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2014-03-16

「賃上げ」:大手と中小企業、小規模企業との違い

先週は新聞やテレビのニュース番組で毎日のように「ベア」という言葉を聞きました。「ベア」と聞くと、鉄道やバスのストライキを思い浮かべるのは何歳ぐらいからでしょうか。

私が学生の頃、この季節になると毎年「労使、徹夜で100円玉の攻防!」などという見出しが新聞の誌面を飾ったものです。ベア(ベースアップ)に対する交渉が決裂してストに突入すると、電車やバスが動かなくなり授業が休講になるということが頻繁にありました。

今年の春季労働交渉では組合のベースアップ要求に応えた大手企業が多く、その業種もメーカーだけではなく流通・外食産業など広範囲になっています。

■トヨタ自動車:2700円
■日産自動車:3500円
◆日立製作所:2000円
◆パナソニック:2000円
●NTT:1600円
◎イトーヨーカ堂:2031円
◎ライフコーポレーション:2000円
○コロワイド:5000円
○ゼンショーHD:3500円


久しぶりのベースアップに景気回復の明るさを感じることができる反面、「中小企業はやむを得ず賃上げに踏み切っているところが多い」という実態を理解しておくことが必要です。
3月12日(水)の日本経済新聞には『賃上げ、中小にも拡大』という見出しで、次のような記事が掲載されていました。

働く人の7割を雇っている中小企業で賃上げの動きが広がってきた。全国8200社の賃上げ動向を集計した民間調査で、2014年度に賃金を上げる企業は47.6%となり、07年度以降で最高となった。基本給を上げるベースアップ(ベア)実施企業も3割を越す。ただ、賃上げ理由は「人材確保」が「業績回復」を大幅に上回っており、人手不足が賃上げを促す構図だ。

また、さらに厳しい状況に追い込まれるのは従業員20人以下の小規模企業でしょう。その代表格として上げられるのがコンビニエンスストアを経営している加盟店です。

◎セブンイレブン:2031円(セブン&アイ)
◎ローソン:5000円
◎ファミリーマート:5000円


このようにコンビニ本部は店舗数拡大と業績回復によって、本部従業員のベースアップを行っています。しかし加盟店では他チェーンの競合出店だけではなく自社競合による売上低下、やむをえない複数店経営による人件費負担で賃上げどころではないのが現状です。

このような状況になると、「共存共栄」というフランチャイズの基本理念が崩れるばかりか、加盟店のモチベーションを大きく下げることにもなります。この点を考慮し、本部従業員のベースアップを実施する企業には、同時に加盟店支援策も打ち出して欲しいものです。

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