2009-07-05

コンビニの「独立支援制度」を活用しよう!

今日はホテルパシフィック東京(港区)で開催された中堅コンビニチェーン:「スリーエフ」の『独立支援セミナー』に行ってきました。目的は、【独立に向いている人・いない人】というテーマで講演をするためです。

Photo このセミナーは年2回開催されているのですが、今回は年初に実施された時よりも大変多くの参加希望者があり、担当者の方も驚いていました。やはり、昨年からの景気低迷による雇用環境や企業業績の悪化が背景にあり、独立開業を検討している人が増えているのでしょうか。

ただ、独立をしたいと思いながらも「開業資金」や「加盟金」が足りない、「パートナー(配偶者など)」がいない、小売業の「経験」がない、「自信」がない、という理由でなかなか独立に踏み切れない人も多いようです。

そのため、近年、コンビニ業界ではさまざまな「独立支援制度」を作り、より優秀な加盟希望者を確保しようとする動きが増えてきています。
詳細については、日本経済新聞社主催の「フランチャイズショー」ホームページ内にあるコラム【最新フランチャイズマーケットトレンド・第7回:コンビニ業界リポート】で私が執筆していますので、下記のアドレスからアクセスしてみてください。
http://www.shopbiz.jp/fc/column/market/36226.html

これらの制度、私はぜひ20代~30代の若者に活用していただきたいと思います。
独立意欲や能力(可能性)を持っていながら、経験や資金面で独立開業をあきらめている若者はたくさんいます。そのような若者には「独立支援制度」を活用することで、『独立開業=経営者になる』という夢を叶え、雇用の創出や地域社会・経済への貢献もしていただきたいと思います。

また、日本にコンビニエンスストアが誕生してから30年以上が経ち、コンビニ業界も大きな転換期を迎えています。このような時期だからこそ、新たな時代に対応したコンビニを作っていくためには、若い経営者のエネルギーや発想(取組み)が必要なのだと私は考えています。

2009-06-28

“褒め合い族”よりも「認め合い族」

6月15日(月)の日本経済新聞・朝刊に「なぜか“褒め合い族”」というタイトルの記事があり、とても興味を持ちました。

Photo 記事で紹介されていたのは伊勢丹浦和店(さいたま市)の事例です。
伊勢丹浦和店カウンターの裏には写真のような営業成績ボードが貼られていて、「褒めあいぼーど」と命名されているそうです。

この営業成績ボードに貼られているのは、
「観葉植物のホコリを払っていましたね。さすがですね」
「荷物を床に置こうとしたお客様に、すぐいすを用意。素晴らしいですね」
など、従業員同士が贈り合った「褒めあいカード」です。

いま、一部の企業や飲食店などでは「褒め合う」制度を取り入れ、従業員の定着率を高めるなど一定の成果を出しています。しかし、記事の中では次のような意見も紹介されていました。

一部には褒めすぎが反骨心などの喪失につながると、懸念する声もある。子育てに詳しい白梅学園大学学長の汐見稔幸さんは、「自分に自信のない人を多少褒めても効果は一時的。企業などはやみくもに褒めるより、本人が自信を持てるように育てることが大切では」と指摘。
「ほめるな」(講談社現代新書)の著者で、北海道教育大学の伊藤進教授(コミュニケーション心理学)も褒め合いブームについて「いざこざを避けるため、安易に褒めている面があるのでは」と手厳しい。


私も、お2人の意見には賛成ですね。

私はいつもコーチング研修で、
「皆さん、部下をほめようとしなくていいんですよ。でも、認めてください」と話しています。

つまり、仕事上では、 部下がどのように考え取り組もうとしているのか、上司は常に把握している必要があります。その上で、部下の言動をよく観察し、その変化を言葉に出して「認める」ことが必要です。そのような継続的な上司の関わりが「従業員のモチベーション」を高め、離職率を減らし、成長を促していくのです。

私の思いと同様に、記事の最後は次のような言葉で締められていました。

「褒め言葉で元気になるのはよいけれど、言葉に酔い続けていると、そのうちしっぺ返しがくる?」

2009-06-21

「大学は美味しい!!」フェアが大盛況

「産学連携」と聞くと、理系大学の技術・研究力を活かして企業(メーカー)が新製品の開発に取り組み、その新製品の多くは工業品というイメージがありますが、それは昔のことのようです。Photo_5

高島屋新宿店(東京:新宿区)では、6月11日(木)~16日(火)の期間、
第2回『大学は美味しい!!』フェアが開催されていました。
「北海道物産展」「九州物産展」など、地方をテーマにした催事は日常的に開催されていてよく行くのですが、『大学』をテーマにした物産展は初めての体験でした。





近畿大学:水産研究所の「近大マグロ」
宇都宮大学:農学部付属農場の「モッツアレラチーズ」
九州大学:農学部付属農場の「はかた地どりソーセージ」
北里大学:獣医学部の「草熟北里牛コンビーフ」
山梨大学:ワイン科学研究センターの「山梨甲州『海洋酵母仕込み』」ワイン
などなど・・・

27大学が出展しており、私が行ったの時は最終日の午前中にも関わらず多くの商品が売り切れていました。また、近畿大学のマグロを使った丼物を食べられるイートインコーナーは長蛇の列で、食べるのをあきらめたくらい盛況でした。

また、6つの大学ではワイン・日本酒・焼酎を出品しており、すべて試飲させてくるので、それらのブースも大変賑わっていました。
その中でも特に私が関心を持ったのは、奈良女子大学:理学部(奈良の食プロジェクト)の 「奈良の八重桜」(300ml、735円、今西清兵衛商店)です。

Photo_6この清酒は奈良の八重桜から分離した酵母を使用して作られた大変珍しいもので、この酵母を取り出すまでにはさまざまな苦労があったそうです。
その酵母を取り出したという学生の話を聞いていたら思わず飲んでみたくなり、買い求めてしまいました。

「奈良の八重桜」は、ほのかな桜の香りを感じさせる甘みの中に、旨みも味わうことのできる爽やかな清酒で、その日の晩酌にとても美味しくいただきました。
何と言っても古の都「奈良」の八重桜がある風景に思いを馳せながら飲めることが、このお酒をより美味しく感じさせているのでしょう。

商品を買い求めた人が価格以上の価値を感じるためには、その商品が持つ優れた機能性はもちろん大切ですが、それ以上にその商品の開発プロセスや原材料などにまつわる苦労話などが重要です。

この苦労話や逸話などが、『ストーリー性』という価値を商品に与えるからです。

その意味で、各地の大学と企業が共同で商品開発に取り組むことは、新しいマーケットの開拓と潜在ニーズの掘り起こしにつながるのではないかと期待しています。

2009-06-14

「マルエツ プチ」はコンビニの脅威になるか?

最近では都心の人口増加と不動産の賃料下落を背景に、大手スーパーが都心部への小型スーパー出店を加速させています。そのため、近隣のコンビニエンスストアでは少なからず売上に影響を受けています。

そんな競合環境の中、マルエツがコンビニ型店舗を出店したという記事を見かけたのでさっそく視察に行ってきました。

Photo_2 マルエツが6月11日(木)に東京・日本橋に出店したのは、広さが165平方メートルと平均的なコンビニの約1.5倍の広さ、営業時間が午前7時~午後11時までの小型スーパー「マルエツ プチ」です。

「取り扱い品目数は3500~4000程度で、商品価格はマルエツの通常店並み。雑誌や惣菜、飲料、酒類のほか、野菜や肉、魚などの生鮮食品、焼き立てパンを揃えることでコンビニとの違いを打ち出す」と日本経済新聞に紹介されていました。


マルエツはすでに都心部の小型スーパーとして「ポロロッカ」を展開していますが、今回の店舗はかなりコンビニエンスストアを意識した作りになっていました。

まず、入り口右手のフロントガラス沿いには雑誌コーナーがあり、左手は5名程度が飲食ができるイートインコーナーがありました。

また、雑誌コーナー奥のリーチインではソフトドリンクやビール類が豊富なアイテムで品揃えされていました。さらに奥に進むとコンビニで販売されている調理麺類と同様のカップ冷やし中華やそば・うどん類が4尺棚4段程度に陳列されています。
さらに、その隣のお弁当コーナーでは300円から500円台までの丼物や幕の内弁当、焼きそば類などが販売されており、すでに午後の4時頃(土曜日)だったためか、ほとんどの商品に半額シールが貼られ値下げ販売がされていました。

また、弁当売り場前の平台には炊飯ジャーが2台置かれており、炊き立てのご飯を自分で容器に詰めて購入するスタイルが採用されていました。

これは、いいですね!
隣や反対側のオープンケースには揚げ物や焼き物、サラダ等を単品で購入できる惣菜コーナーが あるので、それらを組み合わせて自分好みの食事メニューを作ることができます。
これらの売り場展開は平日のランチや仕事帰りの独身者など、コンビニ需要をかなり意識しているのだと思われます。

4車線道路を挟み、「マルエツ プチ」の向かい側にはセブンイレブンがあります。 このようなタイプの店ができると、特に土曜日・日曜日・祝日などの影響は甚大で、セブンイレブンの売上高はおそらく15~20%程度低下するでしょう。

「マルエツ プチ」のような運営スタイルが、「“収益性”という点で成り立つのか」という疑問はあります。しかし、収益性にめどがつき多店舗展開した場合、近隣に出店されるコンビニにとってはミニスーパーとは比較にならないくらい大きな脅威となることは間違いないでしょう。

2009-06-07

「落語」から学ぶ人付き合いの極意

最近、私のiPodには音楽だけではなく、落語の演目も入っています。「柳家小さん」「三遊亭小遊三」「志の輔」などが中心で、そのほとんどは古典落語です。

もともと、落語に対して特別の興味を持っていたわけではありません。
私が落語を聞く機会といえば、仕事で飛行機に乗った際に機内放送を利用する時ぐらいでした。しかし、久しぶりに会った友人から「最近落語を聞きに行っている」という話を聞いたり、「落語を紹介したCD付き雑誌が発売された」という新聞記事を見たりするなど、いつの間にか「落語」というキーワードを目にする機会が増えてきました。

また、「商人(あきんど)」ねじめ正一:著など、江戸時代を舞台にした小説を読むと、殺伐とした現代とは異なり、人情や経営者の誠実さを感じることが出来る上、時間がゆったりと流れる感覚になることを発見しました。

そのようなことが契機となり、まずはCDで落語を聞いてみたところ、題名は忘れていましたが「長屋の花見」「親子酒」「大工調べ」など、意外にも多くの落語を聞いていたことを思い出しました。

改めて聞いてみると、落語は面白いですね。
また、話の表現方法や間合いの取り方など、色々と学ぶところがたくさんあり、研修や講演を主な仕事としている私にとってはスキルアップにもつながります。

そんなことを思っていたところ、
昨日の日本経済新聞の付録[NIKKEI PLUS1]に、「笑う門には人生訓『人付き合い磨く』落語」というタイトルで、ランキングが載っていました。
(評価はコメントのみ抜粋)

若い世代を巻き込みながら、落語人気が盛り上がっている。古典落語に登場する庶民の日常や生活感覚には、時を超えて現代にも通じる知恵を見いだせるものも多い。そうした古典の中から、処世術を学べ、人間関係を磨くのに役に立つ初心者におすすめの演目を、落語家や専門家に選んでもらった。

1位:百年目
「しかり方の見本。信頼関係に立脚した、ボスの部下に対するあり方」
「旦那(だんな)という言葉の由来を店の主が番頭に静かに語る場面が心にしみる」
2位:井戸の茶碗
「相手に合わせるばかりが人間関係ではない。登場人物がみな自分の信条を貫き 、そこにきずなとさわやかな笑いが生まれる」
「善人ばかりの心洗われる一席」
3位:居残り佐平次
「相手を気分良くさせる術を主人公は良く知っている」
「世知辛い昨今だからこそ、口八丁男、佐平次のサバイバル能力に注目したい」

以下、順位のみ
4位:天災、5位:らくだ、6位:小言幸兵衛、7位:大工調べ、8位:壷算、9位:厩火事、同じく9位:中村仲蔵


ただ、CDで聞くのもよいのですが、できれば寄席に行かれることをお薦めします。
CDだと演者の動作や表情を見ることができないため、話の内容の伝わり方が半減してしまいます。

Photo そこで、私が寄席初心者の方にお薦めするのが、鈴本演芸場(東京都台東区)の「早朝寄席」です。
早朝寄席は日曜日の午前10時~11時30分に「二つ目さん」たちの自主勉強会として
開催されていて、毎回4人の若手落語家が古典演目を中心に話すのですがなかなか楽しめます。

なんと言っても、このご時世、木戸銭(入場料)が500円というのは大きな魅力ですね。

2009-05-31

IY「下取りセール」と鈴木敏文氏の発想

先週の日経ビジネス(5月25日号)の特集は「物欲消滅 『買わない消費者』はこう攻めよ」でした。その中でも私が注目をしたのは、イトーヨーカドーが実施した「下取りセール」に関する記事です。

セール初回はリーマンショック後の買い控えが深刻になった2008年12月27日~31日、コートやスーツなど5品目について買い上げ金額5000円ごとに1点1000円で下取りする条件でスタートしました。

Iy_2 初回の下取り点数は10万点にも及び、イトーヨーカドー社内の予想を大きく上回る反響で、その後も、2009年1月~4月にかけて下取り品目を追加しながら計5回実施されました。

下取り件数は回を追うごとに増え、6回目では買い上げ点数が100万点を超え、累計では270万点近いモノが下取りされたことになります。

しかし、なぜ下取りセールはこのように好評だったのでしょうか。
割引率を見てみると、1~2回目は20%、3回目から6回目は買い上げ金額3000円ごとにつき1点500円での下取りなので16.7%です。

通常、イトーヨーカードーの売り場では2~3割引きのセール、いやそれどころかさらに値引率の高いセールが頻繁に行われているにも関わらず、客の購買意欲を刺激することは出来ませんでした。
しかし、単なる値引きセールでは購入しなかった客が下取りセールでは積極的に購入しています。この現象は、「価格だけが客の購買動機につながるのではない」という考え方の検証にもなると思います。

2003年1月9日の日本経済新聞(朝刊)の「経済教室」で、セブン&アイ・ホールディングスの鈴木敏文会長は下記のような提言をしていました。

モノ余りの時代に入ったことで、もう1つの重要な要素がある。それは消費者の心理だ。 モノが充実している以上、消費者の「心理」を変えなければ売上は伸びないからだ。このため小売業では、品ぞろえの豊富さやサービスの質の高さなど総合した要素が業績を左右するようになっている。

日本企業は、徹底的に消費者の側に
立って考えることで、消費者が「買う気を起す」ような質の高い製品やせービスを提供していくべきである。これには、組織全体が、経営目標を「価格の引き下げ」から「新規需要の開拓」に切り替える必要がある。

どの家庭にもタンスや食器棚などに使われないで眠っているモノはたくさんあるでしょう。家の中にモノがあふれていれば、「もったいない」という気持ちも働き、敢えて新しい商品を買おうとする意欲が減退するのも当然です。

しかし、有料で下取りしてくれた上に、再利用してくれるとなれば話は別です。
ゴミに出すのとは違いモノが無駄にならないし、環境にもやさしい、さらには買い物をした商品を保管するスペースも確保できる。

そのために、「だったら、購入しよう!」という心理的な変化が生じたのでしょうか。

だとすると、今回の下取りセールは鈴木会長が提言していた「新規需要の開拓」を、新たな販売体制(サービス)で実証したことになります。

先週の月曜日にテレビ東京系で放映された「カンブリア宮殿」のゲストは鈴木会長で、顧客ニーズの把握法について話をしており大変勉強になりました。明日の第2回目では「ザ・プライス」の誕生秘話も含め、低価格ニーズへの対応についての考え方が聞けるようなので楽しみに見たいと思います。

2009-05-24

百貨店のPB関連販売

5月19日の日本経済新聞:朝刊に
「セブン&アイ コンビニPB世界展開」という記事が掲載されていました。

セブン&アイ・ホールディングはプライベートブランド(PB=自主企画)商品の世界市場での展開に乗り出す。世界で合計36000店あるコンビニエンスストア「セブンイレブン」向けを中心に開発・販売する。主に食品で原材料調達を一本化すると同時に最適な生産委託先を選ぶことでコストを削減。メーカー品より2~3割安いPBの販売額を3年後をめどに1兆円に増やす。世界同時不況のなかで、低価格品を拡充し流通業のグローバル化が進む世界市場での競争力を高める。

この記事を見て、今後ますます大手流通業社間のPB販売合戦は激しさを増していくのだろうなと考えていました。

Photo_2 そんな思いを抱きながら、いつも通うスポーツジムに向かっていたところ、途中にある西武百貨店(池袋)の酒売り場で信じられない光景を見ました(写真)。

3月1日のコラム「百貨店にセブンプレミアム登場!」で、西武百貨店にPBを専門に扱う売り場が出来たことは紹介しましたが、ビール売り場の冷蔵ケース前にPBの「乾き物つまみ」を関連陳列するとは・・・

「百貨店もここまでやるか!」と正直驚きました。

日本百貨店協会の発表によると、4月度売上高は全国平均で-11.3%と14ヶ月連続で前年比を下回る大変厳しい状況が続いています。このような売上状況の中、「百貨店でPBを売るのはいかがなものか・・・」などと、言って いる場合ではなくなっているのでしょう。

売上の比較的落ち込みの少ない食品関係で、 少しでも売上を作っていこうとする百貨店の涙ぐましい努力を見た思いがしました。

2009-05-17

西友の「298円弁当」を食べてみました

先日、大手スーパーの西友が298円の弁当を発売したという新聞記事が出ていました。

最近、群馬県や栃木県など地方のスーパーに行くと298円の弁当を見かけることが増えています。しかし、大手スーパーが、それも首都圏で298円の弁当を販売するというのは驚きでした。

そこで早速、池袋(東京:豊島区)のサンシャイン60に隣接している「サンシャイン西友店」に行ってみました。
Photo_2 私が店に着いたのは12時15分頃、裏口から入ってすぐの弁当・惣菜売り場は昼食を買い求めるサラリーマンやOL、工事現場の人などで大変混み合っており、クリーニングの受付カウンターまで臨時のレジとして使われていました(写真)。

「298円弁当」は通常の弁当陳列棚のほか、レジ前のワゴンにも大量に陳列されていました。また、隣のワゴンでは「68円おにぎり」も販売されていて、どちらもよく売れていました。
Photo_3
ワゴンでは「ハンバーグ弁当」「焼肉弁当」「サケ弁当」と3種類の298円弁当が販売されていたので、私は「サケ弁当」(写真)を買ってみました。正直言って「この価格では味や内容は期待できないな」と思っていたのですが、食べてみるとそこそこ満足のいく内容でした。

まずメインのおかずとなる「鮭」ですが、この価格だと「鮭」ではなく安価な「カラフトマス」を使っているのだろうと思っていました。しかし、鱗を見るかぎり確かに鮭でした。他には、から揚げが1個、煮物(しいたけ・こんにゃく・里芋・人参 ・がんも)、きんびらごぼう、つけもの(2切れ)が入っていておかずとしては十分な量です。
ただ、残念なのはご飯の量が少なかったことです。通常、コンビニやスーパーで販売されている幕の内弁当のご飯量は250gぐらいあるのですが、「298円弁当」は計ってみたところ200gしかありません。
しかし、女性やお年寄りなどには十分な分量かもしれませんね。

Photo_4 「サンシャイン西友店」の周りには昼食時のみ弁当を350円で販売している店(写真)や移動販売車なども多く、昼食時の価格競争は大変激しそうです。

残業時間の短縮や賞与の減額などで収入が減っているサラリーマンやOLにとっては大変ありがたいことだと思いますが、経営する側にとっては厳しい環境だなと改めて感じました。

2009-05-10

宇都宮餃子と街おこし

いつも「石川和夫の流通業界ウォッチング」をお読みいただき、ありがとうございます。
この度、ブログのスタイルをリニューアルしました。

今までは2週間に1回のペースで流通業界に対する提言を中心に書いてきましたが、これからは流通業界だけではなくその競合相手となる飲食業やサービス業なども含め、日常の中で「見たこと・感じたこと」を“より軽いタッチ”で書いていきます。
更新は週1回(日曜日)を予定しています。

さて、そんなブログのスタイルを変えようと思い立った5月の連休、実家の宇都宮(栃木県)に行ってきました。

Photo_7 午後の2時ごろJR宇都宮駅に着いて駅ビルを出ると、駅前にある「餃子館」など数軒の餃子専門店は軒並み行列ができていました。おそらく、ゴールデンウィークを利用して遠方から遊びに来た人たちなのでしょう。
皆さん手には「宇都宮餃子マップ」(写真)を持っていました。

餃子マップを見ると、「宇都宮餃子会」に加盟している餃子専門店は宇都宮市中心部だけで38軒。地図周辺の郊外も含めると57軒もあります。

「宇都宮餃子会」は宇都宮市が餃子消費量日本一であることをよりPRしようと、平成5年に市内にある店舗が中心となり結成されたそうです(宇都宮餃子会HPより)。
その後、観光協会も力を入れ始め、駅前には「餃子像」(写真)まで作られました。さらには「B級グルメブーム」という追い風もあり、「宇都宮餃子」の知名度は一気に全国区になりました。
Photo_6 今では、地元が持っている“地域資源”を利用した地域活性化(街おこし)の成功事例として取り上げられる機会が増えています。

宇都宮餃子がこのように有名になるとは、宇都宮で生まれ育った者としては驚きです。なぜなら、私にとっての餃子は、高校生時代の下校時に「買い食い」するおやつだったからです。

特に部活で遅くなった日はお腹が空きます。また、秋から冬にかけての自転車通学は寒さとの戦いでもありました。そんな高校生達にとって、途中にある餃子専門店「みんみん」はとてもありがたい存在でした。
(この「みんみん」は馬場通り4-2-3の本店です)

まず、店に入ると「水餃子」を注文し、スープの中に自分の好みで作った辛めのタレをたっぷりと入れて食べ、スープまで全部飲んで温まります。それから、「焼き餃子」か「揚げ餃子」を食べるのがいつものパターンでした。

しかし、今では焼きたて餃子とビールという組み合わせが、何よりだと感じる年になっています。
時代を経ても「みんみん」のシンプルな餃子は変わりませんが、私にとっての餃子は「おやつ」から「つまみ」へと変わっています。

2009-05-05

板橋イナリ商店街「コン太村」

現在、日本全国にはどのくらいの商店街があるのでしょうか。
「平成16年度版全国商店街名鑑」(全国商店街振興組合連合会)を見ると、平成15年6月末で、『13,095』という商店街数を確認することができます。また、「東京都商店街実態調査報告書」(東京都産業労働局)の平成19年度版を見ると、東京都の商店街数は、『2,717』と記されています。

この東京都の数値は平成16年度対比で約97.5%です。この比率に当てはめると、平成19年度の全国商店街数は12,767程度と推測することができます。しかし、地方の経済的な厳しさや後継者難、店舗の老朽化・陳腐化、魅力ある店舗の不足、商店街活動に対する参加意識の低下など、商店街の置かれている状況を考えると、全国の商店街数はさらに大きく落ち込んでいると考えられます。

そのような全国の商店街で盛んに行われているのが、「空き店舗」を利用した商店街活性化策です。

Photo その成功事例のひとつとして、4月6日(月)の日経MJに取り上げられていた東京都板橋区:板橋イナリ商店街にある「コン太村」に行ってきました(写真)。
コン太村」は、商店街の空き店舗対策として実施されたコンテストで「昭和レトロゲーム博物館」のアイデアが評価され、2005年に期間限定で営業されました。その「コン太村」が今年の3月に再開され、休日には300人程度が訪れているというのです。

Photo_2 私が行った日は、天候にも恵まれた土曜日の午後で、子供同士や親子連れなど20人程度が昔懐かしいゲームを楽しんでいました。
ゲームのほとんどは、昭和時代(50年頃のものが多い)に駄菓子屋の店頭などにあった10円玉で遊べるゲーム機で、「新幹線ゲーム」やすごろくで全国を制覇する「国取り合戦」などです(写真)。

館内では駄菓子やラムネなどの飲料も販売されていて、4名ほど座れるテーブルとイスがあります。私はラムネを飲みながら、しばらく館内の様子を観察していたのですが、子供達の夢中になって遊んでいる様子が印象的でした。構造としては単純なゲームばかりですが、いまの子供達にはそれがかえって新鮮に映るのでしょう。

また、客の中には、30~40歳代の男性が一人で来店している姿もありました。
館長さんらしき人にお話を伺うと、
「懐かしさからか、遠方から訪れる人も多いんですよ」
と壁に貼ってある日本地図を指差しながら話してくれました。
「来店マップ」と書かれた日本地図には、北は北海道:室蘭から南は四国:徳島までたくさんのシールが貼られ、その中でも近畿圏からの来店が目立っていました。

しかし、このような空き店舗を活用した施設開設は商店街の力だけではなかなかできないようです。

コン太村」は開設にあたり、ゲーム機の所有者である現館長や近隣住民に協力を求めるのはもちろんのこと、近隣企業に館内の壁紙を提供してもらったり、デザインを同じ区内にある東京家政大学に手がけてもらったり、ゲーム機の修理を地元の町工場に無償で対応してもらったりと、地域住民や企業等との連携を積極的に図っています。

今後、商店街を活性化するためには単なる商店の集積としての魅力だけではなく、「地域資源」を有効に活用して、その活用成果を発信する『地域交流拠点』としての魅力作りが必要なのだということを改めて感じました。

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