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2007-12-25

「銀座」に見る大都市圏と地方の格差

昨日、ギフト用のシステム手帳を買い求めるため、久しぶりに銀座・伊東屋(文具専門店)に出かけました。地下鉄から数寄屋橋交差点に出ると、歩道は信号待ちの人でいっぱいです。いつもにぎわっている交差点ですが、クリスマスシーズンということもあり混雑は一層激しく、まっすぐ歩くのも大変なくらいでした。

しかし、中央通り(銀座通り)に出ると車道は歩行者天国になっていたため、歩くのはずいぶんと楽に感じました。
真珠のミキモト恒例のクリスマス・ツリー(下記サイト参照)http://www.mikimoto.com/jp/news_events/topic_203.html
を横目に伊東屋に向う途中、私は銀座二丁目交差点の中央で立ち止まり、
「えっ、いつの間にこんなに変わったの!」
と思わず心の中で叫んでしまいました。

PhotoPhoto_6Photo_8Photo_9松屋百貨店側の交差点角は「ルイヴィトン」
その西側角は「シャネル」
シャネルの北側角は「カルティエ」
その東側角は「ブルガリ」
どの店もクリスマスプレゼントを買い求めるカップルなどでいっぱいです。

最近の銀座は世界のトップブランドが 次々と進出していますが、ここの交差点ほど東京の繁栄と消費意欲の旺盛さを物語っている場所はないでしょう。

「銀座」という名称がついた商店街は日本中いたるところにあります。
谷中銀座(東京)、鹿沼銀座(栃木)、倉吉銀座(鳥取)、一関大町銀座(岩手)、猫橋銀座(石川)など、その数は300とも500とも言われています。
現在、住所(行政地名)として「銀座」のつく場所は全国で約20箇所あるそうですが、その中で名称の由来となっている江戸時代の「銀座役所(貨幣の鋳造)」が本当にあったところは、京都伏見と東京(江戸)だけだそうです。
他の「〇〇〇銀座商店街」はそのほとんどが、銀座(東京都)のように繁盛してほしいという願いから付けられた名称ということになります。

しかし、一部には賑わっている「〇〇銀座商店街」もあるものの、地方にあるそのほとんどはシャッターの下りた空き店舗が多く、閑散としているのが実情です。ここにも、大都市圏と地方の格差拡大を垣間見ることができます。
内閣府経済社会総合研究所から発表されている「県民経済計算年報平成19年度版」中にある『平成16年度都道府県別:県内純生産額』を見ると、上位には
【東京都】=67兆3778億円
【大阪府】=28兆1837億円
【愛知県】=25兆445億円
と大都市圏が並びます。

これに対して下位は以下の通りです。
【鳥取県】=1兆4656億円
【高知県】=1兆7010億円
【島根県】=1兆7581億円

1位の東京都と最下位の鳥取県との純生産額格差は実に45.97倍になります。また、県民1人当たりの所得では東京都が4,559千円、これに対して鳥取県は2,371千円、1人あたりの所得格差は1.92倍です。

政府・与党は地域格差を是正する1つの方策として、1~2年の時限立法で法人事業税を地方に再配分する方向で調整をしています。これが実現すると、東京都(3000億円)、愛知県(800億円)、大阪府(200億円)の合計4000億円が税収不足の地方自治体にまわることになります。

また、政府・与党は来年度税制改正大綱に「ふるさと納税」制度の導入も盛り込んでいます。
この制度は働くために地方から都心部に移り住み、地域格差に問題意識を持った人が、「税金を納めるなら、生まれ育った『ふるさと』を応援したい」という願いに配慮した新制度です。

ふるさとの自治体に寄付の形でお金を出した場合、居住地の個人住民税を税優遇するのが新制度の柱。寄付への優遇措置を今より大幅に拡充するので、「生まれ育った自治体などに寄付する人が増えるのではないか」と与党は見ています(日本経済新聞より)。

私も最近は親の看病等のため、東京と栃木県にある実家を頻繁に往復しており、「地域格差」は肌で感じています。
この税制が施行された折には、ぜひ活用したいと思います。

2007-12-10

食品偽装問題と「スーパーの女」

昨日の昼食は久しぶりにマクドナルドでした。
いまテレビコマーシャルが入っている「マックラップチキンシーザー」と「マックフライポテトM」を買いました。本当はサラダもほしかったのですが、野菜ジュースに変更しました(客単価の低下ですね)。

なぜサラダを買わなかったかというと、私がいつも買っている事務所近くのマクドナルドは、つい最近売れ残ったサラダの調理日付改ざんで問題になったアスリート社が経営(フランチャイズ契約)する4店のうちの1店だったからです。
このアスリート社の経営する4店では、売れ残ったサラダの調理日時を記したシールをほぼ毎日、翌日のものに張り替えていたと報道されています。

ということは、私がよく食べていた「サラダディッシュ グリルチキン」もシールを張り替えていたものだったということになります。食べても問題はありませんでしたが、だまされていたのかと思うと腹が立ちます。
いまは直営店に変わっているので商品に問題はないはずですが、それでもサラダを買うことには抵抗があるのですから、このような不祥事がお客の消費意欲を萎えさせてしまうことを実感しました。

そんなマクドナルドの問題があった数日後、今度はローソンで賞味期限切れおでんの販売問題が発生しました。
新聞記事によると、大阪のフランチャイズ店で11月27日、28日の両日の2日間に、最低8個分のウインナー巻きやつくね串などの期限切れ食材を販売。同店オーナーは、「熱処理するため、1~2日の期限切れであれば安全性に問題ないと判断した」という説明。同月のセール期間中にも同様の行為を行なっていたことを認めています(MSN産経ニュースより)。

私自身コンビニを12年間経営し、おでんも毎日のように仕込んでいただけに、驚かされた事件でした。正直なところ、そのぐらいの食材(おでんや中華まん)のダブリは日常的にあることですが、それを前もって把握し、期限内で販売する努力をするのが商売の基本だと思います。

「ああ、ウインナー巻きがだぶついているな、このままでは明日で8個も廃棄ロスになるな」と思ったら、私は今日のうちに全部仕込んでしまいます。
そして、1個100円のところ70円のPOPをつけて声がけして販売するとか、いつも買っていただいているお客様に「おまけ」で差し上げるとかしていました。
おまけで差し上げた分は経費となりますが、同じ経費でもこのような廃棄ロスは生きた経費になります。

Photoところで、読者のみなさんは「スーパーの女」という映画をご覧になったことはありますか。
「スーパーの女」(1996年)とは、いまは亡き伊丹十三脚本・監督による作品です。原作は「小説スーパーマーケット」。筆者の安土敏こと荒井伸也は1996年当時、スーパーマーケットチェーン「サミット」の社長で、この作品の製作に協力しています。

スーパー大好き主婦の井上花子(宮本信子)が、幼なじみの経営するダメスーパーマーケットの立て直しを依頼されます。
しかし、その建て直しの過程でさまざまな悪い体質が暴露されていきます。
 ・変色した肉を赤い蛍光灯でごまかす
 ・売れ残りの食品をパックし直して新しい日付で売る(リパック)
 ・輸入牛を和牛として売る
こんなスーパーなので、働くパートさんたちは自分の店では買物をしないような状態でした。

しかし、「商売はお客様に正直でなくてはいけない」という花子の思いに賛同した社員やパートが一丸となり、立て直しに取り組んでいく過程は見ものです。

この映画からは、食品を扱う者の心構えや商売の基本「お客様への正直さ」などを学ぶことができます。そのため、多くの食品スーパーで新入社員やパートの研修教材として活用されています。
11年前の作品ですが、いまのように食品偽装問題が多発している時こそ必要とされる映画だと思います。

時間がありましたら、ぜひ一度ご覧になることをお勧めします。

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