ローソンの被災地支援に見る「本部の経営方針」
東北地方太平洋沖地震の発生から約2週間が経ち、品切れが目立ったコンビニの棚にもようやく商品が増えてきました。しかし、牛乳やミネラルウォーターをはじめとするドリンク類、カップ麺やカップスープ、レトルト食品や納豆などはまだまだ多くの店で不足しています。
また、チェーン間の在庫回復状況にも違いが見られます。
ここ一週間ほど、出かけた先(都内や埼玉県)でセブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サンクスの売場状況を確認していましたが、特にローソンの欠品状態が目立ちます。「ローソンだけ、在庫の回復状況が遅いなあ」と不思議に思っていたところ、近隣のローソンで写真のようなポスターを見かけました。
お客様 各位
ローソンでは、東北地方太平洋沖地震の被害地域への商品供給を最優先にしております。
このため、当店で取り扱う商品の数が少なくなっております。
お客様には大変ご迷惑をおかけしますが、
何卒ご理解くださいますようお願い申し上げます。
ローソン店主
株式会社ローソン 社長 新浪剛史
なるほど、ローソンは被災地の店舗に優先的に商品を供給しているのですね。その経営姿勢は「社会的貢献」を考えた時、とても大切なことであると思います。そのため、近隣のローソンの商品が少なくなっているのであれば、来店されたお客様も納得されると思います。
ただ一方で、近隣にセブンイレブンやファミリーマート、さらにはサンクスなど競合店があるローソンの店長は、どんな思いで商品の無い売場や日々の売上高を見ているのだろうと考えてしまいます。
自分の店にお客様が来店してくれたにも関わらず、商品が無い売場を見て他店に行ってしまう。その様子を見ることは経営者としてつらいものがあるでしょう。
しかし、いまは日本全国の人達が被災地の人と一緒になり、力を合わせてがんばっていかなければならない時です。
被災地だけではなく、本部の方針に従いじっと耐えている加盟店にも、ぜひ本部は支援の手を伸ばして欲しいと思いました。