近畿大学の入学式に学ぶ、入社式のあり方
近畿大学では2004年、当時の理事長が「前例踏襲型の入学式を全面的に見直し、若手職員のみで組織され、かつ上層部の干渉を受けないプロジェクトチームが企画運営を行い、新入生にとって一生忘れられない入学式を挙行せよ」というミッションを出した。これには、本学が抱える「不本意入学者」問題を解決する目的があった。本学だけではない。現在の入試制度では、東京大や京都大など一部の国立大学を除くすべての大学に、第1志望を不合格になり、もしくは受験自体を断念してその大学に入学した「不本意入学者」が一定数存在する。昨年のアンケートでは、3割を超える新入生が不本意ながら近畿大学に入学していた。こうした学生は学生生活へのモチベーションが上がらず、留年や退学になるケースもあることが、過去の追跡調査で判明している。
それとも、従来通りの形式的な年間行事のひとつとして実施し、「不本意新入社員」のモチベ―ションを上げることができないまま入社させてしまっているのでしょうか。