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2008-12-27

新聞折り込みチラシとターゲット

最近、新聞折り込みチラシの種類がずいぶんバラエティーに富んできたな、と感じます。

というのも、我が家では日本経済新聞日経流通新聞(日経MJ)しか購読していないため、目にする新聞折り込みチラシといえば、マンションや企業向けの電化製品・事務用品・メンテナンスサービス、宅配ピザ、居酒屋チェーンなどがほとんどだったのに、1~2年前ぐらいから百貨店やスーパー、ディスカウントストア、ドラッグストアなどのチラシが増えてきたのです。

今週入っていたチラシを見ても、

LABI:ヤマダ電機
ヨドバシカメラ
オリンピック(ディスカウントストア)
大丸ピーコック(食品スーパー)
成城石井(食品スーパー)
ぱぱす(ドラッグストア)
ピザーラ(宅配ピザ)
ドミノピザ(宅配ピザ)
柿家鮨(宅配寿司)
ゆとりフォーム(リフォーム)
Bフレッツ(NTT)

と、読売や朝日新聞などの一般紙に比べればまだまだ少ないものの、個人を対象にしたチラシが増えてきたように感じられます。

なぜ増えてきたのか、その理由について日本経済新聞の販売店によるチラシで知ることができました。

まずひとつ目は、「『日経』だけの読者が約64%いる」ことです。
(資料:日本経済新聞読者調査2006)
特に首都圏では日経だけの購読者が60%を超えており、複数紙購読している人が購読紙数を減らす場合には、日経以外の新聞をやめるそうです。
確かに、私も以前は日経の他に読売新聞とある地方紙を購読していました。しかし、費用と時間の関係で購読紙を減らそうと考えた際、仕事で一番必要な日経はやめるわけにはいきませんでした。
このような現象は、来年以降さらに厳しくなる経済環境を考えると、より拍車がかかるかも知れません。

2つ目は、「女性の購読者が増えている」ことです。
日経新聞というと、どうしても男性が読むものというイメージが強いと思います。しかし、2008年度の上半期個人申し込み者の23.8%は女性なのです。
(資料:日本経済新聞社販売局購読センター調べ/2008年上半期分個人)
そういえば、地下鉄やJRの駅で女性向けの日経新聞のポスターや壁埋め込み式広告をよく見かけます。
これは、女性の社会進出や会社内での役割の変化、また日経の夕刊が「働く女性向けのコーナー」記事を充実させていること等が要因として考えられます。

3つ目は、「自宅購読者が増えている」ことです。
日経は会社で読むものというイメージが強かったのですが、芸術・文化・レジャーなどの内容が充実され、自宅でも満足できる紙面に変わってきていることがその要因となっています。
また、在宅勤務やSOHOなど勤務形態の多様化もその一因になっていると私は考えています。
(資料:日本経済新聞読者調査2006)

Photo このような理由から、先に挙げたような企業が日経に折り込みチラシを入れる機会を増やしてきているようです。
さらに、調査結果の中にはとても興味深いデータがありました。
それは、日経購読者と他紙購読者の年収比較です(図表)。

このデータを見ると、年収500万円までは他紙購読者の方が日経よりも多く、500~700万円では同数となっています。しかし、年収700万円以上になると日経購読者が他紙を上回ります。

ここから言えることは、単価の高い商品やサービス、さらには価格競争力よりも品質的差別化を訴求したい広告チラシの場合、一般紙よりも日経にチラシを入れた方が高い効果を期待できそうだということです。
例えば、スーパーが品質の高い野菜を宣伝したい場合とかコンビニがおせちの予約を取りたい場合、または客単価が高めの飲食店が開店を告知する場合などです。

新聞折り込みも「単にチラシを入れれば良い」という時代から、自社の商品やサービスがターゲットとする客層を明確化し、利用する新聞も選ぶことが必要な時代になってきているようです。

2008-12-13

コンビニの「おせち」商戦は二極化?

Photo_6今年も残すところ、あと半月ですね。
百貨店、駅ビル、スーパー、コンビニ、どこへ行ってもクリスマス・ソングが流れ、年末年始のさまざま行事関連商品が販売(予約活動)されているので、年の瀬のあわただしさを実感します。

そんな年末年始の行事について、「みなさんはどうしているのだろう」と考えていたところ、“日経PLUS1”の12月6日版に下記のようなアンケート結果が載っていました。[日経PLUS1は日本経済新聞・土曜日版の付録です]


年末年始に家庭で続けている恒例行事】:複数回答

1位:年越しそばを食べる・・・810

2位:雑煮を食べる・・・792

3位:年賀状を出す・・・776

4位:大掃除をする・・・732

5位:お節料理を食べる・・・673


6位:クリスマスケーキを食べる・・・648

7位:初詣に行く・・・603

8位:お年玉をあげる・・・579

9位:鏡もちを飾る・・・436

10位:お歳暮を贈る・・・423

11位:お節料理を作る・・・400


12位:祝いばしを使う・・・395

13位:しめ飾りをする・・・385

14位:クリスマスツリーを飾る・・・336

15位:クリスマスプレゼントを贈る・・・313

16位:七草がゆを食べる・・・294

17位:おとそを飲む・・・289

18位:冬至にゆず湯に入る・・・267

19位:帰省する・・・263

20位:鏡開きをする・・・253

(全国の成人男女を対象にインターネットで調査。有効回答数1030)


このアンケート結果で、私が一番興味を持ったのは下線部です。
お節料理を食べる」と673の家庭が答えているのに対して、「お節料理を作る」と答えているのは400、約6割の家庭です。
ということは、お節を食べる約4割の家庭は何らかの形で、お節料理を調達していることになります。

「実家が近くで親が作ってくれる」という家庭もあるかも知れませんが、それはごく少数で大部分は「買っている」と考えるべきでしょう。
それも、スーパー等で料理を個別に購入し、家庭でお重に盛り付けている場合と、すでに盛り付けられた商品を購入する場合が考えられます。

しかし、多くの具材を個別に買うと、2~3人分程度の場合は割高になってしまうこともあります。また、具材の種類をより多く揃えようと思えば、買い物をする時間や労力もばかになりません。

このような理由から、「おせちセット」の販売は10年ほど前から伸びてきました。しかし、セブンイレブンの商品本部FF・デイリー部おせち担当:岡田直樹氏の話によると、需要の拡大は止まっているようです。
ここ2年は伸びが鈍化。予約件数で横ばいです。少人数用の価格が安い2段重へのシフトが進みました」(月刊コンビニ:11月号より)

私は、この原因は「おせちの位置づけ」の変化にあると思います。
美味しいケーキが日常的に食べられるようになり、ケーキがクリスマス料理の主役でなくなったように、おせち料理も本来の意味合いが薄れ、正月料理の主役でなくなりつつあるのだと思います。

その証拠に、百貨店で販売を伸ばしているのは「洋風のおせち」(というかオードブル)です。伝統的なおせち料理は若い夫婦や子供には好まれない傾向がありますが、「洋風おせち」だと家族全員で楽しめるようです。

Photo_10 今年からセブンイレブンでは、「ごちそうオードブル重」(12,000円:写真参照)を発売し、上記のようなニーズにも対応して販売を伸ばそうとしています。また、料亭やこだわりのおせちが伸びているところにも着目し、「海の幸豪華おせち二段重」(26,250円)も品揃えに追加しました。

これに対して、他のコンビニチェーンは昨年と同様の品揃え、または昨年のオリジナル商品を中止してメーカー品に切り替えるなど、積極的行動は見られません。

経済環境が厳しく、消費者の買い控えがますます深刻化するこの年末年始、いずれの対応が今年の「おせちニーズ」にマッチングするのか、判断が難しいところです。

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