら、
結構安く燕尾服(!)なんかが出てた。
だけど材質はベロア。
だめだ、3人とも脱水間違いなし。


私が縫えれば一番いいんだろうけど、さすがにそれは無謀ってもの。
いくらなんでもそこまで手は回らないよ。


ジャケットじゃなくシャツでもいいかな。
ちょっといろいろ考えてみよう。
いや、それよりなにより振りだよ、振り。


曲を聴いて、目をつぶって、絵が見えてくるのを待つ。
とにかく何度も何度も曲を聴くこと。


うー、私も踊りたくなってくる。

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2007-02-16

2度目の「シカゴ」

息子とTAP BOYSのメンバー・Kくんの3人で
日比谷の日生劇場に「シカゴ」を観に行った。


おととしの9月に家族3人で観た時は前から2番目だったが、
今回は2階席の前から2番目、ほぼ真ん中。


前回は迫力満点ではあったものの
舞台に近すぎて全体像が見えなかったのが残念だった。
ダンサーたちの息遣いを感じられる点では貴重な席だけれど、
目の前に迫る肉感的なボディと刺激的な衣装(黒い下着と網タイツって感じ)には
私でさえ目のやり場に困ってくらくらした。


その点、今回は全体が見渡せてベストポジション。
セクシーなコスチュームも2階席から見るとちょうどいい。


それにしても、やっぱり生はいい。
映像なんかとは比べ物にならないくらい迫力が違う。
人間ってこんなことができちゃうんだな、とひたすら感動する。


頭のてっぺんからつま先まで神経の張り詰めた肉体が織り成すダンスにも、
劇場いっぱいに響き渡る歌声にも、
素直に感動して、一生懸命拍手する。
いいよ、舞台は。


3人して「すっごくよかったね~」とうきうきしながら劇場をあとにした。
しあわせだね、こういう気分。


ところで、今回の鑑賞はいろいろ参考にする心積もりもあった。
次のTAP BOYSで帽子とステッキを小道具にするつもりなので、
どんなふうに使ってるのかよく見とかないと、と。


かっこいいよねぇ、帽子とステッキ。
超絶技巧に走らなくても、立ち姿と間合いで見せられるんだな、と改めて認識。
私自身、帽子とステッキを持って踊ったことがないので、用意して練習しようっと。


(帽子、「コーラスライン」を観た時に憧れました。
帽子の代わりに洗面器を頭にかざして踊りましたっけ)

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2007-02-01

正義感

この間の息子の17歳の誕生日。
プレゼントは「踊る大捜査線 コンプリートDVD-BOX」だった。
最近のスピンオフものを除き、「踊る」シリーズのテレビドラマ、映画など
すべてが収録されたDVD16枚組だ。


息子は事あるごとにほしい、ほしい、ほしい、ほしい、といい続けてきて、
今回その願いがやっとかなえられたのだった。
贈り主は祖父母も含めて家族全員。ついでに本人も出資している。


受験勉強のリズムとスタイルを作ろうとスタート地点に立ったいまとなっては
日がな一日「踊る」にどっぷりとつかることはなかなかむずかしいけれど、
それでも時間を見つけてはちょこちょここまごまと見ている。


「うわぁーっ、こんな場面見たことないよ!」とか、
「音がいいっ!」とか、
「映像がきれいっ!」とか、
見るたびに大感激している。


こんなに喜んでいるのを見ると、プレゼントした甲斐があるというもの。


私は「踊る」のメインテーマ「Rhythm and Police」を耳にすると敏感に反応するね。
すぐに踊りだしたくなる。


この特徴的な曲をいままでにどれだけ繰り返し聴いたことか。
細かい音までからだにしみついているほど。


この曲でTAP BOYSは1年生でも2年生でも喝采を浴びたのだった。
クラシックバレエの私が振付するのにはとてもむずかしい曲だけど大好きだ。
踊る彼らももちろん大好き。
(どうしても踊りたいといったのは彼らだったし)
そして、観客の高校生たちもまた大好きなのだ。
この曲が流れ出すと異様なほどにどよめいて大変な盛り上がりを見せるんだから。


それにしても、何度見てもおもしろいね、「踊る」は。
息子のちょこちょここまごまに付き合って見始めるとつい見入ってしまう。


青島の「正義感」がいいんだな。
青くさいほどの正義感が。


テレビをつければ、正義なんてとうの昔にどこかに置き忘れちゃったような
おじさんたちが連日頭を下げたり言い訳したりしている。
そういうの、いい加減うんざり。


だから見たいんだよね、青島を。

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2007-01-01

今年の三本柱

2007年の幕が開いた。
さて、今年のテーマは。


去年のテーマ(「鍛える」「踊る」「楽しむ」)が自分によくはまって
1年間意識し続けることができたので、
今年のテーマも短くエッセンスで力強く。


まず、「掘り起こす」。


自分自身のことももちろんそうだし、受験期を迎える息子についてもそう。
自分に関しては、ここであらためて棚卸しをしてみるつもり。
棚卸しをしながら、自分に何ができるのか、自分は何者なのか、
丹念に掘り起こしていく。


息子からは、来る受験期をまたコーチするよう要請されている。
(今度の山は高校受験よりずっとずっと高いんだよなぁ)
高校受験と違って、私が勉強をじかに見るのには限界がある。
だから、私の役目は彼の資源、彼のもつ力を掘り起こしていくことだと思う。


ふたつめに「学ぶ」。


自分のできること、得意なことを深めるために学びたいし、
心から好きだと思うことも積極的に学びたい。
ひとつ具体例として英語。
これは、息子と競争して勉強すると一石二鳥かな、と思ってる。
すでに息子と同じ英単語本を持って勉強中で、いまのところ私が圧勝。
(「けっ」by息子)


そして最後に「生かす」。


自分の資源を掘り起こして生かす。
仕事にも、人生にも。
学んだものを生かす。
たんすの肥やしにしないよう。
TAP BOYSの可能性をどんどん掘り起こして生かす。
彼らが最高に輝けるように。


掘り起こす。
学ぶ。
生かす。
今年の三本柱です。

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2006-12-31

2006年を振り返って

2006年が暮れてゆく。
ワインを1本あけていい気分。


「去年今年貫く棒の如きもの」と高浜虚子は詠んでいるが、
ここはやっぱりひと区切り。
この1年を振り返ってみる。


今年は三つのテーマを掲げたところで幕を開けた。


鍛える。
踊る。
楽しむ。


鍛えましたね、肉体は。
肉体鍛錬にアタマが追いつかなかったくらい。
(ほんとはアタマも鍛えたかったんだけど)
鍛えれば鍛えるほど肉体が応えてくれたのはうれしくてたまらなかった。
いいトレーナーとの出会いもあり、トレーニングに拍車がかかった。


そして踊った。
TAP BOYSの振付ではもちろんのこと、なんといってもバレエのレッスンに
復帰できたのは大きな収穫だった。
踊ることによって自分の原点を再確認したし、はからずも踊ることをとおして
自分自身を見つめ直すこともできた。


また日々を楽しんだ1年だった。
特にTAP BOYSと過ごした夏は、彩り豊かな記憶として私の胸に
長く刻み込まれることだろう。
毎日を確かに生きているという実感を味わった。


1年の最終段階で体調を崩し、
まるまる1ヶ月不調のまま過ごさざるを得なかったのは
自分自身に対する警告だと受けとめよう。
性別も年齢も忘れ果てて突っ走ってきたけれど、
はからずも自分が44歳で女性だということを思い知らされた、ってこと。
元気で長生きしたいから、そこのところはちゃんと押さえておかなくちゃね。


いい1年だった。
ほんと楽しかった。


来年もいい年にするぞ。

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2006-12-30

iPodで動画

私のiPodでは動画が見られる。
ただし自分で動画を入れればの話。
(あたりまえだね)


容量が60GBあるから、音楽を入れても入れても余裕しゃくしゃく。
いまのところ3586曲入ってるものの、
(といってもそのうち1/3くらいは音楽以外。英単語とか朗読とか)
空き容量は50GB近く。
この状態なら動画も好きなだけ入れられそう。
(さすがにiPodのちいさな画面で映画1本観ようとは思わないけど)


買った当初から「動画入れればいいのに~」と息子にいわれていた。
(ちなみに彼のは前のタイプだから動画に対応していない)
「空き容量いっぱいでもったいないじゃん」と。


でもね、別に入れたいものもないんだからいいじゃない、と思っていた。
TAP BOYSのDVDができるまでは。


そうだ、TAP BOYSの動画を入れよう。
息子がDVDを作成し、そのDVDを何度も何度も観た後に思った。
いや、入れたい。ぜひ入れなければ。
でも、どうすれば入れられるんだろう?


試行錯誤した。
画像は入れられた。お、なかなかきれいに見られるじゃない。
しかし、DVD→iTunes→iPodはどうすればいいのかさっぱり。
一応ネットで調べてみたが、わからないのとめんどくさいのとでお手上げ。


あー、iPodにTAP BOYS入れたいなぁ。
iPodをささっと出して、「これ、TAP BOYSです」って自慢したいなぁ。
(って誰に? 単なる親バカ、振付師バカ)
ずーっとそう思ってるだけで、時間が過ぎた。


でも、もつべきは息子。
今日息子が入れてくれた。
彼もやり方はわからなかったんだけど、見当つけてやってみたらできたらしい。
やったー。


「今度『消臭プラグ』も入れてあげるね」と息子。
エステー化学「消臭プラグ」のCMを見れば、
どんなに気分がブルーでも大笑いして元気百倍になれる私。
(文学座の今井朋彦さんが殿様姿で歌い踊る、それは素敵なCMなのだ)
息子はそんな私のためにわざわざ録画し、何度も見せてくれるのだが、
今度は自分のiPodで見られるのね。楽しみ。


じゃ、もうひとつ入れてもらいたいものが。
「のだめ」最終回のコンサートシーンもぜひ入れてください。
お願いします。

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2006-11-10

偶然の集結

現代文(私のころは「現代国語」、略して現国)の授業で
今度少人数学習をすることになった、と息子。
テーマは夏目漱石の「こころ」。


「精神的に向上心のないものは馬鹿だ」ですね。
夏休みの課題になってましたっけ。
ついでに私も読みました。


この年齢になればこそ
「先生」の心情も「K」という人物像もわかる気がするものの、
これを16、7の若者たちが読みとろうっていうのは
なかなかきついよなぁと思った。
正直、重いものね。


で、この実に重たい「こころ」を男子3名女子3名計6名のチームを組んで
考察・研究・発表をするんだそうだ。


ほう。
チーム編成の方法は?


「くじびき」


ふーん。
ま、おもしろそうだね。
高校生たちがあの「こころ」をどんなふうに読み解くのか興味あるな。


数日後。
「『こころ』のチームが決まった」と息子。


トランプの同じ数を引いたもの同士が組むことになったそうで
女の子3人は私も知っている子たち。
4のカードを引いた息子は、同じく4を引いた男の子を見てびっくり。
TAP BOYSのメンバー・Rくん。


「あれ、男の子はふたりなの?」
「ううん、もうひとりいるよ。誰か聞きたい?」
「もしかして、…Kくん?」
「そう」


まあ、くじびきだっていうのに見事にTAP BOYSが集結したとは。
なんたる偶然。


実はその日Kくんは欠席していたそうで、彼の分のカードは残っていたらしい。
それが息子とRくんと同じ班のカードだったのね。


「すごい!」「やっぱりTAP BOYSはつながってる!」とクラスメートたちも
あまりの偶然ぶりにどよめいていたそう。


TAP BOYSが考察する「こころ」か。
ますます興味ある。
TAP BOYSの振付師も、今回ばかりは傍観者となりましょう。

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2006-10-03

「人気がある=もてる」?

きのうのTAP BOYSの打ち上げでの会話。


TAP BOYSは人気あるね。
「うん」


それも女子生徒に。
「うん」


でも、「人気がある=もてる」ではないよね。
「うん」


人気はあるけど、もててる実体はないんだよね。
「ない」


でも、男子生徒は「人気がある=もてる」と思ってやっかんでるよね。
「その公式は全く成り立ってないのに」


3人異口同音。異議なし、異論なし。


ひいき目でなく、校内でのTAP BOYS人気は高いと思う。
支持しているのは圧倒的に女子生徒のほうが多いらしい。
私が学校に行ったときもそう感じたし、周りの反応もそれを物語っていた。


担任の先生いわく「3年女子が騒いでましたね~」
観に来てくれた友人いわく「周りの女の子たち、ぽーっとしてたわよ」


ありがたいことだ。
観てくれるだけでもありがたいのに。


ところが、男の子たちはそういう女の子たちの反応を見て勘違いするんだろうな。
「あいつらばっかりもててけしからん」と。


いやいやいやいや。
誤解です。
もてちゃいないんです、誰も。
そんな実体ないんです。
ファンレターもプレゼントもバレンタインのチョコレートも告白もないし。
ほんとですってば、ねぇ。


ま、でもいいじゃないの。人気があるのは事実だし。
もてすぎて騒がれても大変だよ。
たとえば「ハンカチ王子」こと斎藤くんみたいに。


女の子のみならずおばさんたちにまで騒がれて大変だと思うよ。
一躍有名になってしまった以上仕方ないのかもしれないけど、
人気稼業のタレントでもないのにさぞかし困惑してるだろうな。


前にハリー・ポッターのダニエル・ラドクリフくんの舞台挨拶に行ったとき、
劇場後方に控えていた彼のお母さんも戸惑ったような様子だったよね。
そりゃ心中複雑にもなると思う。
だって、お母さんと同年代の中年女性まで我を忘れて喚声をあげてるんだから。
お母さんの目にはかなり奇妙に映ったんじゃないかな。
人気稼業も大変だなと思うと同時に、同い年の息子をもつ母親として同情した。


それはともかく。
来年もたくさんの方に応援してもらえるよう、各々方、がんばりましょう。

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2006-10-02

打ち上げ

今夜はTAP BOYSの打ち上げ。


場所はいまや定番ともなった東京ドームホテルのビュッフェ。
4人で集まるのは芸能祭本番以来だから2週間ぶり。
(うわぁっ、もうそんなになるんだ。時のたつのは早い)


案内されたテーブルはほぼ真四角で、ちょうど4人がきれいに囲む形。
この4人でいるのってとっても居心地がいいんだけど、
そう思ってるのは私だけじゃないよね?


ビュッフェのいいところは、
それぞれが食べたいものを食べたい分だけ取りに行けること。
北海道フェアということで、十勝牛やらカニやら夕張メロンやら
みんな好きなだけたらふく食べた。


誰かが料理を取りに行くと席に残ったもの同士で話がはずむんだけど、
お皿をもって戻ってきたものはすぐに「なに、なに?」と話に加わる。
そんな繰り返しでいつもテーブルは笑いさざめいている。
誰もが気を遣わず、くつろいでいる。
おいしいものを食べ、楽しいおしゃべりに笑う。


いいなぁ、TAP BOYS。
みんなの間に漂う信頼感とリラックス感。
一朝一夕にはしつらえることなどできない、みんなで育んだものだよね。


打ち上げの締めはゲームセンター。
メンバーのひとりが「クイズマジックアカデミー」をやるというので、
みんなで彼を囲んだ。


まさに4人が集結して挑んだ、という感じ。
少年たちにはわからない年代ものの問題も出て、そこは私が貢献。
(「中山律子」ときたら、ボウリングでしょう!)
結構いい線までいって思わず盛り上がったよね。
すごく楽しかった。


お開きタイムとなり、駅に向かって歩く道すがらみんなに言った。
「思いついたんだけどね、TAP BOYSの卒業ライブやらない?
場所借りて、お客さん招待して」


えぇ~っ!?と驚くメンバー。
なかなかいいアイデアでしょ?
ま、キミたちの受験が無事に済んだら、の話だけど。


それはさておき、いまは来年の準備を着々と進めておくからね。
キミたちも足を鈍らせないで。


それと、ぼちぼち勉強もするのですぞ。

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2006-09-24

おめでとうTAP BOYS

ゆうべの赤ワインに続き、今夜はシャンパンをあけた。


TAP BOYSに乾杯!
芸能祭2位おめでとう。


去年は受賞するのか否か、受賞するなら何位か、
メンバーも私も気が気ではなかった。
順位発表の後夜祭は生徒のみの行事なのに、
こっそりアリーナに忍び込んで(一応担任の先生に許可はもらったけど)
事の成り行きを見守らずにはいられなかった。


もしかしたら1位かも…と意気込んでいたメンバーが
3位入賞のアナウンスに不服そうな声をあげたとき、
3年生の女子が「1年生では3位だってすごい快挙なんだよ」
といったのが印象的だった。
彼女は入賞と縁のない演劇部の部員だった。


今年はパフォーマンス終了後の満足感と達成感が大きかったせいか、
メンバーも私も順位に対する執着は消えていた。
だから、私は後夜祭に忍び込むことなくさっさと家に帰ったし、
メンバーも落ち着き払って順位発表に臨んだという。


でも、2位受賞は素直にうれしい。
それだけ多くの支持を集めたという事実があってこそだもの。


去年3位、今年2位。
確実にステップアップしてるところがまたすごい。
ときたら、来年は1位でしょ、やっぱり。


そのための準備はすでにはじめてるからね。
曲目も、構成も、ほぼイメージはできている。
今年以上に、大人の鑑賞に堪え得る玄人好みのプログラムでいくつもり。
また共にいいもの作ろうね。


私に作る喜びを与えてくれたTAP BOYS、ありがとう。


キミたちを心から誇りに思うよ。

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2006-09-20

MC

先日の「芸能祭」で、疑問がひとつ。
――プログラムの合い間にちらばっている「MC」って、何の略?


まあね、各グループの発表を見ていれば
それがメンバー紹介やちょっとした苦労話なんかの「しゃべり」だってことは
わかるんだけど。
でも、何の略だか気になる。


で、調べてみたら「MC」、いろいろでてきた。
Music Composer だの、 Minor change だの、 Movie Clip だの。
いや、いや、これだよね。
Master of Ceremony。
ふーん、元の意味から飛躍しちゃってる感じ。


TAP BOYSも「MC入れたら?」と勧められたことがあるらしいけど、断固拒否。
タップの神様・セヴィアン・グローバー風にいちいち「Ladies and Gentlemen、…」
っていいながらメンバー紹介してもおもしろいかな、と思ったが、これも却下。
とにかくTAP BOYSは一言も発することなく純粋に踊るのみ。
よそのグループはほとんどなんらかの「MC」(つまり、しゃべり)入りだったので
結構異色だったかも。


ところで、気になる「MC」がひとつあった。
気になるというか、いただけないというか。


そのグループは、めでたくオーディションを通過して出場権を得た
中学生の女の子たち。
息子の高校は今年から中高一貫校へと変わったため、
芸能祭にも中学生枠が設けられ、彼女たちは唯一の中学生グループ。


演技を始める前にリーダーの女の子がマイクを手に切々と語った。
高校生と比べたら見劣りするに違いないとか、練習時間が足りなかったとか、
不注意のせいでケガをしてしまったとか。


どうしてはじめる前から言い訳するのかなぁ。


わかるよ、不安なの。
うまくできなかった時のための保険のつもりで
事前に言い訳したい気持ちもわかる。
言い訳した分、割り引いて観てね、って。


でも、それをいったからって観る人たちの心理状態が変わるんだろうか。
私はかえって興ざめするな。
フレッシュな中学生からくだくだした言い訳聞きたくない、ってとても残念に思う。


いいじゃない。
「がんばりますから、観てください!」で。


演技そのものは12歳・13歳のひたむきさが伝わってくるもので
好感が持てただけに、言い訳「MC」は余計だった。


言い訳なんかしないで潔く出よう、って担当の先生、教えてあげようよ。

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2006-09-18

得たもの

息子は小学校・中学校とあまり楽しい学校生活を送らなかった。


何人かはいい先生もいらしたけど、それ以上に逆の方も多かったし、
児童・生徒数が少ない学校だったせいもあって
交友範囲が非常に限られていたのは致命的だった。
彼にとっては長い“不遇の時代”だったといっていいかもしれない。


「自分が心から行きたい、と思う高校にがんばって入ることだよ」


自分の経験から息子の受験期にはそういい続けた。
私自身、転校の関係で小学2年生の2学期間と、
6年生から中学卒業までの4年間“不遇の時代”を過ごしていたから。


いま、彼はきらきら輝く高校生活を謳歌している。


「なんだかどんどん知り合いがふえてってさ」とうれしそうに語る。
「TAP BOYSのおかげだよ」


今年、彼がTAP BOYSで得たものは、タップの技術と観客の拍手だけじゃない。
仲間同士の絆と、応援してくれる友人たちとの信頼関係が深まったのは
何よりの収穫だと思う。
それと、新しい友人たちとの出会いと刺激も。


はたで見てても、TAP BOYSのメンバーも友人たちも、みんないいヤツばかり。
私の立場上、本来は「いい子」というべきなのかもしれないけど、
やっぱり「いいヤツ」というほうがしっくりくる感じ。


この高校でよかった、とあらためて思うよね。


次のステップも、自分がほんとうに行きたいと思うところにがんばって進むんだよ。
そのために、またぼちぼち勉強も、…って、ちょっと、
聞こえないふりしてどこいっちゃうのよ、まったく。


ま、行事週間が終わってからか。

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2006-09-17

素晴らしかった!

2年目のTAP BOYSはほんとうに素晴らしかった。
彼らと一緒に作ってきた私の、率直な思い。


あの感動的な熱気の余韻にまだ浸っているところ。


実はきのうの直リハを見た段階ですでに私は満足していた。
お客さんの反応がどうであろうと、投票結果が何位であろうと、
関係ない。
私はキミたちに十分満足。


練習したとおりに踊っておいで。


なんていって彼らを送り出した私だったけど、
やっぱり本番ともなるとさすがに緊張した。
終わったら感極まって泣いちゃうかも、と思ったくらい。
実際に踊る彼らもかなり緊張したようだし。


でもね、いい舞台だった。ほんとうに。
お客さんたちも彼らの踊りに魅了されてた感じ。
ナンバーが終わるたびにわぁーっと大きな拍手がわきおこった。
いいぞ、いいぞ。
涙の予感が満面の笑みに変わる。


自分で作っておいていうのもなんだけど、
TAP BOYSはスマートだよね。正統派というか。
ウケ狙いの奇をてらったことは彼らが絶対したがらないので、
ストレートにかっこいい振りになるよう心がけたつもり。


今年はレストランがテーマで、
ギャルソンエプロンをまいてステンレスのトレーを持ったり、
ワイングラスを磨いたりしながら踊ったけど、
来年はより王道を行くということで、ステッキとハットにしようか。


って、すでに心は来年に飛んでいる。
選曲も始めた。
彼ら3人と私のコラボレーションはまだしばらく続く。


泣くのは1年後の今日までとっとくよ。

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2006-09-16

いよいよ

いよいよ明日か、本番。
4月に活動再開したときはずっと先のことのように思ったけど、
案外早かった。


2年目のTAP BOYSは、かなりいい。
去年も「すごくいい」と思ったけど、はるかに上回ってるね、それを。


今日の「直リハ」のできも、予想以上にいい仕上がり。
よく揃ってたし、みんないきいきしてた。
このまま明日ものびのび踊ってくれたらそれでいいよ。


芸能祭を運営している放送委員・文化委員たちもよくがんばってた。
去年よりも今年、4週間前の「夏リハ」より「直リハ」と、
工夫の度合いがアップしてるもの。


去年はマイクを床にごろんと置いただけだったのが、
今年は舞台前方に低い台を3つ設けてマイクを設置。
メンバーそれぞれの音を確実に拾えるようにしてくれた。
床に敷き詰めるベニヤ板も、頑丈に床に貼りつけててくれてたしね。


きのう照明担当のクラスメートの女の子が
タイミングの最終チェックをさせてほしい、と何度も音を聞いて確認してたけど、
その甲斐あって色の変わるタイミングはばっちり。


ビデオ撮影を引き受けてくれたクラスメートも
今日の直リハに試し撮りで付き合ってくれた。
「引き受けたのはヒマだからですよ~」なんていってたけど、
照れ隠しなんだよね。
うまく撮ってくれて、すごくありがたかった。


きのう風邪でダウンしそうだった息子も、なんとかもちなおした。
「たとえ40度の熱が出ても踊るよ」とはいってたけど、
明日はきっといいコンディションで踊れるだろう。


万が一、メンバーのひとりに不測の事態が起きたらどうするか、と
きのう話し合ったときには、私が代役で踊る、ということになった。
でも、その心配ももうなくなった。
(そんなことになったら、ちょっとシャレにならないよね)


明日。
いざ本番。

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2006-09-15

いっしょうけんめい

TAP BOYSの本番まであと2日。
最終チェックということで、きのうに引き続き学校に出向いた。


正門に向かう歩道から、グラウンドが見える。
運動部の高校生たちが思い思いに活動している。
見とれていたら、一列になってランニングする高校生たちとすれ違った。


いいなぁ、高校生。
彼ら、彼女らのまだよごれていないひたむきさがふと胸を打つ。
なんだか知らないけど、胸がいっぱいになって涙が出そう。


校内に足を踏み入れると、あちこちからざわめきが聞こえる。
日曜から始まる「行事週間」の準備に生徒たちは大忙しなのだ。
TAP BOYSが出演する「芸能祭」に始まり、
クラス対抗の「体育祭」があって、
最後にクラスごとの発表がある「創作展」と、8日間学校は行事一色。


TAP BOYSは教室前のちょっとしたスペースに板を敷いて練習。
その脇の廊下と教室ではクラスの子たちが創作展の大道具作りに
精を出している。
きのうは、隣りのクラスの子たちが体育祭の立看板を作っていた。


廊下の奥からはオーケストラ部の奏でる「くるみ割り人形」の
「花のワルツ」が聞こえてきたり(思わず踊りそうになった)、
軽音楽研究会のジャズが流れてきたり。


みんなとにかくいっしょうけんめいだ。
話を聞くと、時に要領が悪かったり、
時に的外れだったりすることもあるみたいだけど、
いいのいいの。
まず目の前のことをいっしょうけんめいやる、というのがいいのだ。


私はすごくうれしい気持ちいっぱいで、ただそこにいた。
いっしょうけんめいな高校生たちの現場に自分が居合わせていることが
とてつもなく幸せに感じた。


TAP BOYSも何の心配もない。
あとは思い切って踊るだけ。

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2006-09-12

映像はどこに?

去年のTAP BOYSの本番は、映像にも画像にも一切収めなかった。
「収めなかった」というより、収められなかった。


まず、学校側から「撮影禁止」と言い渡されてしまったのだった。
「だめ!」とはっきりいわれていながら
こそこそ撮ってあとで何かいわれてもねぇ。


ただ、記録として何も残らないっていうのももったいない。
学校側で撮ってくれたらいいのに、と思っていたら、
ビデオで撮影するという。
希望者にはダビングもする、という担当の先生の話にほっとひと安心。
私もその先生にお会いする機会があり、
よろしくお願いしますといった記憶がある。


あれから1年たつ。
が、映像は目にしていない。


撮影はしたらしい。
TAP BOYSのナンバーをすべて撮ることはできなかった、
といった話も耳にした。
息子は担当の先生に何度もダビングしてくれるよう頼んだ。


しかし、である。
私たちはその映像を目にすることはできないのである。
息子たちは「もう映像そのものが存在しないよ、きっと」
とすっかりあきらめている。


学校が、というより担当の先生の問題らしい。


できない約束ならしなきゃいいし、約束した以上は守ってほしい。
ほんとに消滅しちゃったのかな、その映像。
期待させておいてしらんぷり、ってどういうことよ。
いまだにあきらめきれなくて、割り切れない気持ち。
息子たちには「無理、無理」となだめられているけれど。


今年はというと、出演団体ひとつにつき一人までビデオ撮影OKという
許可制になった。
TAP BOYSも、クラスメートが快く撮影係を引き受けてくれた。


ところで、機材はない。
レンタルしないと。

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2006-09-11

日に日にワンダーウーマン化

TAP BOYSの通し練習の時は結構な荷物を持って移動する。


幅50cm×高さ40cmの紙袋を二重にし、
小道具・衣装を入れて約5.5kg。
ステンレスのお盆3枚が重いんだろうなぁ。
あとは自分用のバッグにもあれやこれや入れて、これまた結構重い。


区の施設で練習する時は、片道徒歩(早足)20分。
この道のりを、5.5kgの紙袋を右手にぶら下げ、
重いバッグを左肩から下げてひたすら歩く。


去年だったら「重さ&遠さ&暑さ」の三重苦で
出かける前からうんざりしてた。
冷房病やら夏バテやらでへろへろしていた時には
やむなくタクシーを使ったことも何度か。


少年たちも、私に持たせては悪い!とさっと手をさしのべて
かわるがわる荷物を持ってくれたものだ。
その心遣いはうれしかったなぁ。


でも!
今年の私は日を追うごとに強くなっている。


TAP BOYSの荷物がたいして重く感じられないんだから、
われながらオドロキ。
筋トレだと思えば何のその。
実際、腕も背筋もしっかりがんばってくれてるのが自分でもわかる。
去年なら間違いなく翌日に肩や背中が痛くなったのに、全然。
鍛えている成果以外の何ものでもない。


20分の道のりもすっかり慣れた。
50分間クロストレーナーをこぐことを考えたら、気持ちのいい散歩道だ。
持久力もかなりついているのを実感する。


今日もジムでトレーニングしてきた。
3週間前にはあんなにきつかったスクワットが、もちこたえられるようになった。
そろそろまたトレーナーに新しいメニューを組んでもらう頃かもしれない。


バレエっぽく脚を上げてみると、
全身の筋肉が連動して働いてるのがよくわかる。
もうすこし筋肉を鍛えたら、本格的なバレエのレッスンも夢じゃないかも。

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2006-09-09

彼らの作品

TAP BOYSの本番まであと1週間と迫った。
久々に区の施設を借りて通し練習。


新学期を迎えてから自分たちでこまごまと調整を重ねてきた彼ら。
その成果がしっかり踊りに表れていた。


なかなか合わなくてずっと気がかりだった
3人のフォーメーションの部分もかなりスムーズ。
まさに振り付け当初のイメージどおりに動いている。
よくここまで合わせたね、と感無量。


思えば、5ヶ月間に渡る長いプロジェクト。
私自身、よくここまで作ったなぁと自画自賛する反面、
それ以上にここまで練り上げてきた彼らに驚嘆する。
ひいき目でなく、ほんとに。


私が振り付けた作品ではあるけれど、
すでに私の手を離れて彼ら自身によって作りこまれている、とも感じる。
「誰が急病で抜けても、私が代わりに踊れるからだいじょうぶ」
なんてもう豪語できない。
まぎれもなく、彼らの作品だから。


それにしても、メンバーふたりの成長にはあらためて目を見張る。
1年前はダンス初体験だったふたりが
これほどまでにステップを踏み、踊れるようになるとは。
ほんとうにすばらしい。


ああ、あと1週間。
とにかくベストコンディションで本番にのぞめるよう体調管理を万全に。


ところで、来年はどんな曲で踊ろうか?
1年後を見すえて充電もしとかないと。

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2006-08-21

夏リハ

甲子園の優勝決定の瞬間を見ようと急いで帰ってきたのに、
テレビをつけたら試合は終了していた。


早実の選手も駒大苫小牧の選手も横一線に整列している。
どっち? どっちが勝ったの?
なかなかわからずやきもきしたが、大会委員長(だったと思う)の挨拶で
早実の初優勝だったとやっとわかった。
そっか。おめでとう、早実。


それにしても、リアルタイムで見たかったなぁ。
なかなか劇的な試合展開だったみたいだよね。
なににせよ、勝った早実も、惜しくも負けた駒大苫小牧も、
ともに素晴らしかった。
若者たちが何かに打ち込んで汗を流している姿はほんとうに美しい。


甲子園の試合は見られなかったけど、
私もまた別の場所で高校生たちが一生懸命に汗を流している場に
居合わせていた。


今日は「夏リハ」。
ひさしぶりに息子の高校に行ってきた。
1ヶ月後の本番に向けて、
音響・照明をあわせての舞台上のリハーサルが行われた。


TAP BOYSの前は大所帯の軽音研。
(ビッグバンド。高校生のジャズ、かっこいい)
喧々諤々の様子が控え室まで伝わってくる。
おかげでずいぶん時間は押しちゃったけど、
妥協せずに取り組む熱さ、いいんじゃないの。


さてさて、TAP BOYSも2年目とあってかなり積極的。
照明・音響担当の運営スタッフに粘り強く何度も調整を促していく。
ただいるだけで蒸し暑いアリーナで、照明を当てられて踊り続ける彼らは
シャツが変色するほど汗びっしょり。


運営スタッフと連絡がうまくつかず、
メンバーが若干イライラする様子も見受けられたが、
運営スタッフたちの要領の悪さも
私にすれば不器用な一生懸命さゆえに見えたりする。


いいぞ、高校生。
彼らの打ち込む姿ややりとりを見るにつけ、ほんとうにうれしくなる。

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2006-08-18

背中を押してくれる存在

ちょうど2週間前の夜、息子はクラブメッド・サホロの舞台に立っていた。
ディナーの後のG.Oショーへの参加で、お客としての出演は彼ひとり。
彼はアカペラ(つまり音楽なし)でタップを踏み、喝采を浴びた。


サホロに行くと、息子は顔なじみのG.Oたちから開口一番聞かれる。
「タップシューズは持ってきた?」
「ショーはいつ?」
「新しいナンバーは用意してある?」


いまではサホロに行く度にショーで踊るのが恒例になった。


海外のクラブメッドではお客さんが舞台に立つのはよくあることらしいが、
日本(北海道のサホロと沖縄のカビラ)では小さな子どもたち以外に
見たことがない。


息子はいまでこそ堂々と舞台に立ち、
お客さんに観ていただくことを楽しんでいるけれど、
はじめからそうだったわけではない。
はじめてのとき、中学2年だった彼はかなりいやいや、しぶしぶだったのだ。


そもそも舞台に立つきっかけを作ったのは、親しくなったサーカスのG.O。
彼は息子がタップをやっているのを知ると、ショー関係のG.Oに話をもちかけ、
あれよあれよという間にことを進めてしまった。
困惑する息子に彼はいった。
「やってごらん。なんでも経験だよ」


それ以来、回を追うごとに息子の動きは「踊り」になっていった。
いまTAP BOYSがあるのも、
こうしたサホロでの経験があるからといっても過言ではない。


TAP BOYS結成のときも息子はずいぶんためらっていたけれど、
(なにせ1年生でオーディションに出る生徒はそれまでいなかったそうなので)
「とにかくやるだけやってみたらいい」と私はいった。


背中を押してくれる存在って、時に必要だ。
特に若い人には。


件のサーカスG.Oは、現在プーケットで活躍中らしい。
彼に感謝だね、と息子と話した。

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2006-08-16

振り付け完成

ゴトウさんにお店を貸していただいたおかげで
TAP BOYSのすべての振り付けが完成した。
よかった~、夏リハ前に間に合って。


あとは練習を重ねて踊りこむだけ。
アタマからひとつひとつの動きをチェックしよう。
はれ?と思ったら容赦なく音を止めるからね。


複数の人数で踊る場合、踊りの上手い下手もさることながら
揃っているかどうかが大きなポイント。
踏み出すのは右足なのか左足なのか、回り込むのは右か左か、
手の角度は、顔の向きは、とこまかく揃えていく。


ときおり、誰かが振りを飛ばす。
音を止めると、他のメンバーはきょとん。
当事者は「ああ」と天井を仰ぐ。
はい、もう1回。


今度は誰かがステップに詰まる。
音を止めてステップの確認。
何度も何度も、一緒にステップを踏む。
だいじょうぶ、かならずできるから。


焦りと落胆の表情が、飽きるほど繰り返すステップの末に笑顔に変わる。
ほら、できた。


大変だと思うよ、こうして振り付け覚えるの。
私だって振りが覚えられなくて棒立ちしちゃった経験があるからわかる。


すごいよ、キミたち。ほんとうに。
よくここまで振りを覚えたなと思う。


本番まで1ヶ月。
あとは力をあわせていい作品に練り上げていこうね。

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2006-08-14

ありがたい練習場所

TAP BOYS、今日の練習場所はなんと美容院。
スペースばっちりだし、エアコン効いてるし、なにがうれしいって鏡がある。
私も含めてメンバーひとりひとりに1枚ずつの鏡。
なんてぜいたく!


おかげでスタンダードジャズのナンバーはほぼ振り付けが完了し、
細かい動きのチェックもずいぶん進んだ。


明日もあさっても練習はこの美容院で。
3日間も美容院を好きに使わせてもらえるなんて恵まれすぎてるぞ、
TAP BOYS。


お盆で連休の美容院を快く貸してくださったのは、
7年来お世話になっている美容師のゴトウさん。
この美容院のオーナー。
最近では息子のヘアスタイルもゴトウさんにお願いしている。


前回髪を切りに行った時、
「TAP BOYSの練習場所確保が大変でね~」と話をしたら、
「休みの時に使っていいですよ」と思いがけないお言葉。
なんてありがたい!と思ったものの、
まさかほんとうにお借りすることになるとは思わなかった。


夏リハは迫っているのにいつもの区の施設は空いてないし、
学校は改装中だし、きのうはいったいどうしようかと思った。
「そういえばゴトウさんが…」と思い出し、
わらにもすがる思いで息子がお電話したら
「いいですよ~」とあっさり快諾いただいたのだった。
ありがとうございます、ゴトウさん!


「よくお店を貸してくださいましたよねぇ」
とメンバーもただただ感心するばかり。
「せっかく3日間お休みなんだから、合宿しようか」
「そうだね、合宿、合宿」
いやいや、まさかそれはいくらなんでも。


人さまの善意、心にしみます。

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2006-08-13

彼らとの時間

今日も朝からTAP BOYS。
「夏リハ」まで1週間、ピッチ上げて振り付け&練習しませんと。


ただ、本番は1ヶ月先なので踊りこむ時間はまだまだある。
「夏リハ」は場当たりと照明・音合わせのつもりで臨もう、とメンバーと話す。
すべての振り付けが完了するまであともうちょっと。
完成がすごく楽しみ。


とりあえずできてるところだけアタマからざーっと通してみたけど、
いいじゃない、なかなか。
選曲、構成、振り付け、小道具、それと今日はつけなかったけど衣装、
そしてなんたって個性豊かな踊り手たち、すべてが魅力的。
(って、はなはだしい自画自賛だろうか。いや、そんなことはない)


TAP BOYSの練習のたびに思うことだけど、
彼らとともに過ごす時間はとんでもなく楽しい。


一緒に作品を作っていくこと自体わくわくすることだし、
またそのうえよく笑わせてくれるんだ、彼らが。


笑わそうという意図は彼らにない。
でも、妙にツボにはまって椅子から転げ落ちそうになるほど笑っちゃうのだ。
たとえば、かっこよく振り付けたつもりがとんでもない動きになって笑い、
練習合い間のおしゃべりのおかしさに笑い。


つくづく幸せだなぁと思う。
彼らと一緒になって作ったりしゃべったり笑ったりできるんだから。


去年も楽しかったけど、今年がまた格別なのは
たぶん、彼らと私との関係性が変わったからだと思う。


去年は息子なんて「しゃぁねぇか、力借りとくか」って感じだったし、
ほかのふたりもヘンな大人に少々困惑気味だった(と思う)。
でも、今年はおたがいの信頼感と絆が強くなったよね。


と思ってるのは私だけじゃないといいんだけど。


そうそう、「シカゴ」ばりの決めのポーズをセキトリカルパレードにはしないでね。
振付師からのお願いです。

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2006-08-09

息子とデュオ

朝からいつもの場所でTAP BOYSの振り付け。
でも、今日は息子とふたりだけ。


他のメンバーふたりは偶然にも揃って体調不良。
こじらせてはいけないと休んでもらった。


振り付けが残っているのはダンスナンバーが1曲と、フィナーレの曲。
そのダンスナンバーこそが最大の難曲なのだ。
スタンダードジャズで、大人っぽい雰囲気で、おまけに長い。
どうしてこの曲選んじゃったんだろう、とため息が出る。
(選曲した時はカッコイイ、いける、と思ったのよね)


いままだってするする振り付けてきたわけではないけれど、
今回はちっとも絵が浮かんでこない。弱った。


イメージしようと曲を何度も何度も何度も何度も空で歌えるほどに聴いてきた。
で、実際口まね(「学校へ行こう!」風にいうならエアボ)ができるほど
歌詞は頭に入った。
それなのに、肝心の動きのイメージは全然浮かばない。


でも、サホロでようやく糸口がつかめた感じ。
思いついてはちょっと動いてみる。
こんな感じ? こんなふう? うん、いいかも。
(iPodのスピーカー持ってってよかった)


踊りこむ時間を考えると、残された時間はあまりないから
とにかく振り付けよう。
知ってるステップを無理やり当てはめるようなことはしないで
音に素直になってみる。
メロディと、リズム。
聞こえたとおりに動いてみる。


「いいじゃない」と息子。
ふたりで踊ってみる。
ああ、いいかも。


なんか、このデュオも悪くないね。
今度ふたりで売り出そうか、どこかで。
ま、息子のほうは断然拒否!だろうけど。


明日病み上がりのふたりが出てきたら、さっそく振り移し。
完成まであとひといき。

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2006-07-25

またまた新曲

今日またTAP BOYSの新しい曲を振り付けした。


今回のは、4日前に振り付けた曲に比べると
ミュージカルのダンスナンバーだけにずっと動きをイメージしやすい曲。


4日前のナンバーは
具体的なステップに落としこんでいくのに結構苦労したけど、
今日のは即興でもいくらだって動けそう。


だから、すんなり振り付けできるかなぁと思ったのになんのなんの。
耳になじみのいいリズムとメロディーだけに
同じようなステップばかり思いついてしまう。
単調なのはつまらない、と何度も試行錯誤。


息子にタップのステップを踏んで見せてもらう。
うーん、なるほど。
メンバーたちの意見や希望を聞く。
ふむふむ。


今日中にどうしてもあげたいという思いで
なんとかかんとか完了することができた。
ふう。


あとには最大の難曲が残っている。
おとなっぽくて、長いナンバー。
すぐにもとりかからないと。
イメージ、イメージ。


ところでさっき、今日振り付けした曲をおさらいしてみて愕然。
ところどころ記憶から抜け落ちてる。
まずい…


TAP BOYSのみんな、ちゃんと振り覚えてるよね?

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2006-07-21

新曲ほぼ完成

TAP BOYS再始動。
今日、新しい曲の振りがほぼできた。


振り付けではそれなりに広い場所が必要なので、
いつも区の施設を借りることにしている。
学校でできればいちばんなんだけど、
案外制約が多くて使えないのだ。


去年から何度も使っている施設は
広くて安いから気に入っている。
「鏡があったらなおいいのに」とか
「タップシューズがはけたらいいのに」とか
この際ぜいたくはいいっこなし。


だいたい、彼らと作品を作っていること自体が
私にとってはぜいたくなこと。
だってねぇ、すごく楽しいんだから。
(今日も合い間合い間でよく笑ったねぇ。
意図した動きと全然違うものを見せられたりすると、すごくおかしいのだ)


「もしオーディションに落ちたら、
『いったいオレは何して夏を過ごせばいいんだ?』って思ったよ」


合格発表のあとに息子がいってたけど、私も同じ気持ちだった。
年間スケジュールにはすでにTAP BOYSの予定を入れてたんだからね。


これから1ヶ月で作品を作り上げて、
本番までの残り1ヶ月で練り上げていく。
この夏もTAP BOYS一色だね。


とにかく、新たな1曲ができてほっとした。
さっそく次の曲に取りかかりませんと。


そうそう、TAP BOYSのみんな。
宿題も真剣に取り組むんですぞ。
TAP BOYSの実力とともに学力もアップしようぞ。

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2006-07-07

フォーメーション

息子、期末試験4日目。
土日をはさみ、月曜日に全5日の試験日程が終了する。
試験が終わったら、いよいよTAP BOYS再開。
振り付け、振り付け。


振り付けで頭を悩ますのは、ステップもさることながら
3人をどういうフォーメーションで動かすかだ。


上手い振付家は複雑で見応えのあるフォーメーションを作り出す。
そういう作品を観ると、
「いったいどうしたらあの大人数にこれだけの動きを与えられるんだろう」
とただただ恐れ入る。


実際にダンサーたちを動かす前に
あらかじめ頭の中でイメージはできてるはず。
それをどうやって考え出すのか。
自分で動くっていったって限界があるし、紙に書き出すんだろうか。
(天の与えた才能の差、といってしまえばそれまでだけど)


自分が踊っていたころは、
振りをもらったらそれを消化するのが精いっぱいで
先生がどうやって振り付けをしているのかなんて考えてもみなかった。
大人数のフォーメーションが複雑だと、
自分が全体のどういう位置にいるのかわからないことも多かったし。


TAP BOYSはたった3人のユニットだけど、
少年隊やシブがき隊(今の高校生は知ってるかな…)みたいに
横一直線に3人が並んだきり、というんじゃつまらない。
フォーメーションであちこち動かしたい。


そこで思いついたのが、人形。
ちいさな人形を机の上に置いて位置関係を見るのだ。
人形は息子がちいさいときから集めていたレゴブロックの人形。
これできまり。
やってみると、なかなかいい。


これね、「DEATH NOTE」で私の好きなキャラクターが
シミュレーションする時に同じことをやっていたのだ。


ニア、いいヒントありがとう。

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2006-07-02

高校生クイズ予選

息子、期末試験2日前。


まる1日勉強のために有効活用できる最後の日なれど、
彼はTAP BOYSのTシャツを着て出かけていった。
行き先は神宮球場。
高校生クイズ」関東大会の会場だ。


高校生クイズは3人一組が参加条件。
TAP BOYSは3人だからまさに条件ぴったりなんだけど、
そもそも参加のきっかけは、あるメンバーの熱いことばだった。


「高校生になったら『高校生クイズ』に出るのが夢だったんだ!」


ということで、彼らはおそろいのTシャツに身を包んで予選に臨んだわけだ。


言いだしっぺのメンバーは「優勝狙おうぜ!」とはりきっていたが、
息子は「せめて1問目はクリアしたいよね」といたって控えめ。


「敗退が決まったらさっさと帰ってきて勉強しなさいよ~」
なんて無粋なことを言いつつも、
「みんなで思う存分楽しんでおいで」というのが私の本心。
自分が高校生だったら、やっぱり出たかったと思うしね。


さて、「1問目クリアしました!」とメールが来たので
よかったよかったと喜んでいたら、
しばらくたって「敗退しました」というメール。
ああ、残念。


帰ってきた息子はかなり疲れた様子。
「死にそうだ~」
待ち時間が長かったのと、
激しいにわか雨に降られたのがつらかったとのこと。


「だめだ、ちょっと横になる」
そういったかと思うと、もういびきをかいて眠りこけていた。


W杯じゃないけれど、予選を通過するだけで大変なことなんだね。
でも、仲間と一緒に臨場感を味わうだけでも意義あるよね。


おつかれさん。
あとは試験勉強がんばって。

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2006-06-21

講評

TAP BOYSに寄せられた講評を読んだ。


これ、オーディション時に審査員たちが書いたコメントを
実行委員がまとめてくれたもの。
審査用紙のコメント部分を切り取ってホッチキスでとめてある。
合計20枚。


審査員は総計48人(そのうち何人かは欠席したらしいけど)。
7項目について点数をつけるだけで精いっぱいで
コメントを書くのはなかなか大変だった、という。
その中で20人もの人が書いてくれたんだね。
ありがとう。


去年は19人がコメントを寄せてくれていた。
「新鮮だった」とか、「インパクトがあった」とか、
「衣装はスーツがいい」とか。


今年も概ね好意的。
「カッコイイ」「スゴイです!」「おもしろかった」「完璧!」
なんて書かれると、いやぁ~、照れますなぁ~。


去年のを見ている人からは「レベルアップしていた!」といううれしい声も。
その一方で「昨年のを越える演技を見せて」と
さらなるレベルアップを求める声もあった。


去年の出来がよかっただけに、今年はもっといいものを期待される。
去年と同程度じゃ満足してもらえないことは
もちろん、はじめからわかっていた。


よござんす。
作りましょう、いいものを。
これから4人でさらにいいものを作ってお見せしましょう。


ということで、オーディションで披露した2曲にあと4曲を加える。
がんばるぞ、TAP BOYS。


ところで、「足痛くないの?」というコメントがあった。
タップは痛くないよ。
トウシューズは痛いけどね。

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2006-06-19

チームTシャツ

TAP BOYSのチームTシャツを作った。
メンバー3人と私のとで4枚。
色は去年使った衣装と同じ、オリーブグリーン。
(アーミーグリーンともいうかな)


できあがったのはオーディション前日。
もちろん、すぐ着たのはいうまでもないけど、
どちらかというと目的は本番までの宣伝。
見事オーディションを通ったので、Tシャツが活躍するのはこれからだ。
(もともとオーディションは通るものと思って作ったわけで)


デザインはごくごくシンプル。
(だけどかっこいい)
大きく「TAP Boys」と白抜き文字。
その右下に小さく「since 2005」と続く。
その下にはメンバー3人の名前があり、
さらにその下の真ん中に「with A.I.」とくる。


はじめのデザインで、私のイニシャルはほんのほんの小さなものだった。
それを見たメンバーたちが
「あれ、こんなすみっこにこんなに小さく」
「真ん中に大きくすればいいのに」
といってくれたので、
おことばに甘えて彼らの名前と同じ大きさに昇格と相成った。


オーディションの合格発表翌日、さっそく学校でTシャツを着た息子によれば
効果は絶大だったそう。
まず、女の子たちが目ざとく見つけて広めてくれるそうだ。
彼の席はいちばん前なので、すぐ後ろ当たりの女の子が背中の文字に気づき、
あとはたぶん伝言ゲーム状態。


おそるべし、女の子の口コミ効果。


廊下でも、知らない生徒が「あ、TAP BOYS」と気づいてくれたという。
思った以上に宣伝効果が高そうだ。


せっかくいいものを作っても、見てもらえなければ仕方ない。
ひとりでも多くの観客を呼び込むためには、
戦略的に手を打っていく必要がある。


私もTシャツ着てタップシューズはいて学校中練り歩こうか?


「やめてください」
即座に息子から却下された。
すみません、当然です。

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2006-06-16

母と弟とそして

きのう東京にやってきた母と弟は、今夜仙台に帰っていった。
母と弟の笑顔を乗せた新幹線が
上野駅ホームのカーブを曲がって見えなくなるまで
息子とふたりで見送った。


次に会うのは仙台だね。


今日も、いつもの場所で待ち合わせをして、
いつものところでランチを食べて、
いつものようにおしゃべりをして、
いつもと同じくケーキセットでコーヒーを飲んだ。
そして、いつもどおり息子が駅に駆けつけ、
東京の最後の時間をともに過ごした。


母と弟と私たちのかけがえのないひととき。


でも、きのうはいつもと違っていた。
私たちのいつもの食事会にTAP BOYSが加わった。
「乾杯!」とグラスを合わせると、弟はすかさず「パーティー」といった。


弟が甥っ子の友人たちと食事をともにするのははじめて。
一方、TAP BOYSのふたりにとっても弟との出会いは
いってみれば「未知との遭遇」だったと思う。


弟と初対面のふたりはとっても自然体で、
いつもどおりほがらかだった。
弟のほうも大好きなご馳走に満面の笑みを浮べ、
いつもどおり終始マイペース。


弟はまったく見てないようで実は見てるし、
聞いてないようで実はポーカーフェイスで聞いている。
そんな彼はとりたてて感想を述べることはないけれど、
自然な空気に居心地はよかったはず。


こういうのって、すごくうれしい。
ほんと、うれしかったし、楽しかった。

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2006-06-15

結果発表

今日はビールが実においしい。
のどにしみるこのうまさ。


今夜は祝賀会。
仙台から上京していた母・弟と私はビール、
TAP BOYSの面々はジュースやらお茶やら。
みんなが満面の笑みでグラスを合わせる。


おめでとう、TAP BOYS!
オーディション2位通過に乾杯!


いやぁ、結果が発表されるまでなんと気が気じゃなかったことよ。


「いいものになった」という自負があったので、
当然上位通過だと自信をもって臨んだオーディション。


ところが、オーディション会場の雰囲気があんなに硬いとはまったくの予想外。
反応が全然読めないことに言いようのない不安に襲われた。


まぁ、人生いろいろあるさ。
オーディションに落ちたからって彼らの命がなくなるわけじゃない。
…などと、最悪のことまで想定して心の準備をしたくらい。


他のチームの演技は審査員以外見ることができないから、比較もできないし。
だいたい、勝ち負けのはっきりしたスポーツと違って
主観によって選ばれるものでもあるわけで。


でもさ。
TAP BOYSが落ちるはずないよね。
だって、あれだけのものを見せているんだから。
ぎりぎりでもなんでもいいからとにかく通過していてくれればそれでいいよ。


あれやこれやと落ち着かない気持ちを忙しさで紛らしていたこの数日。
ふたを開けてみれば、手堅く2位で通過していた。
(聞くところによると、会場の雰囲気はどのチームにも終始硬かったらしい。
大盛り上がりの去年とは大違い)
ふぅ。やっと、やっと人心地ついた。


結果がはっきりするまで曲も聞けないと思ってたけど、それもようやく今朝解禁。
さっそく次の曲の振りを本格的に考えられる。


今年もTAP BOYSと一緒に熱い夏になりそうだ。
よーし。

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2006-06-11

リスクマネジメント

きのうのオーディションで、実はアクシデントがあった。
音飛びがしてカウントが取れなくなってしまったのだ。


TAP BOYSの演技は2曲構成。
1曲目にはプロローグとしてちょっとしたお芝居があり、
2曲目から本格的に踊りだす。


1曲目の終盤で音が飛んだ時には、心底どきっとした。


そんなばかな。
オーディション用のMDに録音した時に息子は何度もチェックしたのだ。
私も立ち会ったんだから確かだ。


まさかね、と思いつつことのなりゆきを見守る私。
彼らはスタンバイして2曲目の音の出を待つ。
2曲目のアタマは細心の注意を払ってカウントを取らなければならない。


音が飛んだ。
2回、3回、と立て続けに。
困惑して動きが止まる彼ら。
こんなに音が飛ぶなんてありえない。
たぶん機材の不具合だろうから私のiPodとスピーカーでやり直すしかない。


「すみません、音止めてください」
息子が落ち着いた声でいった。
「2曲目のアタマ出してください」


スタッフがあわててばたばたする。
今度は音楽がスムーズに流れた。


彼らは無事踊り終えたけど、流れが中断されたのは正直痛かった。
TAP BOYSのミスではないけれど、事態が飲み込めない審査員の中には
わけがわからず減点にしたものもいるかもしれない。
念のため「演技の中断は機材の不具合によるもの」だとアナウンスしてもらった。


息子は、音を止めるような事態を一応想定していたそうだ。
「まさか実際にそうすることになるとは思わなかったけど」
とりあえず、最悪の事態は避けられた。


何事にも、リスクマネジメントしておくことは大事。

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2006-06-10

オーディション当日

朝5:30に目が覚めた。
目覚ましをセットしている時間まではまだまだ間があって、
からだは泥のように重たい。
もうひと眠り、と思うんだけど眠れない。


仕方なく、TAP BOYSの振りを頭の中でさらってみた。
去年のオーディション版と今年のオーディション版とを比べながら。


去年は、タップそのものの目新しさと彼ら自身のういういしさが目を引いた。
今年はそれに比べてどうだろう。


TAP BOYSの知名度が上がったいま、
見る人たちはもっとおもしろいもの、もっといいものがでてきてあたりまえと
思っているはず。


振り付け―よし。
音楽―よし。
衣装―よし。
構成―よし。
小道具―よし。
そして、彼らのダンス―よし。


OK。自信もっていこう。
TAP BOYSは確実に進化している。


それから私は、目覚ましが鳴るまでもうすこし眠った。
そしてオーディション当日を迎えた。


オーディション本番前、彼らはかなり緊張していた。
緊張してあたりまえだよ。
プロのダンサーだって本番前にはやっぱり緊張するんだから。
笑おうと思ったって顔が引きつっちゃったりしてね。


とにかく終わったね。
やれるだけのことはすべてやった。
あとは結果がついてくるのを祈るのみ。


まずはおつかれさま、TAP BOYSのみんな。

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2006-06-09

序曲~prelude~

今夜、「序曲~prelude~」という映画を観た。
とても年若い監督のデビュー作。
みずみずしくナイーブな感性にあふれた珠玉の作品だった。


―夢も希望も持てずに日々をなんとなく過ごしている少年。
が、ある出会いをきっかけに彼の中で何かが変わり始める。―


映画のディスクを、実は監督から直接手渡された。
「これ、できました」


この年若い監督はTAP BOYSのメンバー。
(彼は脚本も書いている)
そしてこの映画こそが、ゴールデンウィーク返上で撮影した苦労の結晶だ。


TAP BOYSでの彼を知っているうえに、主役を務めているのはわが息子。
観てて照れくさくなっちゃうかも、とちらっと思った。
事実、息子は「オレのいないところで観て!」とはずかしがっていたし。


でも、そんな思いは杞憂に過ぎなかった。
意表を突くカメラワークと、虚を衝くような映像の美しさに思わず引き込まれた。


息子からストーリーも映画制作のウラ話もたくさん聞いていたけれど、
映画は私の想像とはまったく別のところにあった。
映像から伝わってくる少年の繊細な心の揺らぎ。
監督自身の心のうちが垣間見えた気がした。


う~ん。いい。
すごくいい。


高校時代、映画部に所属していた夫もいたく心を動かされて
観終わったあともしばらく熱く語っていた。
映画の中の少年と、映画制作をした少年たちの両方について。


少年たちはいま、数え切れないほどの可能性の中に生きている。
でもたぶん、なかなかそれに気づくことができずにもいる。
私もかつてそうだったように。


今夜、その可能性のひとつを見せてもらった。
素晴らしい可能性の芽を。
そういう瞬間に立ち会えるくらいうれしいことってない。


そうそう、映画の中にはTAP BOYSのメンバー3人の共演シーンがいくつかある。
友人同士のおしゃべりシーンなんだけど、これがまたいい味だしている。
TAP BOYSのもうひとりのメンバー、彼の笑いのセンスはほんとに素敵。
助演男優賞ものだ。


あ、息子もよかった。
横顔が私に似てるなー、と思った。

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2006-06-05

オリジナリティーの欠如

世間を騒がせていた盗作問題も、芸術選奨取り消し決定ということで
とりあえずは決着がついた形になった。


ただ、渦中の当事者は最後まで歯切れの悪い発言を繰り返し、
後味の悪さが残った。


問題の画家は何を思っていたのだろう。
本当にやましいところはなかったのか。
それとも、単に盗作や著作権に対する認識が甘かっただけなのか。


とはいえ、他人の作品とあれほどまでに酷似した絵を
何枚も何枚も公表することに恥ずかしさを感じなかったのだろうか。
「プロには違いがわかるはず」といっていたが、
むなしい主張をしなければならないような自分のオリジナリティーの欠如に
嫌気はささなかったんだろうか。


かの人には悲しいほどに芸術家としての誇りが感じられない。


ゼロから何かを作り出す作業は苦しい。
漠然としたイメージはいつも深い霧に包まれていて、
試行錯誤と手探りを繰り返すうちに何とか形が見えてくる。
その手探りのプロセスがもっとも苦しい。


別に芸術に限ったことではない。
新しい仕事を生み出すときもそう。
私にとってはTAP BOYSのナンバーを作るときもそうだ。


ただ、悩んで迷って考え抜いた末に形が見え出せば案外その先は早い。
臨界に達しないとものを生み出すことはできないのかもしれない。
月が満ちてはじめて赤ん坊が生まれ出てくるのと同じように。


技術を習得するときにものまねから入るのは自然なことだ。
ワザを盗むことも、アイディアを拝借することもあるだろう。


でも、そっくりそのままいただいてはいけない。
オリジナリティーのないものを発表しても、
苦労がない分だけ喜びも薄いではないか。

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2006-06-03

オーディション1週間前

学内オーディションまであと1週間。
区の施設を借りて、TAP BOYS、朝から練習。


みんな試験勉強ボケ(?)か、はじめのほうは動きが硬い。
でも、何度も音を止めてていねいに練習を重ねるうち、
おなかがすくころにはなかなかいい出来。
残り1週間、踊りこんでいけばかなりいい仕上がりになるはず。


なんたって今年のTAP BOYSには迷いがない。
明確な目標に向かってチームの心がひとつになっている。
チームワークは実に素晴らしい。
メンバーそれぞれに気心が知れていて、ほぼあうんの呼吸。


みんな、1年前のいまごろ、どうしていたか覚えてる?


オーディション1週間前って、実はTAP BOYS結成と振付から
1週間しかたってなかったんだよね。
とにかく、新入生の新鮮さとダメモトのチャレンジャー精神で
ぶつかっていくしかなかった。
そのうえ、息子以外のふたりはダンス初体験だったよね。


1年たって、TAP BOYSにはたくさんの強みが備わったね。


もちろん、チームワーク。
それから練習に対する去年以上の真摯さ。
楽しんで踊る余裕(去年よりはね)。
専用の板と靴(去年は本番の時だけだったけどね)。
経験(去年、大変な経験をいっぱいしたもんね)。
そして、私の荷物をすっと持ってくれる心遣い(すごくうれしいよ)。


TAP BOYSと作品を練り上げていく過程は、私にとって至福のひととき。


彼らと私のコラボレーション。
1週間後に花開かせようね。

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2006-05-13

キレる寸前

今日は息子の学校の授業公開。
保護者向けの授業参観というより
受験生向けの情報提供という意味合いのほうが強いようで、
たくさんの親子連れの姿があった。


さて、私は7時間目の英語(Reading)を参観してきた。
放課後にTAP BOYSの練習を見たかったこともあったし、
彼らの授業の様子も見たかったから。
また、どんなふうに英語を勉強しているのか興味もあった。


内容は聞き取り&書き取り。
私も一緒になってCDに耳をすませ、
「ちゃんと聞き取れた!」とか「いまの単語、何?」とか一喜一憂。
授業そのものはとても楽しかった。


ところがその一方で、頭の血管が破れるほどにカッカしてもいた。
まさにキレる寸前。
教室の後ろのほうの生徒数人を便所スリッパでひっぱたきつけてやりたいと
思った。


私が立っていたすぐそばの彼らはずっと楽しそうにおしゃべりしていた。
時折授業に関心を向けるものの、またにこにこしゃべり始める。
しゃべる合い間にからだをひっきりなしにゆすっては、
机の下で携帯を眺める子も。
私のすぐ脇の子にいたってはまったく書き取る気もなく、
結局一文字も書かなかった。


私以外にも参観者がいたが、そういった部外者の目など
彼らはこれっぽっちも気にする様子なし。
まあ、100歩譲ってそれはいいとしよう。
なにより先生に対して失礼だと思ったし、不遜な態度には心底むかついた。


授業受ける気ないなら出ておいき。
遊びたいなら外で遊べばいい。
でも、授業に出席してるんだったらまじめにやれ。
アンタたちのやってることはすごくムダ。


先生がおもしろい「情報」を提供してくれてるのに、
その場にいながら何も学ばず何も得ないなんてもったいないよ。


問題の数人の中には成績バツグンの子もいた。
授業聞かなくてもオレはできるからいい、とでも?
そんなに世の中甘くないぞ。


ちなみにTAP BOYSは3人とも前のほうの席でまじめに受講。
よし。

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2006-05-11

体力増進のきざし

ランニングの成果が出始めているかも。
このごろ体力がついてきた気がする。


まず、TAP BOYSの振付で踊ってみせてもへたばらなくなった。
こういうのって、翌日に疲れがどっと出てカラダがガタガタするものだけど、
へっちゃら。まったく問題なし。


去年はこうはいかなかった。
かっこいいとこ見せようとはりきって動くと、
たいてい翌朝筋肉痛になっていたし、疲労回復も遅かった。


鍛えれば応えてくれるのね~、私のカラダ。
自信がつくと、もっとがんばろうという気になる。


実は体力不足がずーっとコンプレックスのもとだった。
いまになって考えてみると、
もしかしたら自分が思う以上に体力はあったのかもしれない。
ただ、バレエを踊る上では圧倒的に足りないと感じていた。


18歳で稽古場を変え、新しい先生方のもとで舞台に立つことになった時。
リハーサル中に思いもよらないことで注意された。
長い踊りを終えて、ぜぃぜぃはぁはぁと息を弾ませていた私と仲間に、
先生は厳しく言い放った。
「うるさいっ!息抑えなさいっ!」


ショックだった。
小さいときからずーっと踊っていてそんな注意を受けたのははじめて。
その長い踊りを踊りきるだけで必死なのに、そのうえ息を抑えろだなんて。


へたばってからだを折り曲げてバーにすがっていた時も、
「しゃんと立ってなさいっ!」と叱られた。
急に太り始めた頃で、増えた体重の分が負担になってもいたんだろうな。


その頃、いろんなことに自信をなくして「自分なんかダメだ」とよく落ち込んだっけ。
あの頃の私にいまの私を見せてやったら、なんていうだろう。

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2006-05-10

化学反応

子どもたちの科学離れがよく話題になる。
科学のおもしろさを知ってもらおうと、大学の名誉教授が小学校に出向いて
実験の出前授業をしているのをテレビで見た。


「実験はおもしろいよね~」と息子。
異質なもの同士が化学反応によって新しいものに生まれ変わる。
それはおとなにとってもおもしろいよ。


TAP BOYSとのかかわりは私にとって化学反応の連続。
科学の実験どころじゃないおもしろさで、鳥肌が立つほどぞくぞくわくわくする。
これ、おおげさじゃなくホント。


今日、久々に学校に出向いて振付した。
4月に振付した時にも感じたことだけど、
彼らはすさまじいほどの速さで成長している、と心底驚かされる。


振付にせよ、アドバイスにせよ、何気ないおしゃべりにせよ、
こちらが投げかけると彼らは思いもよらない化学反応を起こして
新しい姿を見せる。


それはもちろん彼らひとりひとりにもいえるし、
TAP BOYS 3人のチームワークにも、
また私との関係性にも当てはまる。


触れ合ったり踏み込んだりすればこそなんだよね、この化学反応って。
そういう私も彼らに接することで化学反応を起こしている。


ところで、オーディション用の振付がやっと完成した。
頭の中で組み立てていた振付を最終的には彼ら自身の動きを見て手直しした。
これもやっぱり化学反応。

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2006-05-08

形作る

TAP BOYSの振付、いくらかのステップ部分を残したまま
2週間が過ぎた。


さて、残りの部分をどうしたものか。
ジムで走る時も、洗面所で化粧をする時も、お風呂に入っている時も、
繰り返し繰り返し音楽を聴いてイメージはできあがっている。
でも、それが具体的なステップに結びつかない。
ん~、どうしよう。


彼らにはあさって残りを振り付ける約束をしている。
なにがなんでもイメージをステップにしなくちゃ。


タップはちょっとしかかじったことのない私、
知ってるだけのステップを思い描く。
それらを音とイメージに照らし合わせる。
そして実際に動いてみる。


地下鉄のホームで電車待ちしている時、はっと思い立った。
ちいさくステップを踏んでみると、いい感じ。
悪くないかも。
ちょっと悦に入っていると、向こうからじーっと見ているオバサンと視線が合った。
「Shall we ダンス?」の役所さんみたいだったかな、私。


学校から帰った息子にさっそく踊って見せる。
「よくもまあ、そんなステップを考えるもんだねぇ!」
というおほめのことば(!?)をもらった。
いいでしょ、これ。
音を聴いたまま素直に動きにしたんだよ。


いやぁ、楽しいねぇ。
ああでもないこうでもないとさんざん試行錯誤した末にカタチになるこの爽快感。
なにかを「形作る」作業は、なににも代えがたい喜びをもたらす。


この振りを彼らに預けたら、今度は彼らが形作る番。
どうかかっこよく踊ってくれたまえ。
キミたちにはできるはずだから。

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2006-05-06

映画の話

TAP BOYSのメンバーが製作中の映画が
今日めでたくクランクアップしたそうだ。


まずはおめでとう。
ゴールデンウィーク9連休返上でおつかれさま。
どんな作品に仕上げるのか、
これからがまた腕の見せどころだと思うけど、完成が楽しみ。


息子も仙台から帰って以来、撮影に参加していた。
(彼は主演をつとめていたので)
もうひとりのメンバーも随所で協力していたそうで、
映画制作を通してTAP BOYSの絆もより深まった感じがするなぁ。


さて、今日の夕食時、映画撮影の話題から周防正行監督の話になった。
(きのう民代さんが出ていたテレビに周防さんも出ていたのだ)
周防さん、新作撮らないのかなぁ。
2年くらい前にお目にかかった時は「いや、準備はしているんですが」と
おっしゃっていたけれど。


「コンビニエンスストアを舞台にした人間関係のあれこれ…なんて映画、
撮ってほしいなぁ」と私。
「えぇ~っ、人からいわれたネタでなんか撮らないよ、周防さんは」と息子。


ところが、その会話を受けて夫が勝手に話を膨らませ始めた。
「それいいねぇ、オレ店長役」
彼によると、私はパート役で息子はアルバイト役だという。


「なにいってんの、店長じゃ主役じゃない。アナタに演じられるわけないでしょ」
と私がいえば、「そうだそうだ」と息子も熱くなる。


「あ、そ?じゃ、レジでからむイヤな客の役」
「だからさ、無理だってば、演じられないでしょ」
「じゃね、立ち読みを注意されて逆ギレするオヤジの役」
「無理っ!」
「じゃあ、エキストラでいいか」
「あたりまえでしょっ」


いったい私たちは何をムキになっているんだか。架空の話なのに。
でも、周防さんがこの題材で撮ったら面白い映画になると思うんだけど。


ただね、夫はエキストラ出演だって大変だと思うよ。
実は彼、高校時代は映画部に所属していて演技にも挑戦したらしい。
しかし、あまりの大根ぶりに二度と役者のお鉢は回ってこなかったという。


ね?

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2006-04-29

映画作りに協力

TAP BOYSのメンバーがいま映画作りに取り組んでいる。
「映画甲子園」の記念すべき第1回に出品するということで、
このゴールデンウィークも休み返上だとか。


この間は女の子のキャスト探しに苦労しているらしい話を息子から聞いた。
私が高校生だったら協力するのにねぇ。


…と思ったけど、キャストには特別な技能が求められるそうで、
たとえ私が17歳でも無理だったみたい。
あら残念。
土台ありえない話なのに、残念がる自分がちょっとおかしい。


今日は、映画で使う音楽を探していると聞いた。
どれどれ、そういうことならお手伝いできるかも。


仙台に新幹線で移動中だし、手元にはiPodがあるし。
ヴァイオリンで、ゆったりした感じで、というイメージね。
あたりをつけて再生してみる。


音楽聴きながら読書タイム。
ずっと読もう読もうと思っていた「戦略『脳』を鍛える」、
読み始めたらおもしろい。


そうこうしていると「お、これはイメージじゃない?」って曲が流れ出す。
好きな曲なのに、忘れてた。


となりで同じくiPodを聴いている息子に私のイヤホンを片方差し出す。
「どう?」
「う~ん、結構いいかも」
彼はすぐ携帯メールで「監督」に曲名を知らせる。


iPodはこれだから便利。
現在私のiPodには2628曲がおさまっていて、
どこにいてもそこから「情報」を取り出すことができる。
(2628“曲”中、1~2割は英語関係とか朗読とか音楽以外。
ハリー・ポッターの英語朗読なんかも入っている)


ただし私のは10GBの旧式で、すでに9.2GB使っているから残りはわずか。
まだまだ入れたいと思っているので、満杯になったら買い換えるかも。


ところで「監督」、音楽決めたかなぁ。
がんばれ、高校生。

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2006-04-24

「あっ、TAP BOYS!」

息子が今日、学校で知らない3年生の女子に「あっ、TAP BOYS!」
といわれたそうだ。


彼女、思わず叫んでしまったことに自分で驚いたらしく、
最後のほうは声が尻すぼみになっていたそう。
ただ、いわれた息子のほうはもっとびっくりで、かなりどぎまぎしちゃったという。


「今年もTAP BOYSやるんですよね?」と聞かれ、
「はい」と答えると、「いちばん前で見なきゃ~」だって。


う~ん、これはいい宣伝になったねぇ、と監督(って私)にんまり。
きっと彼女、「TAP BOYS今年もやるんだってよ」と友だちに話してくれる。


オーディションを通過するかどうかは各クラス2名の審査員48名にかかっていて、
芸能祭の本番で優勝できるかどうかは生徒による投票数にかかっている。
一般客の投票もあるけど、成否を握っているのはやっぱり生徒だ。


TAP BOYSのメンバーには去年も今年も話している。
「いいものを作るのが一番大事だけど、それだけじゃ足りないんだよ」と。
「積極的に応援・支持してくれる人たちに向けてアピールすることも大事」と。


その中心になるのはまず女の子。
彼女たちは「いいな」と思ったら素直に反応して、みんなを巻き込んでくれる。
(「えぇ~っ、女の子?いちばん苦手だなぁ」と顔を見合わせるメンバー)
それと新入生ね。
オーディションでも、去年を知らない新入生審査員に大いにアピールするべし。


…などと、私はヒントだけあげて、どうアピールするかは彼らに任せる。


いいものさえ作れば、いいものでさえあれば、かならず伝わる。
彼らはそう信じている。
もちろん、それが大前提であることは確か。
だけど、それと同じくらい「いいものをいかに伝えるか」が大事なのも確か。


熱い想いと、確かな技術と、冷静な戦略、ね。

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2006-04-22

TAP BOYS 振付開始

7週間後に迫ったオーディションに向けてTAP BOYSの振付開始。


はじめるにあたって3人に確認した。
「オーディションでキミたちの目標は?」
「1位通過」と3人口を揃える。


「じゃ、オーディション通過後の目標は?」
またもや3人とも「芸能祭優勝」


OK。了解。
非常に明確な目標だね。それも3人息ぴったりで。
そういうことなら私ももてるだけの知恵を提供しましょう。


去年は新入生ということで「フレッシュ」「キュート」なイメージでいったけど
今年はもう「カワイイ!」なんていわせない。
かっこよくいくよ、かっこよく。


で、振付。
いくらかのステップ部分を残して大方終了した。


去年の本番以来7ヶ月ぶりに彼らと踊ってみて、意外な驚きの連続。
まず、彼らがすんなり振りを覚えてくれるのにびっくりした。
だって、専門的なレッスンを受けてないんだよ、とくに息子以外のふたりは。
でも、むずかしいカウントもちゃんと覚えてはずさないし、私の予想以上。
真剣度と集中力のたまものだ。すごい。


それと、実にユニークなアイディアを出してくるんだな。
「ここはこういうイメージで」とか「こんな動きで」とか。
そのうえ3人のチームワークがすごくいいんだ。
じゃあ、それでやってみよう、とまさに彼らと私の協働作業。


彼らは進化してるんだな、と肌で感じた。
ものすごい勢いで成長してる。
1年前の彼らとはまるで別人みたい。
取り組む意欲も、ものの考え方も、そして踊りのレベルも。


いやぁ~、ぞくぞくするほどうれしいね、こういうの。
成長の過程に立ち会えるなんて、こんな幸せなことないじゃない。
だからやめられないんだ、TAP BOYSは。

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2006-04-21

振り付ける

私がはじめて人に振り付けをしたのは小学6年の学芸会。
劇中のダンスに振り付けるよう担任の先生に割り振られたのだった。


私は不服だった。
なんでセリフ付きの役じゃないの?


私の役目は8人の女の子たちの振り付けをして、ダンスの指導をすること。
8人の中には私も含まれており、
つまり私は「その他大勢」的に踊るのが不満だったのだ。


6年生のはじめにその学校に転校する前は、
演劇クラブで華々しく(?)活躍していた。
だからセリフにはちょっと自信があった。
それなのに、先生ったら私の意向も聞かないで…
なんで振り付けなのよ?


まあ、いま考えれば先生は当然の配置をしたまで。
私が先生でもきっとそうする、といまは思う。


で、6年生の私は選曲して、衣装考えて、振り付け・指導をして、
結構いい感じに仕上げた。
私以外はフォークダンスしか踊ったことのない女の子たち。
ダンスのセンスがある子もない子もいたけれど、
みんなが揃って踊れるように振り付けて、それなりに楽しかったのを覚えている。


高3の文化祭に有志の仲間たちで「ロミオとジュリエット」をやった時も
振り付けをした。
34人のメンバーで専門的にダンスをやっていたのはやっぱり私だけ。
これは最高に(!)楽しかった。
ジュリエット役で思う存分踊れた、ってこともあるけれど。


いま、TAP BOYSのオーディション用の振りを考えている。
私が高3に振り付けたものに比べたらかなりハイレベル。
それを彼らが望んでいるので。


どんな動きが彼らに可能か。
どんな振りだったら彼らがかっこよく見えるか。
私自身鏡の前で何度も試行錯誤を重ねてみるけど、
実際彼らに動いてもらわないとよくわかんないなぁ。


かなり真剣です。

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2006-04-18

走りたかった!

今日もっとも残念だったことは走りに行けなかったこと。


ああ、走りたかったなぁ。
汗流したかったなぁ。
ぽかぽか陽気に誘われて、
足はむずむず、カラダはうずうずしていたんだけど。


いつものパターンとして、ジムに行くのは10:00。
今日はその時間に予定が入っていたので、
済み次第行こうと思っていたんだけど、なんだかんだで結局行けずじまい。


かといって、ご近所をランニングする気にはならない。
ジムのランニングマシーンの上だからこそ
走るのキライな私が走っていられるのだ。


ランニングマシーンだと、数字を目で確かめられる。
何分走ったか、時速何kmか、何km走ったか。
これがあるから、もうちょっと速く走ってみようとか、
もうちょっと長くがんばってみようとか思える。


あとね、ランニングマシーンの上だと、好きに音楽を聴いてられる。
いまはもっぱらTAP BOYSの曲を聴きながら走っている。
風景など変わりようもないマシーンの上でひたすら走りながら曲を聴いていると、
振付のイメージがわいてくる。


それにしても、30分走り続けている自分にオドロキ。
(厳密にいうと【5分走って】【3分早歩き】が交互で計30分)
ジムに行き始めた頃はウォーキング10分で飽きちゃったし、
走るなんて狂気の沙汰だと思ってた。
ほんと、走るのキライだから。


いまはだんだんに速度を上げたり、時間や距離を伸ばしたりするのが楽しい。
また、そうしてもカラダがへたばらなくなってきたのが何よりうれしい。


なんたって今年掲げたテーマのひとつは「鍛える」ですから。
この調子で体力増進に努めます。

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2006-04-10

ダ・ヴィンチ・コード

いま話題の「ダ・ヴィンチ・コード」をゆうべから読み始めた。


おもしろい。
やめられない。
早く先が知りたい。
…で、上巻読了。


実は、息子からずっとやいやいせっつかれていた。
「早く読めよ。すっごくおもしろいから。読まないと話ができないじゃん」


読み始めた私に、今度は進捗状況を聞く息子。
「いまどこ? ○○はもう出てきたとこだっけ?」


彼は、学年末試験が終わるのを待ちかねるようにして
上・中・下巻の3冊を一気に読んだのだった。
読んでみて、息子がそれだけのめりこんだのがよくわかる。
このおもしろさ、早く誰かと分かち合いたいよね。


息子には「ナルニア国物語」も読むようにいわれている。
「7巻だけどさ、読むの早いからすぐ読めちゃうよ」


そうだねぇ。
この間映画を観て、先はどんなお話なのか興味あるなと思ってたところ。
「ダ・ヴィンチ・コード」も、2日前に映画館で観た予告編に触発されちゃった。
やっぱり原作も味わっておきたいよね。


ともあれ、本を読むのが好きなティーンエージャーでよかったなと思う。
きのうのTAP BOYSの少年たちも本の話をしていたので
「いいぞ!キミたち!」と内心とってもうれしかった。


本を読む、っていうのは知識と教養と想像の源じゃよ。うむ。


息子からいっぱい本を薦められているのでお返しに私からも課題図書を。
認知心理学の市川伸一先生著:「勉強法が変わる本~心理学からのアドバイス」。
ほぉ、と納得することうけあい。役に立ちます。


私も、「ダ・ヴィンチ・コード」と並行して「産業心理学への招待」を読み始めた。
これまたなかなかおもしろそう。
通信大のテキストです。

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2006-04-09

TAP BOYS 結団式

TAP BOYS、いよいよ活動再開。
今日、「結団式」をした。


「『結団』式?『団結』式なんじゃないの?」と夫。
「すでに結成されてるんだからさ」


いいよ、どっちでも。
いや、ちがうな。やっぱり「結団」式だ。
だって、再結成して新たに目標に向かって活動することになったんだから。
メンバーを増やすか、はたまた入れ替わりになるのか、しばらく模索したけれど、
やっぱりオリジナルの3人がいい、ということで落ち着いたのだった。


息子たち高2の少年3人からなるTAP BOYSは
まず6月の学内オーディション突破をめざす。
今月中に振り付けて、踊りこみをしよう。


ビュッフェランチをかねた結団式で、目標達成を期して乾杯。
振付や衣装の構想について話す。
神妙な顔で耳を傾ける3人。


…とその数分後にはこの前見たドラマの話で盛り上がる。
たくさん食べて、たくさんしゃべって、たくさん笑う。


振付・兼演出担当を気取っている私だけど、
大人の立場で「教える」とか「見守る」とかいったスタンスとはちょっと違う。
「むりむり仲間に入れてもらっている」っていうのがいちばん近いかも。
気分は姉貴。
息子以外のふたり、去年は「ヘンなお母さんだ」と思っていたかもしれないけど
いまは姉貴気取りの43歳にすっかり慣れたようでよかった、よかった。


さ、曲聞いて振り考えるぞ。
あー、楽しい。

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2006-03-02

アイデア出すならバスタイム

なにか新しいアイデアをひねり出そうと思ったらお風呂に限る。


本の執筆中も、そうだった。
ネタに困り、ことばに詰まっても、お風呂に入ると何かしら浮かんできた。


一心に頭をしゃかしゃか洗い、からだをごしごしこすっていると、
頭の中にほんわかとイメージがわいてくる。
そこで湯船に入ってじーっとしていると、
今度は頭の中が整理されていく。


時間にするとたいした長さではなくて、せいぜい20~30分。
でも、デスクでぼーっと何時間考えても浮かばなかったアイデアが
この短い時間に出てくるのだ。


今日のバスタイムではTAP BOYSのことを考えていた。
ずっと先のように思っていたオーディションが実は3ヶ月後だと気づいて
こりゃさっさと具体的なアイデアをあげておかないとな、と。
秋の芸能祭(高校の文化祭)に出場するには、
まずオーディションに合格しないと。


なにせ彼らは去年、新入生のくせにオーディションを2位で通過し、
おまけに芸能祭3位入賞まで果たした前代未聞の1年生グループだ。
去年の成果が大きかっただけに、今年もオーディションに出れば
否が応でも期待は高いだろう。


フツーのことをやってたんでは、今度はとおらないぞ。


曲は?
全体のイメージは?
衣装は?
小道具は?


はい。浮かんできました。お風呂の中でアイデアが。
さっそく息子に話すと、彼はびっくり。私はにんまり。


TAP BOYSの主体はもちろん息子たち3人だけど、
私は彼らの足りない部分を年の功で補う知恵袋。
彼らに頼りにされてる間ははりきってアイデア出します。

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2006-02-28

リズムの時代

今日の日経新聞夕刊に
「進化するタップダンス リズムの時代に乗って」
という見出しの記事がのっていた。
紙面スペース4分の1。


おーっ。


折りしも息子たち「TAP BOYS」は
今年もオリジナルメンバー3人で活動しようと決めたところ。
学年末試験が終わったら決意も新たに結団式をやろう、といってる。
めざすは6月のオーディション突破だ。


さっそく息子にメンバーから「夕刊見た?」とメールがきた。
――もちろん、見た、見た。


記事の中では、
ダンサーたちがタップの固定観念を覆し、世界を広げるべく
さまざまな試みに挑戦しているさまが紹介されていた。
クラシック音楽で踊ったり、はだしでタップを踏んだり。


熊谷和徳氏(仙台出身!SONYサイバーショットのCMに出演中)は
「(目標は)タップの音楽性を追求する(こと)」と語る。


また、玉野和紀氏は「さまざまなジャンルとの共同作業を探り、
バラエティーに富んだ舞台を想像したい」と話す。
(玉野さんって、二条城でタップを踏んでいるのを
偶然テレビで見たことがある。あの時はびっくりした)


ふむ。
音楽性とバラエティーさ、ね。
同感。


さて、私は今年もTAP BOYSにかかわるのを楽しみにしている。
まずは選曲。
インパクトがあって、踊るほうも見るほうもリズムに乗りやすくて、
って曲をバラエティー豊かに何曲か揃えたい。


衣装も今から考えとこう。
彼らに似合って、目を引いて、舞台で映える(&安い)のを。


あー、わくわくする。
彼らのリズムができあがっていくのを手伝えるのは
このうえなく楽しいんだもの。
私の持ってる引き出し全部あけて、フル稼働です。

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2006-01-02

SKATE BOYS

息子が友だちとスケートに行くんだって。
今日電話で約束をとりつけていた。


友だちとはTAP BOYSのふたり。
TAP BOYSならぬSKATE BOYS。


スケートリンクはきっと
にわかスケーターでいっぱいなんだろうなぁ。
息子だって、浅田真央ちゃんに影響されて
突然スケートしてみたくなった組。


夫が子どものころにスピードスケートをやっていたのを知り、
息子が夫に「スケート教えてよ!」と頼んでいたのは冬休み前。


チャンスは思いのほか早く訪れた。


1週間前のクリスマス。
息子はクラブメッド・サホロで夫の手ほどきを受けた。


スキー&スノーボードで訪れたサホロだったけど、
夏にはサッカー場だった原っぱがスケートリンクになっていたので
さっそく息子は挑戦。


「フィギュアスケートの選手が信じられない」とは初挑戦後の感想。
――あんなところでジャンプするなんて!!!
何度もころんであざになったおしりをさすりながら、彼はそう語った。


でも、手すりのないリンクでよくすべれてたほうじゃないの。
むかしスケート教室で手すりそうじ専門だった母はただただ感心。
そのチャレンジ精神だけでもお見事。


それに、あんなにころんでも楽しかったって。
そりゃよかった。
楽しいのがいちばん。


ところで、夫は久々のリンクです~いすい。
うまいもんだった。


私はスケートもスキーもつるつるすべるものはニガテ。
舞台でつるっとすべってバランス崩しそうになってからとくに。


SKATE BOYSたち、華麗にころんで楽しんでらっしゃいな。

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2005-12-31

大晦日

静かな大晦日。


いつも聞こえてくるとなりのガソリンスタンドのかけ声も、
お向かいの幼稚園の子どもたちの声もない。
いつもはにぎやかな幼稚園のチャボと犬さえもおとなしく、
街は静か。


静かに一年が終わろうとしている。


最後の一日は静かだけれど、
この一年はバラエティに富んでいたな。


一言でいうなら、濃密。
ほんと、密度の濃い一年だった。


息子たち「TAP BOYS」とがっぷり組んだ熱い日々。
夫とがっちり仕事したあれこれ。


どれもおもしろかった!


2005年、いい年だった。
2006年もいい年にするぞ。

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2005-10-04

世間は狭い

夫が同期会に出てきた。
学校ではなく、会社の。


時と場所を同じくして社会人になった同期生が
ひさしぶりに集まったのだった。


出席者がひとりひとり近況報告をし、
その中でとりわけ夫の関心を引いた報告があったという。


同期の女性が言ったそうだ。
「息子は小石川高校の1年生です」


「ちょ、ちょっとまって! 『小石川』って『都立小石川高校』?」
「そうだけど」
「ええ~っ、うちの息子もそうだよ!」


あら、偶然!
夫の話を聞いてた私と息子もびっくり。
世間って案外狭いんだ~。


夫はいきなり聞いたそうだ。
「ところで、『TAP BOYS』って知ってる?」
「ええ、芸能祭で見たわよ。なんで?」
「真ん中で踊ってたの、うちの息子」
「ええ~っ!?」


すごい。
世の中狭い。


その方は出席者のみんなにTAP BOYSのなんたるかを
説明してくれたそうだ。
1年生でオーディション2位通過の快挙、
芸能祭でのパフォーマンスの素晴らしさ、等々。


そもそも彼女の息子さんが
「お母さん、『TAP BOYS』ってすごいから見るといいよ!」
とすすめたから、見に行ったのだという。
ありがとう、息子さん。


「それにしても、」と彼女は言ったそうだ。
「息子さん、お父さんとは違うわね」


一同大笑い。
夫から「踊れる息子」が出てくるとは誰も想像しなかっただろうから。


いやぁ、うれしい。
うれしい偶然。
うれしい評判。
TAP BOYS、すごいね。

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2005-10-01

10月1日の決意

今日は息子の記念日。
10年前の5歳の今日、彼はタップを始めたのだ。


タップ歴10年、というとたいした年数に思えるが、
彼の場合「細く長く」続けて10年、なので
私が15歳だったころの稽古状況と比べたら
稽古日数に換算して2年分くらいじゃないかな。
(その話には本人も「そうだね~」とへらへら)


でも、彼はこれから稽古に精進するそうだ。


「TAP BOYSやったことでさ、
タップがもっと好きになったんだよね」


そうかそうか。
自分の中からやる気が湧き上がってきたときがいちばん伸びるとき。
それに、そういうときはやればやるほどおもしろくなる。


がんばれ。
応援するよ。


私も、いまカラダを動かすのがおもしろくてしょうがない。
きのうの「ジャズ中級」のまんべんないストレッチのおかげで
全身もまんべんなく痛いけど、今日もジムに行った。
めあては「初めてジャズ」のクラス。


レベルダウンしたのと、先生が変わったのとで
今日は振りを覚えて踊れた。
クラシックバレエとは異質の音の引っ張り方を体感。
うー、かっこいい。
天海祐希みたい。


今週は週4回ジムに行ったことになる。
15のころも週4稽古してたっけ。


43でもやればできるじゃない。

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2005-09-18

ほんとうに快挙です

息子の高校は今日が行事週間の最終日。
フィナーレは芸能祭と創作展の入賞チームが発表される後夜祭だ。


後夜祭は生徒のみの行事だが、
TAP BOYのなりゆきを最後まで見届けたかったので、 アリーナに潜入した。
(といってもアリーナ2階部分。私以外にも卒業生なんかがいてちょっと安心)


TAP BOYSはなんと、オーディション通過組の一般団体枠で堂々3位入賞!
「TAP BOYS!」と呼ばれたとき、私は感極まって泣きそうになった。
やった!
おめでとう!


ところが、彼らは不服顔。
「3位? なんで大賞じゃないの?」
といわんばかり。


一般団体枠の1位、2位はどちらも3年生のアカペラチーム。
そして芸能祭大賞は6年連続受賞、
36人大所帯の体操部(でも、中身はヒップホップダンス部)。


う~ん、正直いうと私も納得はしてない。
どうして彼らに負けたのか。
ひいき目でなく、実力ではTAP BOYSのほうが勝ってたんじゃない?と思うもの。


でも、もし私が3年生で1年生に負けたら、許しがたいほどくやしいぞ。
そういう心理もあるんじゃないのかな。

 
05-9-18「1年生で快挙だよ!」と上級生に祝福されてた彼ら。
ほんと、すごいことだよ。
玄関の掲示板にはすでに写真も飾られてたし。


また来年、再来年もやるんでしょ?
もちろん、応援するからさ。

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2005-09-14

打ち上げ

息子の通う小石川高校は
11日の芸能祭を皮切りに18日の創作展まで「行事週間」。


この間、授業はなく全校挙げて行事だけに取り組む。
今日は2つめの行事、体育祭が行われた。


それも無事終わり、明日は久々のお休み。
ということで、しそびれていたTAP BOYSの打ち上げをした。


少年たちはミルクティー、ジンジャーエール、サイダー、私はビールで
「乾杯!」(やっぱり乾杯はビールでしょ)。


芸能祭の本番以降、こうして4人が顔を揃えるのははじめて。
それぞれにはどんなに素晴らしかったか伝えていたけれど、
3人揃うとまた格別。
あらためて「最高だった!」と伝える。


感動はいつまでも胸に深く刻み込まれる。
共有する仲間がいればなおのことだ。


仲間とともに胸震わせた体験はだいじなだいじな宝物。
胸の奥でけっして輝きを失うことはないはず。


すごいね。
キミたちは彗星のごとく現れた「伝説のスター」だよ。


1年生が挑戦しっこないオーディションに果敢に出場して、
ベテランの先生も驚く2位で通過しちゃって、
おまけにアリーナ満員にしちゃって、
大歓声巻き起こして。


でも、まぐれでスターになったわけじゃない。
あらゆる努力を積み重ねたよね。


キミたちとともに活動した3ヶ月半、すごくおもしろかった。


私に「熱い夏」をくれたTAP BOYS、ありがとう。

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2005-09-12

余韻

バレエをやってたころ、発表会の翌日って
何もする気になれなかった。


学校はほとんどいつも自主休校。
ずるやすみ、というより
精も根も尽き果てて起き上がれなかったという感じ。


ベッドの中でぬくぬくしながら
頭の中では舞台のことを何度も何度もリフレイン。
そうしていつまでも余韻に浸っていたものだ。


きのうとんぼ返りで仙台に帰っていった母から
今朝電話をもらった。
「ひさしぶりに胸が高鳴ったわね。
今日になってもまだ感慨をかみしめているのよ」
母はしみじみいった。


「『15歳のパフォーマンス』は一生に一度だもの」
と駆けつけてきた母。
人一倍暑さに弱く、足も不自由な母にとって
蒸し風呂のように暑いうえに椅子が少ないアリーナは
過酷な場所だったはず。


「暑いのも忘れて夢中で見たわ!そんなことってあるのね!」
TAP BOYSの舞台が終わった時、母の顔は汗だらけ。
でも、感動で輝いていた。


実は私もゆうべから何度も思い返している。
彼らの生き生きした踊り。
観客のどよめきと歓声。
会場内の空気のうねり。
濃密な15分だった。


ああ、できることならもう一度見たいなぁ!

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2005-09-11

ブラボー!!!

誰が予想しただろうか。
アリーナいっぱいのお客を。


誰が期待しただろうか。
あんな大歓声を。


TAP BOYSの舞台は予想と期待以上の大成功!


見てさえもらえれば反応はいいはず、と確信していた。
でも、知名度の低い1年生ユニットに
在校生も一般来校者もどれだけ関心を寄せてくれるのか。
ふたを開けてみるまでメンバーも私も不安だった。


ところが、まさかの大観衆。
特に在校生はまさに「1年生の『TAP BOYS』が見てみたい!」
と高い期待をもって集まってくれたようだった。


オープニングの「Procession」はボーイ・ソプラノによるミサ曲。
静かに舞台を歩く3人に観客は「?」。
ところが、2曲目の特徴的な旋律が流れ出すと
観客は「うわぁーっ」とどよめいた。
「踊る大捜査線」のメインタイトル、「Rhythm And Police」だ。


タップの音を響かせはじめた3人に観客はまた「うわぁーっ」とどよめく。
とにかく予想以上に反応がいい。
彼らがどうしても踊りたいと言い張ったこの曲は
もっとも振り付けに頭を悩ませた。ほんとうにむずかしかった。
でも、お客の好反応に「やっぱりこの曲を選んでよかった」と思った。


息子のソロパートでは拍手がわいた。
彼も観客の熱気に盛り上げられ、ステップが冴えてたなぁ。


3曲目は軽妙なジャズのボーカルにのせて明るいタップ、
4曲目はケルトの曲でアイリッシュな雰囲気、
そしてフィナーレはこれまた速いテンポのケルトで会場中が手拍子。


彼ら、最高だった。
見ごたえあったよ、ほんとうに。
私もお客さんと一緒に興奮したけど、
仙台から駆けつけた母なんて「ブラボー!」って叫んでた。


キミたちに振り付けできてよかった。
ダンスっていいよね。
拍手もらっちゃったらやめられないでしょ?


また一緒に踊ろうね!

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2005-09-10

いよいよ明日

いよいよTAP BOYSの本番が明日に迫った。


今日は本番どおりのリハーサル「直リハ」を見た。
板を敷き詰め、3人揃ってタップシューズをはいたのははじめて。
タップらしく音が出ていてひと安心。


夫も一緒に見たが、はじめて見る彼はただただ感心。
「いやぁ~、ふたりもなかなか踊ってるじゃないか」
そうでしょ。
ダンス経験ゼロだったふたり、よくここまでがんばったよね。


「3人のフォーメーションがいいねぇ。う~ん、いいよ」
多少の身びいきがあるにせよ、初見の彼にそういってもらって
私もうれしい。


関係者以外ほとんど立ち入り禁止だった「夏リハ」と違い、
今日は割と生徒が出入りしていた。
TAP BOYSはギャラリー多かったんじゃないかな。


オーディションを2位で通過したタップを踊る1年生、ということで
一部からは結構期待されているらしい。
今日も控え室に注意事項を説明に来た運営委員の女の子が
「私、今日のリハーサルでTAP BOYS見るの楽しみにしてたんです!」
とわくわくした顔で私と夫に話してくれた。


作品はいい仕上がりだと思う。
あとはいかにひとりでも多くの人に見てもらえるかだ。


唯一のチラシ配布可能日のきのう、TAP BOYSは300枚まいた。
ほかはどこも配ってなかったそうだけど。


はがき大の無地メモパッドに印刷したチラシを
息子はまず先生方に配ったそうだ。
これが思いのほか好評で、こわもての先生も相好を崩されていたとか。


とても配りきれないと思った300枚も
クラスメートや旧友の助けを借り、無事すべて配布。
彼らの注文枚数よりはるかに多く印刷して渡した甲斐があった。


さ、あとは自分を信じて踊るのみ。
May the force be with you!

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2005-09-08

放課後

今日もTAP BOYSの練習を見るために息子の学校に行った。


来客用玄関ロビーに息子が迎えに来るというので
汗をふきふきしばらくベンチに座って待っていた。


「ピンポンピンポーン」と校内アナウンスが流れる。


「お知らせいたします。創作展のプロブ…、失礼いたしました、
プログラムを…」


いい間違えた時に「失礼いたしました」って断ったほうが
ていねいな気がするけど、案外聞きにくいのよね、なんて思う。
アナウンスの抑揚がちょっとこどもっぽくて声も幼いけど
何年生なんだろう。


高校1年の時、ちょっとだけ放送部に所属していた。
小学校から放送委員としてアナウンスをしてきた私は
結構自信をもって入部したんだけど、
先輩たちの玄人はだしのうまさにはカルチャーショックを受けた。


いまタイムスリップしてあのころをのぞいたら、
やっぱり先輩たちのアナウンスは玄人はだしに聞こえるのかな。


ふと外に目を向けると、運動着の生徒たちが駆け出していく。


放送部ではランニングもさせられたっけ。
なんで運動部でもないのにランニングなのよって内心不満たらたらで
走ったっけな。


ついこの間のことのような気がする。


汗がすっかりひいたころ、息子がはずむように駆けてきた。
時の流れって早いな、と思う。

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2005-09-07

注文していた板が今日学校に届いた。
どんな具合か確認すべく、放課後学校に出向いた。


校内に足を踏み入れるや、あちこちから楽器演奏やらかけ声やら
05-9-7さまざまな音が聞こえてくる。
柱や窓ガラスにはさまざまなポスター。
TAP BOYSのポスターもなかなか目立ってるぞ。
芸能祭気分がだんだん高まりつつある感じ。


ところで、板。
なんの板かって、タップを踊る時に舞台上に敷く板だ。


タップシューズの裏には金属のチップがついているので
どうしても床を傷つけてしまう。
当然、学校からも「アリーナの舞台に傷をつけられては困る」といわれ、
何かを敷かなければならなくなった。


ゴムマットじゃせっかくのタップの音が響かないし、
何がいいんだろうと検討した結果、ベニヤ板を敷くことにした。


ベニヤといってもぺらぺらの薄いやつじゃなく、3層構造・厚さ9mmのもの。
ネットで思いのほか安く買うことができた。
だからネットは便利よね。


心配だったのは板がすべりやすかったらどうしよう、ということ。
踊ってるときに足元がつるつるすべるくらいこわいことはない。


いまこそバレエ公演ではどこでもリノリウムを敷いてすべりにくくなっているけど
私が子どものころはリノリウムなしの舞台だった。
中2の時かなぁ、本番でつるっとすべって腰が抜けそうになった。
それがもとでスキーとかスケートとかすべるものがキライなのよね。


ひとしきりステップを踏んだ息子が
「この板、すべらないよ~。ああ、いい音出るね~!」
というのでひと安心。


本番まであと4日。

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2005-09-05

告知!

TAP BOYSもいよいよ大詰め。
9月11日の本番まで1週間をきった。


9月11日は大事な投票日。
でもね、選挙事務所のみなさん。
講演会のご案内やらなにやらたくさんお電話くださるけど
うちにかけてもムダよ。
11日はそれどころじゃないの。
もう夫と不在者投票済ませてきちゃったし。


05-9-5さて、今日からポスター解禁ということで
メンバーは友だちの助けを借りて校内に貼ったそうだ。


「枚数は最大50枚」「透明テープでの貼付は禁止」等々
なんだか知らないけどお約束が結構うるさい。
貼っていい場所も限られてるんだって。


「校則はほとんどない」といい、
「自主自律」を理念に掲げてはいるんだけれど
生徒による制約がやたら多いなぁと感じる。


彼ら、チラシもじゃんじゃんまこうと思ってたら
「チラシ配布は9月9日のみ可」だって。
なんでぇ~?


せっかく作品として作り上げた以上、
ひとりでも多くの人に見てもらいたい。
本だって、出版しても読んでもらえなければ存在しないのと同じだし。


だから、宣伝します。


9月11日(日)14:00から
都立小石川高校アリーナステージで
TAP BOYSのパフォーマンスを上演します。


「高1の夏」の成果、観てやってください!

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2005-08-22

がんばれ高校生

きのうの「夏リハ」に不満足だったTAP BOYS、
さっそく新たな「照明&音響台本」と要望書を作成し
運営する放送委員会に提出した。


作成について相談されたので、喜んでアドバイス。
私の知識が高校生たちに活かされるのはうれしいものね。


まず、相手がわかりやすいように見やすく作成すること。
ことばはシンプルに、文書はビジュアルにメリハリつけて。
「Wordでここまでできるんだね~、すごい!」
おっほん、だてに年食っちゃいないのよ。


それから、相手に改善を要望したいなら文書にして渡すこと。
ついでに確認のサインと日付をもらえばなおよし。
ばたばたしてるときは、あとで言った言わないになりがちだからね。
ただし、「改善要望書」なんて硬いタイトルだと相手が鼻白むかも。
「改善のお願い」くらいがソフトでいいかな。


自主自律、主体的な行動、大いに応援したい。
でも、若さゆえに視野が狭まったり煮詰まったりしてるときは
おとながちょっとしたヒントやワンポイントアドバイスをあげても
いいんじゃないかと思う。
(押しつけじゃなく、あくまでもほんのちょっと)


きのうの運営側の段取りの悪さについても
広い視野で見守る存在があってもいいんじゃないかと思った。
「なんでこんなに要領悪いんだ!」と責めるのではなく
「今日の反省点は何?」「どう改善したい?」と
ニュートラルに問いかけてあげられるような。


きのうの夏リハ終了後、TAP BOYSのメンバーのひとりは
運営側の上級生に猛烈に抗議したんだけど、
私は汗だらけの衣装をたたみながら「いいぞいいぞ」なんて思ってた。
摩擦があってこそおたがいにいろいろ学ぶんだからね。


がんばれ、高校生。

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2005-08-21

夏リハ

TAP BOYS、本番3週間前。
今日は学校で「夏リハ」と称する照明&音合わせがあった。


彼らがアリーナ(体育館)の舞台で踊るのははじめてなので
私も監督としてしっかりチェック。
振り、衣装に関しては概ねOK。3人もなかなか揃ってたし。


ただ、照明と音に関してはたくさんたくさん改善してもらわないと。
音のタイミングがあまりにもめちゃくちゃでメンバーがあわてる場面も。


ちょっと。彼らがかわいそうじゃない。
「あの、タイミング早すぎます。3人が“板つき”になったら音出して」
見るに見かね、私の前で音響操作をしていた放送委員のお嬢さんたちに
思わず“指示”してしまった。


高校生たちが主体的に運営している場面で
知らないおとなが口を出すのは気がとがめないでもなかったんだよ。
(彼女たちにしたら、私は誰だかわからない部外者だもの)


彼女たちの反応は私には予想外のものだった。
3人同時に振り返ると、なかば悲鳴のようにいったのだ。
「だって、私たち、音響台本もらってないんです…!」


あら、そ。
別に非難したわけじゃないんだよ。
私は可愛いTAP BOYSに整った状況で踊ってもらいたいだけなの。


次の曲に移るとき、彼女たちは再び私を振り返っていった。
「あの、次の曲のタイミングは…?」
はいはい、すぐに出していいのよ。
台本が手元にないんじゃわかんないよね。


今日の夏リハ、全体に段取りの悪さが目立った。
TAP BOYSのメンバーもちょっとキレたほど。


係の子たちはみな一様に一生懸命立ち働いてるんだけど、
全体像が見えないまま(あるいは全体像を知ろうとしないまま)
単なる作業として動いてるように見えなくもなかった。


音響台本が手元になかったら「ないからくれ!」って
自分からいうことが必要だよね。
ま、こうやって経験していくことで学んでいくのかな。

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2005-08-17

着々前進中

TAP BOYS、本番まで3週間あまり。
全5曲の振り付けも終わったし、
メンバーふたりのタップシューズを借りる段取りも整った。
ひとつひとつ着実に前進している。


衣装も揃ったので、今日は早変わりの練習をしつつ通し稽古。
5曲で衣装3着、着替え2回はなかなかハード。
前あきのシャツはボタンの着脱がタイムロスなので、
マジックテープをつけることにする。


本番まで、あとはひたすら踊りこんでいくのみ。
自分のからだにしみこむまで、自分のものになるまで、
何度も音楽を聴き、振りを繰り返すこと。


ほかにすべきことがあるとすれば、宣伝・広報活動だね。
ここまで情熱と時間(とおこづかい)をかけて取り組んでいるんだもの、
ひとりでも多くの人に見てもらいたいよね。
(その思いは振り付けした私も同じなんだから)


高3の文化祭に有志34名でバレエ・ロミオとジュリエットをやった時は
チラシを配り、おかげで前評判は高かった。


あの時、私たちにはどうしても見てもらいたい人がいた。
3年進級時に転出された前校長だ。


豪快で、話の面白い校長先生だった。
クラスのお楽しみ会で「校長先生から雑巾にサインをもらう」などという
突拍子もない罰ゲームを考え出した私たちに
余裕で付き合ってくれる懐の大きい先生だった。
(昨年の同窓会のご挨拶ではその話を持ち出し、
「とんでもない連中だった」と評されていた。覚えてらしたのね~)


とんでもない私たちの、とびきりのパフォーマンスを
ぜひ前の校長先生に見てもらいたかった。
友人と3人で先生の新任校(となりの男子校)にチラシ持参で伺った。


はたして舞台当日、先生は私たちの期待にこたえて見に来てくださった。


去年お会いした先生は80歳とは思えないほどお元気で、
以前にもまして豪快。
なんだかうれしかったなぁ。
(先生を拝見した息子いわく「やくざみたいだ~!」)

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2005-08-14

冷房病

ここ数日、冷房病症状に悩まされていたが
なんとか最悪の状態からは抜け出せた感じ。


もっともひどかったのがきのうで、
からだの芯の芯まで冷え切っていた。


エアコンを止め、カーディガンをはおり、汗じっとり。
それなのに、内側は冷たくてふるえている。


ココアや熱いお茶を飲み、キムチラーメンやカレーそばを食べ、
湯船にはふだんの倍以上の時間をかけてつかり、
(いつもは「ちゃぽん、ざばっ」)
それでも温まった感じがしない。


寝る時はコットンの腹巻&ウールのレッグウォーマーで重装備。
これは効果があったみたいで、きもちよく眠れた。


さて、今朝はいつもの公共施設でTAP BOYSの練習。
いつものように歩いて向かったが、
じんわり汗をかいているのにそよ風が肌に当たると鳥肌が立つ。
これには自分でもびっくりした。


練習場でもカーディガンは片時も離せず、
結局はおったまま帰った。


真夏の炎天下で長袖カーディガンを着込み、
汗だくだくになっているのにちっとも暑いと感じらない。
完全にセンサーがいかれちゃったんだなぁ、と思った。


ただ、今日の汗だくだくで
いかれぽんちのセンサーはリセットされたみたい。
ふるえるほどの冷えと、耐えがたいほどのだるさは消えた。


おそるべし、冷房病。
引き続き油断は禁物。要注意。

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2005-08-10

青島コートの代わり

ネットで注文したアーミーグリーンのシャツが届いた。
TAP BOYS・第2曲の衣装。


彼らは当初、いわゆる「青島コート」を着たがった。


「どんなに高くても自腹で買います。
それ着て踊りたい!」


青島コートは確かに高い。
それだけでも問題なのに、おまけに、暑い。


残暑厳しき折り、
冷房のない体育館の舞台で
防寒着まとって激しく踊ったら間違いなく熱中症だよ。
却下。


05-8-10代替として探し出したのがこのミリタリーシャツ。
アメリカ軍の放出品で、
60~70年代に製造されたデッドストックらしい。
一応新品。


コットン100%だから汗も吸うし、
そのうえ3枚まとめて買うと1枚1300円。
安い。まさにお値打ち品。


届いてみたらびっくりするほどしわくちゃだ~。
でも、中古品じゃないし
(息子は「誰かが着たのはやだ」という)、
安いし、文句はいえない。


このしわじゃ、
1回洗ってからアイロンかけたほうがよさそうだなぁ。

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2005-08-07

ウォーキング

朝7:00ごろ、新聞を取りに1階エントランスにおりると
郵便受けで年配の女性と一緒になった。


サンバイザーをかぶり、顔は汗びっしょり。
どうやら朝のお散歩から戻られたところらしい。
このへんのお散歩コース定番、東大の構内かな。


「ウォーキングですか?」
戻りのエレベーターでたずねてみた。


「ええ。朝から暑くていやだなぁ、とは思うんですけどね」
とおっしゃりながら、お顔はにこやか。
そうだよねぇ、夏は早起きして動くのがいちばん。
見習わなくちゃ、と思った。


その1時間半後、私は東大の前を歩いていた。
目的地は赤門のもっと先、区の公共施設。
TAP BOYSの今日の練習場所。


結構な距離だが、足取りは軽い。
振り付けする曲をiPodで繰り返し聞きながら歩くと
イメージもふくらみ、歩調もリズムに合わせて早くなる。


さて、その4時間後、同じ道を家に向かって歩いていた。
振り付けは完成した。
思いのほかうまくいき、かなり満足。


でも、私も息子もほとんど口をきかない。
きかない、というより、きけない。
おなかがぺこぺこなのと、汗の量が尋常でないのとに
ふたりともへきえきして。
暑さから早く逃れたいのに、足取りは重い。


うちに着いてシャワーをあびるとやっと生き返った。


ウォーキングはやっぱり早朝に限る。
真昼間じゃ熱中症になっちゃう。

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2005-07-30

生みの苦しみ