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2006-10-15

スポーツジムに見る「接客の効果」

東京も朝晩は肌寒く感じられる日が多くなり、秋の気配を感じる季節になりました。秋といえば、「食欲の秋」「読書の秋」「スポーツの秋」…等々、人の感じ方はさまざまですが、私にとって今年の秋は「スポーツの秋」になりそうです。

40代になってから体力の衰えを感じ始め、これではいけないと思いスポーツジムに入会、体を鍛えようとするのですが月に3回~4回程度しか通うことができないという状況がここ7~8年続いていました。
そのいつもの言い訳が、「時間が無いから仕方ない」。
しかし、スポーツジムになかなか足が向かない原因が「スポーツジムにあった」ということがジムを変えたことでわかりました。

以前入っていたスポーツジムは自宅から自転車で約5分と、とても近く便利な場所にありました。また、開設して1ヶ月で設備も最新のものが入っており、きれいでハード面は申し分ありませんでした。
しかし、ジムでチェックインするたびに、「もう少しここのスタッフも愛想があればいいのに…」と思っていました。さらに、マシーンルームやプールサイドにいるスタッフも挨拶はしてくるものの、いつも無表情で淡々と仕事をしていました。
ただ、私にとってスポーツジムは近くて便利、そして設備が整っていることに価値があったので、スタッフの接客対応にはそれほど強い関心をもっていませんでした。

しかし、3ヶ月ほど前にある事情でジムを変えました。
今度のジムも開設して1年程度のハード面は申し分ないジムです。ただ、自宅から地下鉄で4つ目、時間にして約20分かかるので、「まぁ、行っても週1回程度かなぁ」と思っていました。
ところが、ここ3ヶ月でジムに行った回数を数えてみてビックリ!
なんと30回、約1ヶ月に10回も行っているんです。

何がこんなにも私のモチベーションを高めたのかというと、新しく入ったジムのスタッフ達の接客です。
チェックインカウンターにいるスタッフは、いつでも「こんにちは」と笑顔で迎えてくれます。また挨拶をしてくれるのはチェックインカウンターのスタッフだけではありません。ロッカールームに向かう途中にある健康食品を調合し販売しているブティックのスタッフもとても気持ち良く挨拶をしてくれます。

さらに、ロッカールームからトレーニングルームに向かう時に再度チェックインカウンターを通るのですが、その時にも「いってらっしゃい」「今日もがんばってくださいね」などと声をかけてくれます。このような接客はトレーニングルームのスタッフはもちろん、清掃のスタッフまで徹底されています。

また、その挨拶の仕方や声のかけ方、トレーニングマシーンなどの使用方法へのアドバイスなどが押しつけがましくなく、適度の距離を取っていながら気持ち良いところに好感が持てるのかもしれません。

アンチエイジングや健康ブームを追い風にスポーツジムは増えているので、競合環境は大変厳しいと思います。そのような環境の中で会員獲得のために会費の値下げや設備の充実に力を入れているところも多いようです。しかし、私がやめたジムのように会員を獲得しても長続きせず、退会する人が増えたのでは意味がありません。

こと接客に関してはコンビニやスーパーも同じだと思います。
商品に「お客様にとって心地よい接客」という付加価値をどれだけつけることができるのか、それがお客様の来店動機というモチベーションを左右するのだと思います。

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