ミネラルウォーター売場
いま、はまっているミネラルウォーターがあります。
それは、「クリスタルカイザースパークリング〈レモン〉」。正確に言うと、昨年もこの時期からはまっていました。
気温が上がってくると、どうしても冷たいものがほしくなります。特に食事の時や湯上り時はなおさらですね。こんな時に一番美味しいのは、もちろん“よく冷えたビール”。
でもまだ仕事が残っている時などは、ビールの誘惑を打ち消すためにクリスタルカイザースパークリング〈レモン〉を飲んでいました。
しかし、最近はビール代わりということではなく、食事の時や仕事中のリフレシュによく飲んでいます。
もともと微発泡性(炭酸入り)のミネラルウォーターは「胃に適度な刺激を与えてくれ、食欲が進む」、または「油っぽい食事を取る時に口の中をさっぱりしてくれる」という効果があり、食事とはとても相性が良いのです。
以前、私が経営に関わっていたイタリアンレストランでは、「サンペレグリノ」という炭酸入りミネラルウォーターがよく注文されていました。
(サンペレグリノは最近スーパーでも販売されていますが、ペットボトル入りではなく瓶入りがお薦めです)
それじゃ、ミネラルウォーターはコンビニの売場でどんな展開をされているのだろうと思い立ち、さっそく近所のコンビニをチェックしてきました。
(チェックしたのは500mlサイズ以下の商品に限りました)
■ナチュラルローソン 18アイテム(微発泡炭酸入り:7、酸素入り:2)
■セブンイレブン 9アイテム(微発泡炭酸入り:1、酸素入り:1)
■サンクス 9アイテム(微発泡炭酸入り:3、酸素入り:1)
■ampm 10アイテム(微発泡炭酸入り:2、酸素入り:1)
■ファミリーマート 17アイテム(微発泡炭酸入り:5、酸素入り:2)
さすがトップはナチュラルローソン、女性向きに健康志向を打ち出しているだけあって、おしゃれな輸入物を中心に18アイテムを展開していました。また、微発泡炭酸入りを7アイテムも品揃えしていました。
それに反してセブンイレブン、9アイテムと少ない上に微発泡炭酸入りは1アイテム。
特に残念に感じたのは、リーチイン2段半のスペースを取っていながらクリスタルカイザースパークリング〈レモン〉を5フェイス、ボルヴィックを4フェイスも取っている売場作りでした。
一般的なソフトドリンクやお菓子などの新商品であればこのフェイス取りでも良いのかも知れません。しかし、ミネラルウォーターは同じ水でありながら、コンビニのお客様が求めるニーズは非常に多様化しています。
そんなことを考えながら「サンクス」「ampm」と見てまわり、最後に行ったファミリーマートの売場を見て驚きました。
なんと、ナチュラルローソンに匹敵する17アイテム、そのうち微発泡炭酸入りも5アイテム、さらには女性に人気のある“硬度”の高い「コントレックス」や「ヴァットヴィレール」も品揃えされており、売場にはミネラルウォーター専用の黒色でシックなPOP(商品特徴と原産国表示)が付いていました。
硬度とは、水の中にカルシウムとマグネシウムがどれくらい含まれているかを数字で表したものです。一般的に、硬度が100以上のものは「軟水」、100~300までだと「中硬水」、そして300以上が「硬水」といわれています。
ダイエット時はカロリーの摂取量を気にして、カルシウムが豊富な牛乳やチーズ、マグネシウムが豊富なナッツ類は敬遠されがちです。しかし、これでは栄養が偏ってしまいます。そこで、500ml中に牛乳瓶約1本分のカルシウムとアーモンド約10粒分のマグネシウムを含有しているコントレックスを中心にした「硬水」が若い女性を中心に飲まれています(成分解説等はコントレックスのホームページより)。
ちなみに日本の水は大半が軟水で、硬水はなかなかなじめないかも知れません。そのため、どうしても売れ筋は軟水になりますが、若い女性の多い店は硬水を品揃えのひとつに入れるのも差別化になります。
今年のミネラルウォーター売場は、微発泡炭酸入り・酸素入り・硬水などバラエティー豊かになりそうですね。ぜひ、今後の動きに注目したいと思います。
【参考資料:輸入ミネラルウォーターの売れ筋ベスト5】
1.ボルヴィック(仏) 136円(硬度 61)
2.クリスタルカイザー(米) 110円(硬度 38)
3.エビアン(仏) 136円(硬度 291)
4.ヴィッテル(仏) 120円(硬度 307)
5.コントレックス(仏) 204円(硬度 1551)
《資料出所:2006年2月17日:日経MJより一部抜粋》