「店長になりたくない」若手社員が増殖中!
ここ最近、スーパーの人事・教育担当者と研修内容の打ち合わせをしている時、「若い社員の中には『店長になりたくない』という人が増えている」という話を何度か聞きました。昔からそのような人はいましたが、ここ数年はその割合が急に増えているようです。
4月12日(火)の日本経済新聞にも『出世イヤ 若者増加中』というタイトルで、店長などの管理職に就くことを望んでいない若者が増えているという記事が掲載されていました。
記事の中では、「男性新入社員が目標とする地位はバブル期の1990年度は『社長』が46.7%だったが、2015年度は14.2%しかない。『地位に関心がない』は逆に20.0%から30.8%に増加した」と、産業能率大学の調査結果が紹介されていました。また、「仕事は生活費を稼ぐ単なる手段」と語る若者が増えている点にも言及していました。
確かに、仕事以外の時間や人間関係を大切にする生活の仕方(ライフスタイル)が市民権を得るようになってきているのも事実です。
しかし、社長はともかくとして、店長職も望まない人が増えているということは、店長という役職(仕事)そのものに魅力を感じることができない人が多いということでしょう。また、若手社員が憧れるようなリーダーシップを取ることのできる店長が少なくなっている点も考えられます。
いずれにしても、このまま放置しておいては責任を取りたがらない社員が増え、組織は弱体化してしまいます。
そのような組織にしないためにも、スーパーの人事・教育担当者は「店長の魅力」を若手社員が共感できるようにわかりやすく発信することが必要です。
また、店長や店長候補者にはマネジメント力だけではなく、若手社員が魅力を感じることができるリーダーシップ力を養うための研修を受講させることも必要です。