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2014-02-23

「ローソンマート」は既存小型スーパーの脅威になるか?

コンビニが食品スーパーの市場を脅かしていると言われていますが、首都圏では「まいばすけっと」や「マルエツプチ」など小型食品スーパーの出店が増えており、逆に近隣のコンビニが大きな影響を受けています。

そんな中、ローソンが小型スーパー事業に参入。
2月20日(金)に1号店となる「ローソンマート西横浜店」 (横浜市西区浜松町2-25)をオープンしたという記事を新聞で見かけたので、さっそく視察に出かけてきました。

Photo ローソンマートがあったのは、駅東口から6車線の国道1号線を渡り、生活道路に面したマンションの1階。同じ動線の約120m先には「まいばすけっと藤棚店」、約200m手前の国道1号線との交差点には「まいばすけっと西横浜駅東店」があり、その2店のほぼ中間点に店はありました。

ローソンストア100であった店を改装したようですが、2店のほぼ中間地点に小型スーパー進出の1号店を作ったローソンの意気込みが伝わります。

しかし、“スーパー事業進出の1号店”と大々的にアピールする割には、狭い商圏の中で来店頻度を高めて客数を確保するために必要不可欠な生鮮三品の品ぞろえが不十分でした。

精肉は4尺冷蔵ケースの下3段のみで、その上段は全て加工肉。100グラム以下の一人サイズの商品もありましたが牛肉は2SKU、精肉合計で約20SKU程度の品ぞろえ。
 
鮮魚は3尺3段、干物類が中心で、刺身もタコやイカ、しめさばなど比較的鮮度期間の長い商品ばかり、マグロや寒ブリなどはありません。
 
生鮮3品は青果も含め、ローソンストア100との大きな違いを見ることはできませんでした。
この点についてはフランチャイズ展開を前提にしているため、鮮度管理や消費期限が迫った商品の値下げ販売管理などが障害になっているのかも知れません。
 
その他、カウンターフーズや中食、冷食、加工食品などに特徴は見られませんでしたが、雑貨の品ぞろえだけは特徴的でした。

雑貨売り場は3尺島ゴンドラで約30本あり、その他にエンドゴンドラの脇にもフック陳列がされていました。特に箸や茶碗、キッチン用品、食品保存用の蓋付き容器などの商品が充実しており、ゴンドラ4~5本のスペースを取っていました。また、子供用の紙おむつだけではなく、介護用などもしっかりと品ぞろえされていました。

ローソンマートを見た後に「まいばすけっと藤棚店」に入ってみると、雑貨類はゴンドラ2本とエンドゴンドラのフックのみで、ローソンストアが雑貨の品ぞろえを充実させた理由がわかりました。
 
しかし、青を基調とした「ローソン」、白の「ナチュラルローソン」、緑の「ローソンストア100」に続き、オレンジの「ローソンマート」を新業態(小型食品スーパー)としてフランチャイズ展開するには、生鮮三品の魅力的な品ぞろえと管理手法のノウハウ確立が欠かせません。

そのノウハウを持った時に初めて、ローソンマートが既存小型スーパーの脅威になるのだと思います。

2014-02-16

「士業のためのコミュニケーション力アップセミナー」の御礼

昨日は、先週に引き続き東京は一面の雪景色。
隣のコンビニの弁当や総菜ケースは商品が全くない状態で、大雪により配送が遅れていることを謝罪する書面が貼ってありました。

スタッフに状況を聞くと、「先週よりも配送が乱れていて、これでは納品されてもすぐ廃棄だ」と嘆いていました。テレビのニュース番組では、東名高速で何時間も動かないトラックの列が映し出されていました。おそらく、首都圏へのコンビニに商品を配送するトラックの多くも、あの列の中にあったのではないでしょうか。

Isc_2 そんな悪天候の中、「士業のためのコミュニケーション力アップ」セミナーをなんとか開催することができました。電車が動かず参加できなかった方が1名出てしまいましたが、それ以外の方は雪が残り足元の悪い中、予定通り参加していただくことができました。

今回は第1回ということで、まずは自分自身の行動特性を知ることをテーマに、DiSCのメイン教材であるパーソナル・プロフィール・システムを使い、各自が自己分析を行いました。社会保険労務士と中小企業診断士の方が多かったためか、S(安定型)やC(慎重型)の特性の人が多く、とても興味深い行動特性の分布でした。

また、自分を知るだけではなく、周りの人の行動特性を読み取る練習もビデオワークで行い、参加された皆さんの行動特性に対する興味と関心が大変高まりました。

来月の第2回では、今回学んだことをベースに「行動特性別の効果的なコミュニケーションの取り方」と「士業者としてクライアントに効果的な提案・アプローチ」を学ぶ予定です。

セミナー終了後、スケジュールの都合で第2回に出られない参加者の方から「次に開催する時にはぜひ参加したい!」という声をいただきました。また、税理士さんからは「確定申告前のこの時期の開催では参加したくてもできない」とお叱りの声を頂戴しました。

今回の主催者であるOffice38の安沙弥香さんと相談して、改めて開催を企画したいと思います。その時はより多くの皆様の参加をお待ちしています。

2014-02-09

FCショーで学ぼう! 「パート・アルバイトの採用と戦力化」のコツ

最近、コンビニの店長から「募集を出してもアルバイトの応募が少なくて・・・」という声をよく聞くようになりました。
2年ほど前までは、「募集を出すと応募者が多くて面接するのが大変だ!」と言っていたのですから、いま思い返せば贅沢な悩みでした。

景気が悪い時は飲食業・小売業ともに出店は少なく、1店当たりの客数も少ないため必要となるスタッフの人員数は減ります。また、雇用環境が厳しいと多少の不都合や不満があっても働き続ける人は多く、退職者が少ないため新たに求人募集を出す店が少なくなります。

しかし、景気が良くなるとこの流れが逆転します。
2月4日(火)の日本経済新聞には、『パート・アルバイトを活かす』という見出しで、採用の厳しさを増しているパート・アルバイトの雇用状況が次のように書かれていました。

パートやアルバイトの雇用が増え続けている。雇用数は計1300万人を超え、日本の全雇用の4分の1に達する。労働力の多くをパートやバイトに頼る小売りやサービス業の事業拡大が背景にある。彼らを戦力に活かすことが各社の競争力を左右する

そうです、単に採用して必要人員数を揃えるだけではいけません。
「戦力化」することが大切なのです。
しかし、その前にはまず「定着化」も必要になります。

特に、店舗スタッフの多くをパート・アルバイトに依存しているコンビニや飲食業などのフランチャイズ店にとっては、「採用」~「定着化」~「戦力化」がビジネスの成否を左右すると言っても過言ではありません。

Showcase_fc_btn そこで、今年も3月5日(水)~7日(金)の3日間、東京ビッグサイトで開催される「フランチャイズ・ショー」の加盟店向けセミナーで、「独立開業の成功を左右するパート・アルバイトの『採用』と『戦力化』のポイント」(6日)について話をさせていただきます。

このタイトルで話をするのは7年目になります。
今年はより厳しい雇用環境に内容を合わせると共に、会場内に着席できず立ち見(レジュメ無し)で聞かれている人のために、レジュメ内容をパワーポイントでスクリーンに映し出し、より多くの方に伝えていきたいと思います。

セミナーの参加には事前予約(無料)が必要です。
下記のテーマをクリックすると、セミナーの申し込みサイトに入ることができます。

独立開業の成功を左右するパート・アルバイトの『採用』と『戦力化』のポイント

多くの皆様の参加をお待ちしておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

2014-02-02

インターネット決済用「プリペイドカード」販売の魅力

コンビニ業界は淹れ立てコーヒーやカット野菜などの生鮮品に力を入れており、飲食業界や食品スーパーなどから顧客を奪っている様子がさまざまなメディアで報道されています。

これらの商品は確かにコンビニの業績を押し上げていますが、その影で利益を稼いでいるにも関わらず、コンビニの店長にあまり関心を持たれていない商品があります。

Photo それは、写真のプリペイドカードです。
[写真はJR品川駅ホームのセブンイレブン]

コンビニの多くは、ゲームや音楽など各種コンテンツをダウンロードできる「iTunes(アイチューンズ)カード」「Google Play カード」「レコチョクプリペイドカード」、電子書籍が買える「BookLive!プリペイドカード」、Amazonが取り扱う商品の購入に利用できる「Amazonギフト券」、楽天スーパーポイントとして、楽天の各種サービスの決済に使える「楽天ポイントギフトカード」など、インターネット上で利用できるさまざまなプリペイドカードを扱っています。

これらの主な購入者は30~40歳代で、クレジットカード番号をネット上に入力することに抵抗がある人達です。また、子供が使いすぎないようにと母親が買い与えているケースもあり、1日あたり数万円販売している店もあります。

このプリペイドカードが店にとって魅力的なのは、なんと言っても在庫にならないという点です。つまり、レジで代金を支払った後でしか利用できないカードであるため、在庫分の資金は必要ないし、万引きされる心配もありません。

また、販売金額に応じて店が受け取る手数料も魅力的です。
手数料の比率はカードの種類やチェーンによっても異なりますが、タバコの利益率に近い手数料が得られるカードもあります。

これからますますインターネットによる決済は増えてきます。自分自身では利用していない店長も関心を持ってプリペイドカードの販売に取り組み、しっかりと手数料収入を稼いでいただきたいと思います。

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