「脳の性差」で女性従業員の協力を引き出そう!
食品スーパーや惣菜チェーンなどの男性管理職者を対象にしたコーチング研修の時、「男女のコミュニケーション上の違い」について話すことがよくあります。
なぜなら、現場で働く従業員のほとんどが女性であるにも関わらず、多くの男性管理職者(店長や主任など)が「男女のコミュニケーション上の違い」を理解していないため、女性従業員の協力を上手に引き出すことができないからです。
特に、男女の「脳の性差」を理解することはとても重要です。
私たちは常に右脳(感じる脳)と左脳(顕在意識)の両方を使ってコミュニケーションを取っていますが、その右脳と左脳を連携させている神経線維の束(脳梁)は女性の方が太いことが脳の研究で分かっています。
そのため、女性は相手の表情や声のトーンなどから本意を感じ取ることに優れていると言われています。また、男性の対話が「ゴール指向問題解決型」であるのに対して、女性の対話は「プロセス指向共感型」だと言われています。
これらの点から男性管理職者が女性パートナーと対話をする時には共感性を高めた会話をすることが必要なのですが、残念ながらできていないのが現状です。そんな男女の「脳の性差」に関して、とてもわかりやすい本を見つけました。
それは、人口知能研究者である黒川伊保子氏が書いた『女の機嫌の直し方』(集英社)です。
書店で購入した時、レジ担当者が女性であったため表紙を裏にして出したくなったタイトルですが、内容はプライベートだけでなく仕事にも活用できる大変わかりやすいものです。
この本を読めば、女性従業員が「最近、腰が痛くて・・・」と言ってきた時に、 「病院に行ったんですか?」とは言わず、 「えっ、腰が痛いの、大変だね」「それはつらいね」と、まずは共感性の高い言葉をかけることができるようになると思います。
このような対話ができるようになれば女性従業員の協力を引き出しやすくなり、男性管理職者の仕事もうまく進むのではないでしょうか。