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2013-04-28

「2対6対2」ではなく「1対8対1」だった“アリの理論”

「組織論の中に『2対6対2の理論』、別名『アリの理論』というものがある」という話を最初に聞いたのは、たしか1994年頃だったと思います。話をしたのは、中小企業診断士の資格勉強のために通っていた専門学校の講師です。

その後、
北海道大の長谷川英祐助手:進化生物学(掲載当時)の研究成果を日本経済新聞(2003.11.15)で読み、私のブログでも『2対6対2の理論』として紹介しました。

その理論が実は「1対8対1の理論」だったという実験結果が、今日の日本経済新聞に『働かないアリにも働き』という見出しで掲載されていました。

イソップ童話「アリとキリギリス」で描かれているようにアリは働き者だ。しかし、北海道大学の長谷川英祐准教授らは、働くアリばかりを集めると必ず働かないアリが出てくる現象を実験で立証した。(中略)
労働が7回以下の働かないアリが約10%、28回以上のよく働くアリも約10%いた。残りは普通に働いていた。働きアリのなかにも働かないアリがいるのは、これまでにも知られていた。働き始めるための刺激の感度(反応いき値)が個体ごとに違うとされるからだ。今回の研究がユニークなのは、働くアリだけを集めて飼育し観察したところ、ほとんど働かないアリが10%の割合で出てくることを突き止めたからだ。

では、なぜこのような組織になるのでしょうか?
長谷川准教授の分析によると、有事に備えるためではないかといいます。つまり、全員が一生懸命働いて疲れ果ててしまった時に敵が侵入してきたり不測の事態が起きたりすると、誰も対応することができず巣が滅びてしまう。そのような危機を回避するためにあえて非効率的な仕組みを作っているのではないかというのです。

なるほど、環境の変化にすばやく対応して巣を存続させるために、あえて余裕を持った組織を作っているのですね。

グローバル化や業態を超えた競合激化で経営が厳しくなる中、多くの企業は効率性ばかりを追求しがちです。しかし、企業の存続(継続性)を重要視するならば、アリ社会の在り方も参考にして組織編成をしたり人材育成に取り組んだりすることも必要なのではないでしょうか。

2013-04-21

『教えて!先生』でフランチャイズ情報を集めよう!

あなたは日頃、どのくらいの数のフランチャイズチェーンを利用しているかご存知ですか?

「フランチャイズチェーン」と言われて、まず思い浮かべるのはコンビニエンスストア(コンビニ)でしょうか。セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルKサンクス、ミニストップ、デイリーヤマザキ、セイコーマートなどのコンビニは多くの人が利用しているため、思い浮かべやすいと思います。

他にはどうでしょうか?
ラーメン店、居酒屋、牛丼店、カフェ、カレーショップなど、フランチャイズチェーンだとは知らずに利用している飲食店は意外と多いものです。また、直接は利用していないものの、ダスキンなどの清掃用具レンタルや学習塾、介護サービス、女性向けのフィットネスジム、宅配ピザなど、家族が利用しているサービスにもフランチャイズビジネスがたくさんあります。

というのも、いま日本には1,260チェーン、238,838店(※)のフランチャイズ店があり、コンビニをはじめとして私たちの生活に欠かすことのできない存在になっているからです。
(※日本フランチャイズチェーン協会、2012年10月発表)

今後、フランチャイズビジネスはますます拡大を続け、店舗数も増えてくると思われます。ただ、これからフランチャイズに加盟して独立開業しようとする人は情報収集に努め、加盟するチェーンの選択には十分注意をしていただきたいと思います。

Photo_2そこで、情報収集に利用していただきたいのが、私も執筆している『教えて!先生』です。

『教えて!先生』は、日本で唯一のフランチャイズビジネスの専門誌『FRANJA(フランジャ)』が運営しているWEBサイトにあります。毎回、加盟検討者や加盟者の悩みや不安に答える形で、フランチャイズ専門コンサルタントの伊藤恭さん、フランチャイズ契約に詳しい弁護士の井嶋倫子さん、税理士の伊藤達仁さん、そして私がそれぞれの専門分野の知識と経験を活かして回答をしています。ぜひ、ご活用ください。

ちなみに、最近のテーマは下記の内容です。
■本部から多店舗化を勧められて検討中です。成功のポイントを教えてください。
■脱サラをして個別指導塾のFCに加盟したいと思っています。注意点を教えてください。
■儲かりそうな仕事とやってみたい仕事のどちらを選ぶべきですか?

2013-04-14

ますます食品スーパーの脅威になる? 「JR東日本」

Photoタモリが独自の視点・目線で街歩きをするNHKのTV番組:『ブラタモリ』がとても好きで、第1~第3シリーズまで毎回欠かさず見ていました。昨年放映された「再現!江戸庶民の料理、江戸の食」というタイトルの回では当時の食生活を紹介していて、その中に鯛の刺身を「煎り酒」という調味料で食べるシーンがありました。

煎り酒とは日本酒に昆布、かつお節、梅干などを入れてことこと煮詰めたもので、かつお節の旨味、梅干しの酸味と塩けが生魚や野菜の味を引き立てることから、江戸中期までは食卓に欠かせない調味料として広く使われていたそうです。

煎り酒で鯛の刺身を食べたタモリが「白身系の刺身にはこれが合うね」と言っているのを聞いて、私もぜひ一度食べてみたいと思いました。その後、スーパーや百貨店の調味料売場に行った時は煎り酒がないか必ずチェックしていたのですが、なかなかお目にかかることはできませんでした。
しかし、今日JR上野駅(東京・台東区)でその煎り酒を見つけました。



煎り酒を売っていたのは上野駅構内にある『のもの』です。

Photo_2 この店はJR東日本グループ会社が運営している地域産品専門店で、各地方の菓子や酒などを扱っているコンビニ程度の広さの店です。しかし、単なる地域特産販売店ではありません。4月5日の日経MJでは「のもの」を次のように紹介しています。

東日本旅客鉄道(JR東日本)が東北、関東、甲信越の鉄道事業エリア内の有望な地域産品を次々と発掘している。近年はエキナカという好立地の商業施設を運営するとともに、商品政策(MD)でも既存の大手小売業に対する競争力を蓄積。立地の優位性に甘んじることなく、自治体や地銀と協力し、有望商品の調達を貪欲に進める。(中略)
「作り手と買い手の情報ギャップが大きい商品ほど伸びしろが大きい。地域産品はその典型」。のものの仕掛け人、JR東日本の事業創造本部地域活性化部門の鎌田由美子部長はいう。発信力に乏しく、品質は高いのに一般に知られない中小メーカーの地域産品こそ、氾濫する商品情報に食傷気味な消費者の興味を引くという考えだ。

JR東日本の最終目標は「のもの」を起点に東日本内の営業エリア全体を活性化し、旅客需要を喚起することです。しかし、エキナカという好立地を持っている上に、自治体や地銀と組んで商品発掘力とマーケティング力を備えたら、JR東日本は食品スーパーなどにとって新たなライバルになりそうです。

2013-04-07

新入社員のコミュニケーション上の不安や悩みは?

新年度が始まり、街には着慣れないブラックスーツ姿が目につく1週間でしたが、皆さんの職場にも新入社員が入ってきましたでしょうか。
「いや、まだ研修中で職場には配属されていない」という方も多いかも知れませんね。

私の新年度最初の仕事は新入社員研修でした。
昨年に引き続き食品スーパーの新入社員さん向けに「コミュニケーション研修」をさせていただいたのですが、新入社員研修は気持ちが明るくなります。

なんと言っても新入社員の皆さんの挨拶が気持ちいい!
また、積極的に発言し、学ぼうとする意欲がひしひしと伝わってくるところがいいですね。

その気持ちを少しでも長く持ち続けてほしいと願うと同時に、配属される店舗の先輩社員に対する研修もしっかり取り組んでいかなければいけないと改めて感じました。
(この会社はパートナーのリーダーから役員まで全社的にコーチング研修を実施中です)

さて、その新入社員、どのようなコミュニケーション上の不安や悩みがあるのか意見を出してもらったところ、次のような項目が出てきました。

・失礼な言葉遣いをしていないか心配
・嫌われないか心配
・受け入れられるか心配
・自分の話し方に自信がない
・人見知りをする
・話題が見つからない
・緊張して自分から話し始められない
・先入観を持ってしまう
・相手の話を最後まで聞けない
・話が合わない人との会話が難しい

これらの内容はほぼ前年と同じですが、私とのやりとりからは不安や悩みに該当するようなコミュニケーション上の問題はあまり感じることがありませんでした。つまり、こちらの接し方次第で、新入社員が抱えるコミュニケーション上の不安や悩みの多くは解決できると思います。

Photo とはいえ、新入社員が配属された先の先輩社員は一覧表のような点を気にしています。新入社員の方はぜひこれらの点を頭に入れて先輩社員とコミュニケーションを積極的に取り、一日も早くより良い人間関係を作ってください。

それが、「仕事が楽しい!」と感じられるようになるための第一歩です。

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