「立ち食いそば店」の進化と新たな客層の開拓
最近、仕事の関係で「立ち食いそば店」に関心を持っているためか、私の日常的な行動範囲の中に新たな「そば屋」を発見することが多くなりました。
まずは、神田神保町(東京・千代田区)にあるオレンジ色の店頭ファサードがとても派手で目立つ「いわもとQ」。
外観とは裏腹に、店に入るとBGMはクラシック音楽、照明も柔らかでとても落ちついて食べることができます。また、天ぷらは注文してから揚げるスタイル。カウンター脇に用意されているおしぼりや蕎麦湯などのサービスも充実していて清潔感があり、接客も気持ちの良い店でした。
次は、樋口一葉が住んでいた住宅への見学者も多い、本郷三丁目の菊坂(東京・文京区)にある「わ」。
この店はそばだけでなく、アサヒスーパードライのプレミアムビールの立て看板があるように、お酒の品ぞろえを強調していました。また、店内には大きなテレビモニターがあり、スポーツ番組などを流していました。
白いイスにテーブル、看板の作りなどもちょっとおしゃれなため、女性も入りやすそうです。
3店目は、東京ドームの近くにできた「源太郎そば」(文京区)。全席椅子があるので立ち食いそば屋とは言えないかも知れませんが、普通のそば屋とも違い、ちょうどその中間の客層を狙っているのかも知れません。
また、店頭・店内の作りもすっきりとして清潔感が漂い、「わ」同様かなり女性を意識しているのではないかと思われます。
さらに、メニューにも特徴がありました。
なんと!朝の得Bセットは野菜ジュース付きなのです。
それも、そばに温泉たまごとワカメまでのっていて、いかにも健康的な「朝そば」ではありませんか。
これで370円はいいですね!
また、昼に行った時には「野菜どっさりそば(480円)」がありました。日高屋の「野菜たっぷりタンメン」同様、野菜をたくさん食べたいと思っている女性や、私のようにカロリーや脂質を気にしている中高年男性が食べていました。
立ち食いそば店というと、どうしても「中高年おやじの店」というイメージがありますが、最近の立ち食いそば店は女性や若者、さらには家族連れなどもターゲットにして新たな需要開拓にチャレンジしているようです。