「デジタル」よりも意欲を引き出す「アナログ」の時計
ほとんどの企業やセミナー会場の演台、机には講師用に時計が置いてあるのですが、これがデジタル時計の場合に困ってしまうからです。
「どちらでも時間がわかれば同じではないの?」と思われる方がいるかも知れませんが違います。
デジタル時計は単純にいまの時刻を数字で表示するため、時刻をひと目で把握できるというメリットはあります。しかし、時間量を感覚的に捉えにくいというデメリットもあります。つまり、数値のみの表示であるため、経過した時間量や残りの時間量を感覚的に一瞬で把握することができません。
研修の時にこれでは困ります。なぜなら研修はいつも時間との戦いで、プログラムの進捗状況と時間の経過を常に計算しながら進めなければならないからです。
その点、アナログ時計は時刻表示と同時に「円グラフ」という素晴らしい機能を持っているので助かります。つまり、時針、分針、秒針が経過した時間や残りの時間をひと目でわかりやすく示してくれているのです。
また、アナログ時計は心理学的にも大きなメリットがあると言われています。それは、アナログ時計だと直感的に残りの時間がわかるため、「帰るまでにあと1時間半、それまでに終わらせるよう仕事のピッチを上げよう」などと、自分自身で意欲を高めたり行動を速めたりしようとする心理が働くという効果です。
この効果については、6月7日(木)の日本経済新聞に次のような記事で科学的にも証明されていました。
授業中に残り時間を示すと生徒の疲労感が軽減され、やる気が少し湧いてくる――。疲労と意欲の関係を研究する理化学研究所分子イメージング科学研究センター(神戸市)の水野敬特別研究員(33)らのグループが2つの感情に影響する脳の働きを明らかにした。
「どちらでも時間がわかれば同じではないの?」と思われる方がいるかも知れませんが違います。
デジタル時計は単純にいまの時刻を数字で表示するため、時刻をひと目で把握できるというメリットはあります。しかし、時間量を感覚的に捉えにくいというデメリットもあります。つまり、数値のみの表示であるため、経過した時間量や残りの時間量を感覚的に一瞬で把握することができません。
研修の時にこれでは困ります。なぜなら研修はいつも時間との戦いで、プログラムの進捗状況と時間の経過を常に計算しながら進めなければならないからです。
その点、アナログ時計は時刻表示と同時に「円グラフ」という素晴らしい機能を持っているので助かります。つまり、時針、分針、秒針が経過した時間や残りの時間をひと目でわかりやすく示してくれているのです。
また、アナログ時計は心理学的にも大きなメリットがあると言われています。それは、アナログ時計だと直感的に残りの時間がわかるため、「帰るまでにあと1時間半、それまでに終わらせるよう仕事のピッチを上げよう」などと、自分自身で意欲を高めたり行動を速めたりしようとする心理が働くという効果です。
この効果については、6月7日(木)の日本経済新聞に次のような記事で科学的にも証明されていました。
授業中に残り時間を示すと生徒の疲労感が軽減され、やる気が少し湧いてくる――。疲労と意欲の関係を研究する理化学研究所分子イメージング科学研究センター(神戸市)の水野敬特別研究員(33)らのグループが2つの感情に影響する脳の働きを明らかにした。
水野さんは19~37歳の男女17人に、パソコンの画面に次々と数字を表示して記憶力を試す課題を授業時間と同じ45分間与えた。同時に残り時間を計25回画面に示し「機能的磁気共鳴画像装置(fMRI)」を使って、意欲を感じる脳の側坐核の血流を調べた。
実験の結果、残り時間の提示で側坐核の血流が活発になり、側坐核の活動が高いほど疲れを感じさせる眼窩(がんか)前頭野の活動が低くなることが分かった。水野さんらのグループは今後、側坐核と眼窩前頭野の間で働く脳内物質を解明する。
この記事を読んで以来、研修が午後に入り参加者の集中力が途切れそうになってきた時には、「このワークは14時30分までを予定しています。ワーク終了後は休憩時間になります」と残り時間を明確にして、参加者の取り組み意欲を引き出す工夫をしています。
この記事を読んで以来、研修が午後に入り参加者の集中力が途切れそうになってきた時には、「このワークは14時30分までを予定しています。ワーク終了後は休憩時間になります」と残り時間を明確にして、参加者の取り組み意欲を引き出す工夫をしています。