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2007-04-08

ドラッグストアの脅威

日経ビジネス4月9日号の特集は、「席捲ドラッグストア」です。
この特集を読んで、今後いかにドラッグストアが成長し、コンビニ・スーパーの前に大きな脅威となって立ちふさがるかがよくわかりました。

ドラッグストア業界の2006年度市場規模は、日本チェーンドラッグストア協会によると4兆7000億円となっています。なお、日本チェーンドラッグストア協会は今後の成長を「2012年には10兆円に達する」としています。
もしこの数字が達成されると、売上が頭打ちになっているコンビニ・総合スーパー・百貨店も抜き、日本最大の流通業態になる可能性があります。

実際、高齢化社会の進行で「健康」や「病気予防」、さらには「アンチエイジング」への関心はますます高くなっており、「医食健美」を成長のキーワードとするドラッグストア業界には勢いがあります。

また、マツモトキヨシは今年の6月からいよいよ24時間営業に乗り出す予定です。記事では、「マツキヨの松本南海雄社長は『長時間営業で勝ち残る。惣菜を置くことも厭わない』と、コンビニへの対抗意識をあらわにする」と24時間営業への強い意欲を伝えています。
多くのドラッグストアでは薬剤師配置をするためのコスト問題から24時間営業を控えてきましたが、マツキヨが成功すれば他のチェーンも当然追随することになるでしょう。

一時期、スーパーの多くが営業時間の延長や深夜営業を始め、コンビニが打撃を受けました。しかし、ドラッグストアの深夜営業はスーパーとは比べものにならないくらいコンビニに大きな影響を与えると思います。
その最大の理由は、コンビニとドラッグストアでは深夜の客層が重なると考えられることです。

人口の構成比が変化し、若者層が減ってきているとはいえ、まだまだコンビニの深夜客層は若い男女が中心です。
記事の中で紹介されていた静岡県浜松市のドラッグストア「杏林堂」では、売場面積を通常のドラッグストアより広く取り、「薬や化粧品を選んで買うのは大変な作業。少しでも楽しくお金を払ってもらいたい」という気持ちから、各店ごとに売場にさまざまな「遊び場感を演出」しており、若い女性が男性を連れてデートしているといった光景も珍しくないと紹介されていました。

2007年1月の流通問題研究協会が実施した調査によると、「ふっと立ち寄りたくなる」のはドラッグストア50%に対して、コンビニは31.1%に過ぎなかったそうです。この数字は、消費者にとって日常的で身近な店がコンビニからドラッグストアに取って代わられつつあることを物語っているのではないでしょうか。

いまは、夜の10時を過ぎると多くのドラッグストアは閉店しているため、「ふっと立ち寄りたくなる」場所をコンビニが独占していることになります。しかし、ドラッグストアが24時間営業を始めた時、商圏を同じくするコンビニはどのくらいの影響を受けるのでしょうか。考えただけでも恐ろしくなります。

コンビニがドラックストアとの競合環境の中で恩恵を受ける2009年(改正薬事法施行によるコンビニの大衆薬取り扱い開始)までには、まだまだ時間があります。また、そのような外部要因に頼っていては、今後ますます厳しくなる競合環境、流通業の覇権争いを乗り切ることはできません。

これから、ますますコンビニ本部は時代のニーズに合った「便利さ」=「新しい付加価値」創造を加盟店と市場から強く求められることになるでしょう 。

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