サラリーマンの昼食代はどこまで下がる?
昨日マクドナルドが発売した《関東地区のみ》「クォーターパウンダー・チーズ」バーガー(写真)をさっそく食べてみました。
パンズからはみ出る4分の1ポンド(113.5g)のビープパテはさすがに食べ応えがあり、私はこれ1個で昼食は十分でした。
ただ、値段は通常のチーズバーガーの3倍=360円。吉野家の牛丼(380円)より安いとはいえ、コーヒーをプラスすれば480円、これが安いか高いかは判断が難しいところです。
2008年11月21日(金)の日本経済新聞の《数字・すうじ》には、「570円 サラリーマンの昼食代 3年連続で減少」というタイトルで、下記のような記事が掲載されていました。
サラリーマンの昼食代が減り続けている。GEコンシューマー・ファイナンス(東京・港)が今年4月、20~50代を対象に実施した調査によると、昼食予算は平均570円と前年より20円減った。減少は3年連続で、この5年間で100円減った計算だ。昼食代を年代別に見ると、子供の教育費や住宅ローン返済がかさみがちな40代が520円ともっとも少なく、前年より50円減少した。子供のいるサラリーマンの平均予算は510円だった。
また、6月下旬に全国20~60代の男女1000人の調査(日経)でも、500円が昼食代の1つの壁になっているアンケート結果が出ていました。
ただ、これらの調査はだいぶ前のものです。
アメリカのサブプライムローン問題を契機に浮上した金融不安、世界的な経済減速が現実の問題として表れてくるのはこれからです。
経済産業省が28日に発表した10月の「鉱工業生産3.1%低下」「求人倍率0.80%」「消費支出3.8%減」という数字は、景気低迷の負の連鎖が確実に進行していることを表しています。
多くの企業で今冬のボーナス減額は避けられず、年末から来年にかけて消費者の節約志向はいっそう鮮明になり、サラリーマンの昼食代は500円どころか、450円程度まで低下すると想定しておく必要があるでしょう。
いま、東京の中心部でも低価格の弁当店が流行っています。
例えば、私の住んでいる東京:文京区のオフィス街には、11時~14時のみ営業する弁当店が増えています。これらの店の売れ筋は400円~500円のお弁当で、月なかばから給料日前までは400円のお弁当が一番人気になっています。
私も試しに400円(税込み)の中華弁当を買ってみましたが、酢豚が「酢鳥」になっているなど安い食材を使っている点を除けば、ボリュームもあり結構満足できる商品でした。
また、東京都台東区にある弁当・惣菜店「デリカぱくぱく」(4店経営)では、肉じゃが、酢豚、チキンカツなど15種類の弁当をすべて250円で販売しており、昼の2時間弱で500食を販売、多い日は1日1000食を売っているそうです。
最近では、コンビニでも小ぶりなお弁当を低価格(300円台)で販売し始めるチェーンが増えてきました。また、セブンイレブンでは500円程度していた「から揚げ弁当」や「のり弁当」などの定番商品から付けあわせを減らすことで、価格を430円に抑えるなどの工夫にも取り組んでいます。
ただ、コンビニが弁当安売り店と価格競争をすることは、「食の安全」や「販売コスト問題」等から無理があると思います。
ここは弁当にこだわらず、おにぎりや惣菜パン、麺類、さらにはおでんやフライヤー商品まで含めた昼食メニューを提案していくことが、サラリーマンの昼食予算への対応と利益確保に結びつくと考えます。