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2013-03-31

食品スーパーの焼き芋と「第6次産業化」の関係は?

Photo_3 私が住んでいる都心部でも焼き芋の移動販売車をときどき見かけますが、私が焼き芋を買うのはいつも食品スーパーの店頭です。年間通して販売している上に、移動販売車で買うと1本500円近くするものが、150円で買えるのが魅力です。

最近では、多くのスーパーで焼き芋を扱うようになっていますが、焼き芋売場の火付け役は「JAなめがた」だったことをつい最近になって知りました。

3月29日(金)日経MJには「スーパーに焼き芋を」というタイトルで、そのことが次のように紹介されていました。

Photo_4 ヒントを得たのは、農家と視察旅行で訪れた沖縄県の卸売市場。「ここのサツマイモはスーパーで焼き芋になる」との説明に「冬の定番の焼き芋が常夏の沖縄で売れるなら、一年中売れるはず」とひらめいた。JAは取引先の量販店に提案し、2003年から1台70万円の焼き芋器を40台置いてもらった。屋台で1個500円する焼き芋が100円~250円とあってたちまち人気に。一方、市場出荷時に1本50~100円のサツマイモの単価が2、3倍に上がり、農家も活気づいた。

まさに、サツマイモの6次産業化ですね。
「6次産業」とは、農業や水産業などの第1次産業が食品の加工・流通・販売にも業務展開する経営形態のことです。ちなみに「6次産業」というネーミングは、農業本来の第1次産業だけではなく、他の第2次・第3次産業にも取り組むことから、第1次産業の「1」と第2次産業の「2」、第3次産業の「3」を足して「6」になることからつけられました。

日本のTPPへの交渉参加も決まりました。
今後、関税が撤廃されればより価格の安い農産物が海外から輸入されることになり、日本の農業が窮地に追い込まれるのは目に見えています。

そのような状況になる前に食品スーパーと農家が連携強化をして、焼き芋のような第6次産業化をさらに進めるべきだと改めて感じました。

2013-03-24

お花見で見えてきた消費者心理の好転?

今年は、例年より1週間以上も早く東京の桜が満開になりました。
そのため、お花見の予定を前倒しで行う会社も多いようで、一昨日の夜のニュース番組では多くの人がお花見に興じている様子が報道されていました。

インタビューに対する回答で目立ったのが、「昨年よりも花見にかける予算を増やした」という声です。また、「会社が昨年の倍の予算を出してくれた」という声もありました。ニュースキャスターが「
円安・株高による景気回復ムードが花見にも現れている」と解説をしていましたが、本当にそうなのだろうかと思い上野公園(東京:台東区)に出かけてきました。

Photo日曜日ということもあり大変多くの人が出ていて、上野公園内の通路はかなりゆっくりとしか前に進めない状態でした。また、公 園内の敷地ではたくさんのグループが宴会の真っ最中で、昼間からアルコールの臭いでいっぱいでした。また、飲んでいるものをよく見ると、第3のビールではなく普通のビールが目立っていました。

Photo_2 その後、上野公園に最も近い百貨店である松坂屋上野店の地下食品売り場に行ってみると、これから夜の花見に出かける人なのか、多くの人がお弁当を買い求めていました。弁当の価格は1000円前後から4000円までと幅がありますが、京料理の店では高いものはすでに販売終了の張り紙がされていて、残っているのは1000円台が中心でした。


アサヒグループホールディングスの『花見に関する意識調査』でも、「必ず行く」「行くつもり」と回答した人の割合が4年ぶりにプラスに転じ、1人当たりの予算も「1千円台」が減り、「2千円台」が増えたと分析しています。

これは、安倍政権の経済政策「アベノミクス」効果によって、消費意欲が積極的になりつつある消費者心理の現われなのでしょうか。もし、そうだとすれば、百貨店だけでなくスーパーやコンビニにも効果の波及を期待したいものです。

2013-03-17

大手流通「賃上げアップ」のパート・加盟店への影響

いままで賃金交渉の主役は自動車や電機業界でしたが、今年は流通業界が主役に躍り出ています。

その先導役は2月上旬に20歳代後半~40歳代の正社員3300人の年収を3%引き上げたローソンです。3月4日にはセブン&アイ・ホールディングスがイトーヨーカドーやセブンイレブンを中心に、グループ54社5万3500人を賃上げ。4年ぶりにベースアップを実施すると発表しました。


その発表を受けて、3月5日には甘利経済再生担当大臣が「次はファミリーマートに期待している」と発言しました。大臣が一企業の賃上げに言及するのはいかがなものかとも思いますが、その直後にファミリーマートは組合員約2700人を対象に、2013年度に1.5%の定期昇給と賞与の増額で年収を平均2.2%引き上げると発表しました(去年も年収を平均3.5%引き上げています)。

また、3月11日には家具販売最大手のニトリホールディングスも、定期昇給とベースアップを含めて2.31%増の賃上げを発表しました。

流通大手が賃上げをして、消費活性化に動くことは大変喜ばしいことですが、一方で心配なこともあります。それは、賃上げの恩恵を受けられるのは正社員のみで、パート・アルバイトなどの非正規社員は受けることができない点です。

日本スーパーマーケット協会、オール日本スーパーマーケット協会、新日本スーパーマーケット協会の3団体から発行された「平成23年:スーパーマーケット統計年次調査報告書」を見ると、253社平均のパート比率は61.2%と従業員総数の過半数を超えています。

正社員の賃上げがあったスーパーで働くパートさんたちは、どのような気持ちでこの賃上げを受けとめているのでしょうか?

また、コンビニ大手3社には、本部の正社員数以上にフランチャイズ加盟店があります。これらの加盟店では、大手コンビニの積極的な出店による商圏縮小と業態間競合の激化によって、既存店売上高は8ヶ月連続で前年割れ状態にあります。そのため、多くの店では収入が減少を続けています。

加盟店のオーナーや店長たちは、どのような思いで本部社員の賃上げを受けとめているのでしょうか?

賃上げのあった会社の正社員とパート・アルバイト、さらには加盟店との間に、仕事に対する意欲の格差が生まれないことを願います。

また、正社員以外も恩恵が受けられるような施策の実施を、賃上げした会社にはぜひ期待したいと思います。

2013-03-10

第29回「フランチャイズ・ショー2013」に行ってきました

2013 今年も3月6日(水)~8日(金)に東京ビッグサイトで開催された「フランチャイズ・ショー」に行ってきました。今回は過去最多の180社の出展社が加盟募集や販売代理店、特約店募集、情報提供などを活発に行っていました。
今回の出展で特徴的だったのは、正面入り口すぐの一番目立つ場所にセブン-イレブン・ジャパンがブースを構えていたことです。例年だと、コンビニ各社のブースはあまり目立つところになかったのですが、今回はサークルKサンクスも入り口近くにあり、コンビニ各社の出店意欲の高さを物語っていました。

サービス業では、相続税制度の変更や政府の規制改革会議で介護事業の効率化と保育施設の充実が盛り込まれた影響なのか、学習塾・保育・介護関連のフランチャイズ本部が27社も出展していました。また、その多くが1000万円以下の開業資金で始められるとアピールしているため、多くのブースがにぎわっていました。

飲食業では、1年足らずで直営店を中心に100店舗以上を出店した三光マーケティングフーズの「東京チカラめしが目立っていました。今回はフードコートにも出店していたので昼休みに食べてみようと思いましたが、順番を待つ長蛇の列を見てあきらめました。今後は積極的にフランチャイズ加盟店を増やし、3年以内に500店舗体制を目指すそうです。既存の牛丼店も同様の商品を出してくる中、どこまで伸びるのか注目したいと思います。

私が所属している(一社)東京都中小企業診断士協会:フランチャイズ研究会が講師を請け負っている「フランチャイズ加盟希望者向けセミナー」11コマは、いずれも満員御礼で立ち見まで出る盛況ぶりでした。

私が担当した「独立開業の成功を左右するパート・アルバイトの『採用』と『戦力化』のポイント」も座りきれないほどたくさんの方に参加していただき、終了後には社員の採用やパート・アルバイトの育成に関する相談もあり、独立開業に向けた意欲の高さを感じることができました。

アベノミクスの効果か株価も上昇し、経済活動に活気が戻ってきた影響をフランチャイズ・ショーからも感じることができました。今後、一時的ではなく継続的な景気回復が進み、フランチャイズ・システムを活用した独立開業がより増えることを期待したいと思います。

2013-03-03

マンションの建築ラッシュで首都圏の既存店は苦しい?

Photo ここ最近、週末になると新聞に大量のチラシが折り込まれてきます。写真は昨日の朝刊に入っていたものから、新築マンションのチラシだけをピックアップしたものです。

朝、郵便受けから新聞を取り出すと、そのズッシリとした重みに配達の人の苦労が想像され、思わず「ご苦労さま」と言いたくなります。

そのチラシの重さを計ってみたところ、なんと300gもありました。ということは、10軒分で3kg、30軒分であれば9kg、他のチラシも入っているので軽く10kgは超えることになります。これを1人100軒単位で配達するのですから頭がさがります。

こんなにマンションばかり近所に増えて大丈夫なのかと心配になりますが、今日の日本経済新聞には「REIT増資額最高」という見出しで、投資家から資金を集めて不動産に投資する不動産投資信託(REIT)の資金調達が活況になっているという記事が出ていました。首都圏の一部などで地価が上がり始めたうえ、日銀新総裁による追加金融緩和策が見込まれるため不動産に先高観が出ているようです。

つまり、チラシにある新築マンションも投資目的で買われている物件が多いのかも知れません。いずれにしてもマンションが増えるということは人口が増えるということです。そこに期待をして、近隣には小型スーパーやコンビニエンスストアが相次いで出店しています。

しかし、チラシのマンションが完成するのは今年後半から来年にかけてがほとんどであるため、新たに出店した小型スーパーやコンビニエンスストアと既存店、どちらも苦しんでいます。

先ほど買い物に行った隣のコンビニでは、先週すぐ近くにできたコンビニのおかげで1日あたり客数が100~150人以上減ったと店員が嘆いていました。

首都圏は人口が増える傾向にありますが、そこに目をつけた小売各社が出店を積極化してくるため店舗間競争はますます激しさを増し、既存店はより厳しい状況に追い込まれそうです。

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