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2010-04-25

『コト』への対応が変わる“ネタ消費”の時代

久しぶりに春らしい陽気になった日曜日、『旧岩崎邸庭園』(東京:台東区)に行ってきました。

11時少し前に到着すると、ちょうどいまからガイドツアーが始まるというので、私よりも年上の観光客らしき人達に囲まれながら約1時間のツアーに参加してきました(入園料大人400円、ツアーは無料)。

Photo 江戸時代、ここには越後高田藩江戸屋敷がありましたが、明治11年に岩崎弥太郎が購入し、洋館・和館・撞球室(ビリヤード場)、庭園からなる1万5000坪あまりの岩崎家本邸を建てたそうです。また、その使っている材料は最高級のものばかりで、洋館は英国ジャコビアン様式を基調に、ルネサンスやイスラム風のモチーフなども取り入れられており、世界の住宅史においても稀有の建築とされているそうです。

さまざまな趣向を凝らした建物でしたが、その中でも庭を挟んで建っている洋館、和館、撞球室をつないでいる地下道には驚きました。この地下道は使用人がお客様の目に触れることなく、建物を行き来できるように作られたそうです(まるで、ディズニーランドのようだ!)。また、庭や建物の周りには井戸のようなものやガラス張りの建造物がいくつかありました。何かと思ったら、これらは地下道のための「明り取り」だというのですから、その工夫された作りにも感心させられました。

この『岩崎邸』、自宅から徒歩7分とご近所にあるにも関わらず、いままで一度も行ったことがありませんでした。それがなぜ急に行きたくなったかと言うと、4月14日(水)の日経MJ:「人が人を呼ぶ『ネタ消費』」という特集記事を見たからです。

記事では、「安さ」にとどまらない新たな“売れる力学”として「ネタ消費」というキーワードと、1~3月のヒット商品を紹介していました。つまり、自分の体験をブログやツイッターで発信する消費者が増え、コミュニケーションのネタとなるモノやサービスが売れているというのです。

その代表例として、マクドナルドの「ビッグアメリカ」、桃屋の「辛そうで辛くない少し辛いラー油」、「もし高校野球の女子マネジャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」、「アバター」、「スカイツリー」、「龍馬伝の『岩崎弥太郎』」などが紹介されていました。

ボランティアガイドの方に聞いたところ、「龍馬伝」が始まってから来園者数が徐々に増え始め、日曜日には放送開始前の5倍くらいの来園者数があるそうです。今日も、ガイド1名につき15名程度の参加者があり、ガイドは全部で4名いるので60名程度の人がツアーに参加していたことになります。

説明をしてくれたガイドさんが、「放送が始まる前は、ガイド4人に対して来園者3名、そんな日もあったんですよ」と、嬉しそうにしていたのが印象的でした。

MY記事と岩崎邸から、「モノ」ではなく、いかに「コト」が消費意欲を喚起させる上で重要かを再確認しました。しかし、ここで言う「コト」は、従来の単なるイベント(行事)ではありません。いかに、情報をキャッチし、コミュニケーションのネタとして発信できるかが、今後の売上を大きく左右することになりそうです。

■「旧岩崎邸庭園」の概要は下記サイトをご参照ください
http://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index035.html

2010-04-20

「ネット通販」と「リアル店舗」は融合できるのか?

ここ1~2ヶ月、ワイシャツをあれこれと探していました。
私の場合、研修業務が仕事の中心で、4月~10月にかけて出張が多いため、この時期にワイシャツを新たに購入することが多いのです。

ワイシャツの条件としては、サイズが衿周り39㎝、裄丈82cm、素材は綿100%で形態安定、デザインはボタンダウンかスナップダウン。出張が多いと、どうしても「しわ」になりにくい素材が良いのですが、着心地の良さを考えると綿100%の条件ははずせません。また、6月~9月のクールビズへの対応を考えると、ボタンダウンかスナップダウンになります。

このような条件のもと、いつも購入している百貨店に行ったのですが、なかなか条件に合うものがありません。価格に上限をつけなければ、それはいくらでも良い商品はあるのですが、ワイシャツは消耗品だと考えているので、そんな高いお金は出せません。

Photo_3 ただ、一品だけ条件にピッタリで、デザインも気に入ったものがありました。さっそく購入しようとしたところ、衿の先端に微妙な糸のほつれを見つけてしまいました。すぐ、店員が同商品の在庫を確認してくれたのですが、在庫はありませんでした。また、この商品は今後入荷してこないというのです。

「しょうがない、使えない百貨店!」と、心の中で叫んでしまいました。

そんな時、インターネットサイトの『楽天市場』で、ワイシャツを販売している企業が1204店舗もあることを知り、その中から条件に合うワイシャツを購入することができました(その1点が写真)。また、購入先がワイシャツメーカーで、さらにバーゲン中であったため、予算よりも安い価格で購入することもでき、大変満足しました。
おそらく、今後、ワイシャツを百貨店で購入することはないと思います。

野村総合研究所によると、2009年度のネット通販の市場規模は6兆5700億円と、百貨店と肩を並べる売上になっています。また、グラフ(2010.4.13、日経)を見ても分かるように、ここ1~2年の間にコンビニの売上も抜くことになるでしょう。

Photo_2 今後、コンビニ・スーパーもネット通販を競合として考えるだけではなく、ネットと店舗を融合させた新しい販売方法を生み出す必要がありそうです。

2010-04-11

デフレ時代の個人消費を支える「団塊世代」

数年前まで、「団塊世代の消費を狙え!」という表現のマーケティング記事をよく見かけました。しかし、一昨年から続く経済環境の悪化で、団塊世代の財布の紐も固くなっているのが現状です。また、デフレ減少がこのまま続くと、スーパーやコンビニの主要客層である若年層の購買力はますます低下し、客単価の下落要因となります。

このような経済環境のもと、「今後、スーパーやコンビニはどのような客層をターゲットとした戦略を取れば良いのだろう?」と考えていたところ、2010年4月5日(月)の日本経済新聞に、総務省の家計調査などをもとに1世帯あたりの平均購買力を試算した「購買力デフレで世代格差 団塊が消費下支え」という記事が掲載されていました。

Photo 試算の結果をみてみよう。家計調査によれば、世帯主が60歳代の家計には、1世帯あたり平均で2288万円の貯蓄と217万円の負債がある。差し引き2071万円の貯蓄超過で、今後3年間の購買力は合計で約58万円上がる計算となる。
世帯主が30歳代の家計には、635万円の貯蓄と813万円の負債がある。住宅や土地などのローンが多いため、差し引き178万円の負債超過となる。今後3年間の購買力は合計で約5万円下がる見通しだ。
高齢者は貯蓄が豊富で、物価の下落に連動して年金を減額する措置も適用されていない。若年層は住宅ローンなどの負債が多く、給与やボーナスをカットされている。所得と資産を総合的にみると、高齢者の消費が増え、若年層の消費が減りやすくなっている(写真)。

確かに、若年層のこれからの収入と将来に対する不安からくる貯蓄志向を考えると、購買力の上昇は期待できないでしょう。また、たとえ購買力が上昇したとしても、消費に対する「価値観の変化」から若年層の消費意欲が旺盛になるとは考え難いでしょう。

その点、団塊世代は景気が回復に向かい、不安が減退すれば、もともと持っている消費意欲が高まる可能性は十分あります。また、団塊世代の消費意欲が顕在化するのは、2007年定年組が65歳で年金支給を受け始める2012年以降だと言われています。

その時期を迎えた時、団塊世代の客単価をしっかりと獲得するためにも、今から団塊世代のニーズに合った品揃えと接客を心がけ、固定客になっていただいておくことが重要な戦略だと思います。

2010-04-04

お店にとっても「第一印象」は大切!

4月に入り、職場では初対面の挨拶が増える季節です。
良好な人間関係を築くには「第一印象が大事だ!」とよく言われますが、確かに、最初の挨拶時の印象で「自分に合う相手か」「信頼できる人物か」など、判断していることは多いですね。

では、初対面の際、私達は相手のどのような点に注目して、好き嫌いや信頼できるかどうかを判断しているのでしょう。そのネット調査結果が、日本経済新聞(2010.3.27)に掲載されていました(写真)。
《調査会社:マクロミル、全国の男女1032人から回答、3月中旬実施》

Photo_2 このグラフを見ると、多くの人が「言葉遣い」「表情」「話の内容」「動作・振る舞い」から判断していることがわかります。ただ、「容姿」が下位にあるのは意外でした。

なぜなら、「初対面の相手に与える第一印象に自信ありますか?」という質問に対して、「自信がない」と答えた人は52%。さらに、それらの人に対して「何に自信がないから?」と質問したところ、1位は『容姿』(186人)、2位は『表情』(131人)、3位は『動作・振る舞い』(88人)だったからです。

「自信がない」と思っている人が考えているほど、他人は『容姿』そのものを気にしていないということが、このネット調査からわかります。また、記事内には次のような実験結果も紹介されていました。

直感的な第一印象は文字通り一瞬で形成されるという。日本大学芸術学部教授(パフォーマンス学)の佐藤綾子さんは実験で、7人の自己紹介スピーチ映像を彼らのことを知らない学生らに2秒間見せ、第一印象を選択肢から選ばせた。結果は7人をよく知る佐藤さんの評価とほぼ合致し、映像を見る時間を5秒、10秒と延ばしても変化はなかったという。
佐藤さんは「人は相手に会ってすぐに、好感、反感、中立のどれか1つを選択している。一言も発しなくても目つき、顔つき、態度から印象を決めている」と話す。

まさに、コミュニケーション上の伝達力は「言語情報」が7%、「聴覚情報」が38%、「視覚情報」が55%とする『メラビアン博士の実験』そのものですね。

4月に入り、コンビニやスーパーでも新しいお客様を迎える時期となりました。
初めて来店されたお客様の「第一印象」をいかにアップさせるかは、絶対客数獲得の上で欠かせないポイントです。

そこで、改めて売場のクレンリネスやメンテナンス(フェィス・アップ)に力を入れると同時に、“明るい表情のある”声の接客に努めていただきたいと思いました。

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